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「アスカ級補給母艦アスカ」コスモハウンド格納庫のハッチ開閉ギミックをプラ板で製作!LEDによる電飾も盛り込んだ見どころの多い作例!

2024.09.17

アスカ級補給母艦アスカ【BANDAI SPIRITS 1/1000】 月刊ホビージャパン2024年10月号(8月23日発売)

市販LEDを盛り込み電飾化&コスモハウンド格納庫のハッチ開閉ギミック再現!

 ついに上映開始となった『ヤマトよ永遠に REBEL3199』より、アスカ級補給母艦アスカが、劇中でも登場した7隻のアスカ級を再現できるDXセットとしてキット化。作例はキットレビュー第1弾として、ネームシップであり、土門達が乗船し、グランドリバースの地球接近を阻止すべく迎撃に向かったアスカ級補給母艦アスカを選択。市販LEDによる電飾と、コスモハウンドを格納するための甲板開閉ギミックを追加し、見どころの多い作品に仕上がっている。

1/1000 地球防衛軍アスカ級 補給母艦/強襲揚陸艦 DX
●発売元/BANDAI SPIRITS ホビーディビジョン クリエイション部●5500円、発売中●1/1000、約27.8cm●プラキット

▲キットは2021年に発売された「1/1000 地球防衛軍ドレッドノート改級補給母艦 アスカ」に、同型艦7隻を再現できる成型色変更パーツと水転写式デカールを収録したDXセットとして新たにリリース。LEDユニットは別売りとなったぶん価格も抑えられた内容となっている。作例は、キットの素性はそのままに市販のLEDとファイバーを組み込み船体全体を電飾化。外観は変わらずとも内部は大改造となった

▲︎ファイバーやコード類を這わせるため、船内の桁は極力カット。今回、絶縁には「ボンド木工用速乾」を使用した。自作ベースの裏側にはスイッチ本体とハウンドを押し出すための棒が見える

▲︎電飾キットを組み込むためキットの台座を足掛かりにプラ板でひと回り大きなオリジナルベースを製作。ここにスイッチなどを組み込んでいる

▲ハウンドの格納庫ハッチはいったん切り取りプラ板で新造。フロアもプラ板で製作。裏から通したプラ角棒でフロアを押し出す仕組みとした。ハッチは真鍮線とプラ材で作った蝶番で開くようにした

▲ハッチ周辺は根気強くマスキング塗装でラインを表現した

▲試製次元潜航艇コスモハウンドはプラ板とエポパテによるスクラッチ。フロアに固定した

▲1式空間戦闘攻撃機コスモタイガーIIは丁寧に塗り分け、真鍮線でベースに固定した

 キットの内容は『2202』時のアスカと同様ですが、カラーバリエーション対応のパーツが複数用意され、各艦ごとの帯塗装や意匠も刷新され新デカールがセットされています。作れる艦は豪華7隻。アスカ級補給母艦の他に劇中に登場したさまざまな戦艦を再現することができます。

 では製作です。とはいっても私めがこのキットを担当するのは2回目。改造作例のヒュウガも含めると3隻目となり、勝手知ったるなんとやら。最初のアスカを越えるものにしたくなるのはモデラーの性でしょう。そこで、つい先日TV放送が叶いました『宇宙戦艦ヤマト2205 新たなる旅立ち』にちなみ、コスモハウンドを搭載できないかと考えました。当然キットにはセットされていませんのでスクラッチになります。ローテクモデラーの自分には手作り以外に道はありません。プラ板とエポパテで地道に形を作り上げます。プラ板で基本形の治具を作り、パテを盛っては削りの繰り返しでどうにか形を作り上げます。

 アスカは格納庫の扉を切り抜いてエレベーターシャフトをプラ板の箱組みで製作。フロアは可動式にして角棒のシャフトで下から押し上げる方式に。水平に昇降させるため棒の本数や角度を調整します。扉はプラ板で作り直し真鍮線のヒンジでエレベーターが上がると押し上げられて開く仕掛けです。

 船体各部は前回と同様「玉盛(順一朗)先生ディティール」(と私が勝手に呼んでいる)を追加し、巨大な艦に見えるようスジ彫りを多数施し、プラチップでエアロック的なモールドもたくさん取り付けます。実物はここから出入りできたらメンテナンスが便利そう、ここいらは人が歩いて出入りしそう、的なところにつけるのがポイントです。前回同様に飛行甲板左右に着艦誘導灯もつけました。真鍮線とプラ板の細切れで製作。ただし、これは作例オリジナルで、日本海軍の正規空母を参考にしています。

 塗装はアンドロメダグレー1、2を8:2くらいで混ぜ、設定画になるべく寄せるため赤少々と316番等も加えて色味を整えます。飛行甲板のグレーは301番、オレンジはそのまま、赤も普通に3番です。

 おおよその塗装が済んでから電飾に取り掛かりますが、例によって艦内容積が少ないため、限界ギリギリまで内部の桁・フレーム等は切り飛ばします。今回はエレベーターも入るためかなり詰めないと甲板が閉まりません。ファイバーは0.5mmですが、集まるとかなりの容積を食うため、なるべく効率のいいまとめ方やLEDの配置を、ない知恵を絞って考えます。なんとか苦労の甲斐あってエレベーターの昇降は邪魔されずにスムーズに動作させられました。なお、今回のキットはLEDユニットは付属しないため、用意したLEDはすべて市販品、回路は自作となりました。といっても通電テストをしながらCRDを繋いだだけの簡単なものです。舷側航海灯等はチップLEDで、配線はポリウレタン線。ハンダ付けや絶縁工作は線が極細なためコツがいりますが、今回は絶縁に良いものを見つけました。その名は「ボンド木工用速乾」。これを絶縁したいところに爪楊枝などでニュルリと塗りつけ、乾けば絶縁皮膜の爆誕です。あちこちでさんざんテストしましたが、ショートはいっさい起きていません、オススメです。張り線は玉盛先生の描かれたヤマトのイメージボードやアップ作画用のイラスト等によく描かれているので参考にして張ってみました。

BANDAI SPIRITS 1/1000スケール プラスチックキット 地球防衛軍アスカ級 補給母艦/強襲揚陸艦 DX 使用

アスカ級補給母艦アスカ

製作・文/澤武慎一郎


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© 西﨑義展/宇宙戦艦ヤマト3199製作委員会

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澤武慎一郎(サワタケシンイチロウ)

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