【水性塗料ペインティングLAB.】
「MODEROID シンカリオン E5 はやぶさ MkII」【むっちょ】
2021.06.09
水性塗料ペインティングLAB.●むっちょ 月刊ホビージャパン2021年7月号(5月25日発売)
製作・文/むっちょ
安全、安心、環境にも優しくて高性能だけど、まだまだ認知度が低く使っている人も少ない「水性塗料」の可能性をお届けするコーナー。水性塗料に熟知した“水性アクリルボーイ”むっちょがさまざまなジャンルのキットを水性塗料で仕上げます。
今回はグッドスマイルカンパニー「MODEROID」シリーズより、複雑な色分けを誇る『新幹線変形ロボ シンカリオン』キットを水性塗料で攻略してもらいました!
今回使用している塗料・材料
コラックス・ホワイト(シタデルカラー)
コルヴス・ブラック(シタデルカラー)
アヴァーランド・サンセット(シタデルカラー)
テンプルガード・ブルー(シタデルカラー)
ムートグリーン(シタデルカラー)
リトリビューター・アーマー(シタデルカラー)
メカニカス・スタンダード・グレイ(シタデルカラー)
ナルン・オイル(シタデルカラー・シェイド)
スクイッド・ピンク(ファレホ)
ウォーロード・パープル(ファレホ)
みなさんこんにちは! 水性アクリルボーイのむっちょです! 今回は「シンカリオン E5 はやぶさ MkII」の細かく色分けされたランナーと彩色済みパーツに少し手を加え見映え良くしていくことに。シール部分の補完と少しの塗り足しを水性塗料の筆塗りで行いました。東京仙台間を1時間29分で駆け抜けるはやぶさの、特徴的なカラーリングの再現にもチャレンジいたしました。
■素組みがたのしい はやぶさ MkII
緑、白、グレーと金の4色のランナーと、あらかじめ彩色の施されたパーツで構成されていて、パチパチと組み立てるだけでも気持ちのいいディテール表現を楽しむことができるはやぶさ MkII。美味しい海鮮と日本酒、せり鍋にホヤ、そして大好きな牛タンとずんだのある仙台。オラオラで無駄無駄のあの漫画の舞台にもなった仙台。そんな仙台まで、東京から1時間半で連れて行ってくれるはやぶさが僕は大好きです。
■はやぶさといえばはやぶさカラー
はやぶさカラーといいますか、特徴的なターコイズでもなくエメラルドグリーンでもないあの緑は「常盤グリーン(ときわぐりーん)」といい、ピンク、白ともにGSIクレオスから限定生産カラーが出るほどの人気色。ちなみにピンクと白にもそれぞれ「はやてピンク」、「飛雲ホワイト」という名前が付いています。
それはさておき、シール部分の塗装や、追加の塗り分けをしても、ランナー成型色とパーツ彩色になるべく近いイメージになるようにカラーを漁りました。白の部分はシタデルカラーのレイスボーンがぴったりでしたが、緑、ピンクに関してはなかったので混色して作ることに。緑はシタデルレイヤーカラー2色、ピンクはファレホゲームカラー2色を使用してなんとかそれっぽい色で筆塗りしました。
■急に登場ミニチュアペイントテクニック
角(兜?)や胸のゴールドも成型色で表現されてはいるものの、アクセントとしては少し寂しさを感じたのでペイントすることにしました。しかし、メタリックカラーを広い面積に対してフラットに筆塗りするのは少し時間とテクニックを要求されるので、シタデルカラーを使って軽くレイヤリング(明るいカラーの重ね塗り)。パーツの上にそのままウォッシングするように、薄くゴールドを重ねて塗ることで、ムラ感とメタリック感をいい感じにサクっと演出してみました。
シンカリオン E5 はやぶさMkII
●発売元/グッドスマイルカンパニー●3900円、発売中●約13.5cm●プラキット
Ⓒプロジェクト シンカリオン・JR-HECWK/超進化研究所・TBS
むっちょ
ミニチュアペインターで“ホビーアドバイザー”。本誌およびMOOKでキャラキットの水性塗料仕上げを披露するなどペイント技術は高いが、模型製作についてはまだまだ勉強中の身。いろいろ遊んできた髪型も今は丸刈りに落ち着いている。