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【1980~2024年】1/144スケールの「RX-78-2 ガンダム」ガンプラの歴史と進化を振り返り!【機動戦士ガンダム】

2024.09.03

1/144スケール「RX-78-2 ガンダム」ガンプラの歴史と進化 月刊ホビージャパン2024年10月号(8月23日発売)

1/144スケール「RX-78-2 ガンダム」ガンプラの歴史と進化

 1980年7月に発売された最初のガンプラ「1/144 ガンダム」以来、「RX-78-2 ガンダム(以下ガンダム)」はさまざまな形で世に送り出されてきた。ガンダムは常にガンプラ進化の最前線に立ち、ここで実証された技術が後のガンプラ開発に活かされていく。それは、『機動戦士ガンダム』劇中での試作モビルスーツとしてのポジションそのものとも捉えることができる。本頁では、今回の特集テーマであるRGに合わせて、1/144スケールのガンダムの歴史と進化を振り返っていこう。

1980年7月
1/144 ガンダム

1980年7月の1/144 ガンダムの切り抜き画像
▲ 最初のガンプラ。発売から半年で累計出荷数100万個を達成

1990年3月(ガンプラ10周年)
HG ガンダム

1990年3月のHGガンダムの切り抜き画像
▲ 後のアドヴァンスドMSジョイントにつながるMSジョイントⅡをはじめ、多色成型、スナップフィットなど、当時の最新技術がふんだんに盛り込まれている

1999年7月(ガンダム20周年)
FG ガンダム

1999年7月のFG ガンダムの切り抜き画像
▲ PG ガンダムの形状やディテールを1/144スケールにフィードバック。そのコンセプトは『機動戦士ガンダムSEED』や『機動戦士ガンダム00』の低価格シリーズに引き継がれている

2001年5月
HGUC ガンダム

2001年5月HGUCガンダムの切り抜き画像
▲ ガンダム20周年となる1999年にスタートした「HGUC(ハイグレードユニバーサルセンチュリー)」の第21弾アイテム。1/144スケールガンプラの新スタンダードとなった

2009年7月(ガンダム30周年)
HG ガンダム Ver.G30th

2009年7月 HG ガンダム 30周年バージョンの切り抜き画像
▲ お台場潮風公園に建造された1/1実物大ガンダム立像をモチーフにキット化。立像のパネルラインモールドなどを反映させているが、可動性能も従来のものから大幅にアップデートされた

2010年7月(ガンプラ30周年)
RG ガンダム

2010年7月のRG ガンダムの切り抜き画像
▲ 1/144スケールのガンプラ最高峰モデル「RG(リアルグレード)」の第1弾アイテム。アドヴァンスドMSジョイントやリアリスティックデカールなど、新たな技術を多数導入。1/144スケールでは初めてコア・ブロック⇔コア・ファイターの変形と収納を実現した

2015年7月(ガンプラ35周年)
HGUC ガンダム

2015年7月のHGUC ガンダムの切り抜き画像
▲ ガンプラ35周年を記念してスタートした「新生 -REVIVE-」シリーズで、HGUC ガンダムの完全リニューアルモデル。近年のゲームモデルで見られるようなスタイリッシュなプロポーションになり、可動性能はG30thからさらにブラッシュアップされている

2019年12月(ガンダム40周年)
HG ガンダムG40 (Industrial Design Ver.)

2019年12月の HG ガンダムG40の切り抜き画像
▲ “アニメから本物へを”テーマに工業デザイン視点で設計したガンダムをキット化。ガンダム的な記号を残しつつも、工業製品としての可動機構と人間らしいフォルムや動きを両立。光沢の黒地に「G40」と箔押しされたパッケージも印象的だった

2020年3月(ガンプラ40周年)
HG ガンダム (GUNDAM THE ORIGIN版)

2020年3月のHG ガンダム の切り抜き画像
▲ OVA『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』版としてリリースされたガンダム。武装の一部などに同シリーズの既存キットからパーツを流用しているが、ほぼ新規金型を採用。標準的なHGを上回るハイディテールと可動性能、ベストプロポーションを合わせ持っている

2020年6月
HG ガンダム [BEYOND GLOBAL]

2020年6月のHG ガンダム の切り抜き画像
▲ ガンプラ40周年記念モデルとして「美しいポージング」と「可動性能とプロポーション」を追求して開発された。アスリートのようなマッシブでメリハリのあるプロポーションを持ち、これまでにない柔軟でしなやかな可動を実現させた

2020年12月
ENTRY GRADE ガンダム

2020年12月のガンダムの切り抜き画像
▲ 次世代入門用プラモデル「ENTRY GRADE」ブランドでリリースされたガンダム。低価格ながら、工具不要、塗装不要、シール不要で、さらに簡単組立機構「Fine Build」を採用しており、徹底的な作りやすさが図られている。この簡単組立機構は後のHG『機動戦士ガンダム 水星の魔女』シリーズにも活かされている
※画像は2021年5月に発売となった通常版です。

「RG」14年ぶりの完全リニューアル!!

RGガンダムの年代比較の画像

 RG ガンダムは1/1実物大ガンダム立像があったからこそ、ガンプラでありながらスケールモデルとも呼べるアイテムとなった。対してRG ガンダム Ver.2.0は、これまでのRGを含むガンプラシリーズで蓄積されてきた技術を集約し、改めて工業製品としてのガンダムを考察、今だからこそできる1/144スケールのガンプラ最高峰を目指したものとなっている。つまり同じ“リアルの追求”でもそれぞれに「形」を構築していくための思考が異なっているからこそ、形状や仕様にも違い(あえて言うなら開発マンの個性)が出ていると捉えることができる。当然のことながら、14年前から現在に至るまでに技術は大きく進化しており、プロダクツとして見れば14年前には到達できなかった領域に達しているのは事実と言わざるを得ない。しかし、14年前にRGシリーズが立ち上がり、このアイテムが世に出たことでガンプラ技術はさらに底上げされ、今があるということもまたまぎれもない事実であろう。

ガンプラの原点が最新技術でリバイバル!!

初代ガンプラと最新ガンプラの比較画像

 RGの変遷とはうってかわり、こちらはフォルムは当時のまま、現在の技術を盛り込んで再構築(リバイバル)するという、RGとは技術の使い方がまったく異なるアイテムになっている。変わらないものは「フォルム」と「ランナー枚数」、変わったものは「タッチゲートによる工具不要」、「スナップフィットによる接着不要」、「イロプラによる塗装不要」の3点。一見フォルムを変えないということはそこまで手間がかからないのでは?と思えてしまうが、上記の変更点を盛り込むには設計からすべてを構築していく必要があり、フォルムを変えないことが大きなハードルになっていることに気付かされる。実際にキットを手にしてみると、胴体部分の構造や組み立てやすさを追求している面においてはENTRY GRADE ガンダムに近く、1/144 ガンダムとENTRY GRADE ガンダムの延長上で結び付いたものが本アイテムという印象だ。
 最新技術がふんだんに盛り込まれたRGとは異なるが、ある意味RG ガンダム Ver.2.0とは対照的な存在であり、この両アイテムがガンダム45周年におけるガンプラ展開の双翼を担っている存在といえよう。

©創通・サンライズ

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