HOME記事キャラクターモデル出渕裕が語る「邪神兵誕生秘話」。そして新たなシリーズ展開も!

出渕裕が語る「邪神兵誕生秘話」。そして新たなシリーズ展開も!

2024.07.19

 ここで改めて海洋堂のインジェクションプラスチックキットのブランド「ARTPLA SCULPTURE WORKS」について触れておこう。

80年代初頭、海洋堂は造形師の個性を前面に押し出した「ガレージキット」を発売し、模型業界に大きな影響を及ぼした。当時の模型メーカーがインジェクションキットで実現することができなかた、キャラクターやメカのデザインが見せるイメージや劇中での活躍を、想像力と造形力によって複雑なディテールや躍動感あふれるポージングで立体化し続けた。それから約40年が経過し、海洋堂は「ARTPLA」ブランドでインジェクションキットのリリースを開始。その主軸となるのは、かつてのガレージキットスピリッツを継承した「ARTPLA SCULPTURE WORKS」なのだ。

デジタルを用いた金型作成技術の飛躍的な向上によって、かつてはインジェクションプラスチックキットでは不可能だった、ガレージキット並のディテールやポージングが表現可能となり、ハイクオリティな造型重視のポーズ固定モデルをリリース。 ラインナップは、デジタルを用いた新規造形によるアイテムから、海洋堂の大切な遺産とも言える名作ガレージキットを高精度デジタルスキャンすることで、インジェクションプラスチックキットとして復活させるなど、その幅の広さも大きな話題となっている。

スレイプニールの画像
▲ ARTPLAの表現の可能性を大きく飛躍させるきっかけとなった谷明原型のによる『機神幻想ルーンマスカー』のスレイプニール。ここからARTPLA SCULPTURE WORKSがスタートした言えるだろう
鉄巨神vs邪神兵の画像
▲ ARTPLA SCULPTURE WORKS邪神兵に先駆ける形で発売された「鉄巨神vs邪神兵」。谷明による迫力の造形は、レジェンドキットの邪神兵とはまた異なった趣を感じられる
イングラムの1号機と2号機と3号機の画像
▲ 吉良和也原型による『機動警察パトレイバー2 the MOVIE』に登場したリアクティブアーマー仕様のイングラム。1号機に続き、2号機、3号機も秋にリリース予定

 『鉄の紋章』から天才・谷明の妙技を味わった「鉄巨神vs邪神兵」、海洋堂のレジェンドキットの代名詞である「小比類巻英二版邪神兵」のキット化に続き、2025年のARTPLA SCULPTURE WORKSは、同年に放送30周年を迎える『新世紀エヴァンゲリオン』をフォーカス。谷明による『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序』のクライマックスでの活躍が印象深い、陽電子砲を構えるエヴァ初号機のキット化をはじめ、ARTPLA SCULPTURE WORKSはエヴァンゲリオンイヤーを盛り上げる形で数々のアイテムを準備中。

さらに、ARTPLA SCULPTURE WORKS次なるテーマも画策中。これまではロボット造形がメインとなっていたが、そんなイメージを一新する新たな企画も着々と進行中。さらなる進化を遂げるARTPLA SCULPTURE WORKSの展開に期待してほしい。

ARTPLA SCULPTURE WORKS エヴァンゲリオン初号機「暴走」の画像
ARTPLA エヴァンゲリオン2号機獣化第2形態ザ・ビースト「ジオフロント血戦」の画像

▲ ARTPLA SCULPTURE WORKSで展開中の『新世紀エヴァンゲリオン』シリーズ。レジェンド造形のARTPLA化、吉良和也による生物的造形のインジェクションキット化が話題となった


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©サンライズ Ⓒ出渕裕/徳間書店 ©HEADGEAR Ⓒカラー

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TEXT/構成:石井 誠

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