HOME記事キャラクターモデル「YF-19」差替三段変形採用キットに劇中で装備していたFASTパックとフォールドブースターをスクラッチで追加!【マクロスプラス】

「YF-19」差替三段変形採用キットに劇中で装備していたFASTパックとフォールドブースターをスクラッチで追加!【マクロスプラス】

2024.06.23

YF-19 FASTパック&フォールドブースター装備【BANDAI SPIRITS 1/100】 月刊ホビージャパン2024年7月号(5月24日発売)

FASTパック&フォールドブースターをスクラッチで再現

 BANDAI SPIRITS ホビーディビジョンのHGマクロスシリーズ第1弾として2023年に発売となった「YF-19」。こちらはOVA作品『マクロスプラス』にて、ふたりの主人公のうちのひとりであるイサム・ダイソンが搭乗した機体で、初のYF-19バトロイド形態を立体化したプラキットとなった。キットレビュー作例は発売当時に掲載していることもあり、本特集ではFASTパックとイサムが惑星エデンから地球に向かう際に装備したフォールドブースターをJUNIIIがスクラッチで製作。キットはすでにこれら装備を見越した設計がされているようなので、その構造を活かしつつ先取りで再現した。

》SPEC.

所属:地球統合軍
全長:18.62m(ファイター)
エンジン:新星/P&W/ロイスFF-2200 熱核タービンエンジン×2
武装:マウラー REB-30G 対空レーザー砲塔×1、マウラーREB23半固定レーザー機銃×2、ビフォーズ 全領域高機動マイクロミサイルクラスター、ハワード GU-15 新型標準ガトリング・ガンポッド×1、ハワード PBS-03F 戦闘機搭載用ピンポイント・バリアーシステム×1
パイロット:イサム・ダイソン

 》FIGHTER

▲スクラッチで製作したFASTパックとフォールドブースターを装着したファイター形態。フォールドブースターは本体側に4ヵ所のダボ穴が設けられているので、これに合わせて支柱を製作。FASTパックは内蔵した磁石で取り付けている
▲フォールドブースターはスクラッチで製作。全体的には軽量タイプのエポパテとエバーグリーンのプラパイプで形状出し。先端のメカ部はウェーブ「NEW U・バーニア【丸】S」を使用し、先端を開口して蛍光アクリル棒から削り出したレンズを組み込んだ。中央のメカ部はコトブキヤ「M.S.GバーニアノズルIV」とプラパイプの組み合わせ。支柱は1mm厚のプラ板から製作
▲機首は合わせ目処理のために、黒いパーツ先端と赤いパーツをそれぞれカットして後ハメ化。コックピット内部のイサムを丁寧に塗り分けつつ、キャノピーは偏光塗装を行うことで、見る角度によって色味が変わるようにした
▲クリアー部分は内部塗装後にガイアノーツ「UVクリアジェルS」を少量ずつ硬化させながら盛っていった。ある程度盛ったところで、全体的な形状を整え、クリアー部分は1200番の紙ヤスリをかけたあとに光沢クリアーで塗装してツヤを出している

 》GERWALK

▲FASTパックを装備したガウォーク形態。YF-19のFASTパックは肩部アーマーユニット、エンジンナセル側面ユニットで構成される。ふくらはぎ上部に装着されるパーツはファイター形態では視認できないので使用していない。FASTパックは各形態にフィットするようにファイター形態用とガウォーク&バトロイド形態用の2種を製作した
▲肩部アーマーユニットはプラ板の積層で製作。削り出しで曲面に整形している。ガウォーク&バトロイド形態用はキットにあるダボ穴に差し込めるよう、ランナータグでプレートを製作。ファイター形態用は尾翼のヒンジに干渉する部分をカットしている
▲エンジンナセル側面ユニットはエポパテで製作。本体側に離型剤代わりにリップクリームを塗り、エポパテを押し当てて設置面を製作。ファイター形態用は主翼に干渉する部分をカットしている。マイクロミサイル発射口はスジ彫りで、バーニアノズルは市販パーツで再現
▲ふくらはぎ上部のパーツは軽量タイプのエポパテで製作。ダクトモールドは市販の丸ノズルパーツの底部を削って薄くしたものを使用
▲各パーツは内部にネオジム磁石を仕込み、パーツが接するエンジンナセル内部にもネオジム磁石を仕込むことでパ
ーツの着脱を可能にしている

▲製作したFASTパック各パーツ。ファイター形態のフィット感をご覧いただきたい

 》BATTROID

▲FASTパックを装備したバトロイド形態。エンジンナセル側面ユニットによってさらにマッシブな印象になっている

▲肩アーマーは胴体側にある可動部の軸を目立たなくするためにプラ板で目隠しを製作して両面テープで固定。胴体側の肩可動部天面にある開口部はプラ丸棒を加工したものを差し込んだ。赤いパーツは塗装後組みやすくするため、一部を切り離して別パーツ。カットした箇所が目立たないよう背面側を加工している

▲バトロイド形態時に見える内蔵式レーザー砲は、ピンバイスで中央を開口してから加工したプラ丸棒を差し込んで砲口部を製作。肉抜きは瞬間接着パテで埋めている。主翼はファイター形態時にFASTパックをフィットさせるため、後端をカット。翼端灯はキットパーツをカットしてからクリアーランナーのタグを加工したもので作り直した

▲ピンポイントバリア・パンチ用エフェクトパーツは各先端部を削り込んでシャープ化

▶︎マクロス祭りです
『マクロスプラス』からYF-19での参戦のJUNIIIです。劇中で装備していたFASTパックとフォールドブースターをスクラッチで追加してほしいというオーダーで、FASTパックは差し替えでバトロイド形態とガウォーク形態、ファイター形態で装備できるよう製作しています。フォールドブースターはクリアー部をどうするか悩みながら行き当たりばったりで製作しているので、ちょっと雑になってしまいました。

▶︎本体
 本体は合わせ目消し、後ハメ化、合わせ目に平行したパネルラインをスジ彫りで追加、などの加工を行っています。肩アーマーの赤いパーツは一度組むと外しにくくなりそうなので、パーツの一部を切り離して別パーツ化してみました。切り離す際は肩アーマーの後ろ面になるほうをカットすると目立たないです。前腕は後ろ面のパーツの合わせ目を消したかったので、無理な後ハメ化はせずに各パーツを組んでから合わせ目を処理しています。塗り分けにマスキングが必要となりますが、単純な直線が多いのでこちらの作業が楽だと判断しました。脚部はFASTパックの各形状を決めてからふくらはぎ内側の形状や空間を見てネオジム磁石を仕込む位置を決めています。位置的にふくらはぎ側面の内側にある筒状の接続ピンが邪魔になるので、丁寧にカットして磁石が収まる空間を確保しました。

▶︎FASTパック
 FASTパックはあまり重くしたくなかったので、プラ板の積層と軽量タイプのエポパテで製作しています。

▶︎フォールドブースター
 フォールドブースターはハセガワ「YF-19 w/ファストパック&フォールドブースター」を参考に製作しています。時間の都合で内部メカは簡略化しました。

▶︎塗装
 GSIクレオスのMr.カラー、フィニッシャーズのフィニッシャーズカラーを使用。
ベージュ=ファンデーションホワイト→セールカラー+ホワイト+ダークイエロー
赤=ファンデーションピンク→シャインレッド+ディープレッド+ピンク
赤(額等)=メタリックレッド
黒=ウイノーブラック
関節等=ダークシーグレーBS381C/638+ブルー+ウイノーブラック
ガンポッド=ダークグリーン(2)+ニュートラルグレー+ブルー+ホワイト
FASTパック=グレーFS36320+ニュートラルグレー
フォールドブースター=薄松葉色+ニュートラルグレー+ウイノーブラック
 各部をエナメル塗料でスミ入れしたあとにデカールを貼り付けています。デカールは「HG 1/100 YF-19 専用水転写式デカール」を使用しました。

▶︎こんなことがありましたよ
 作業終盤に事件は起こりました。そう、今作業を行っていたパイロットの上半身のパーツが忽然と消えてしまったのです。下半身を先に塗装して上半身と合わせようとしたら目の前に置いてあったものがない! 作業時間もないので少しずつ探していたら3日後の締め切り当日に発見して慌てて塗装しました。作業環境は整理整頓してきれいにしておかないとだめですね。掃除するぞ!

BANDAI SPIRITS 1/100スケール プラスチックキット“ハイグレード”YF-19使用

YF-19 FASTパック&フォールドブースター装備

製作・文/JUNIII

HG 1/100 YF-19
●発売元/BANDAI SPIRITS ホビーディビジョン クリエイション部●4180円、発売中●1/100、約13cm(バトロイド)●プラキット

©1982,1984,1992,1994,2002,2015 BIGWEST ©2007 BIGWEST/MACROSS F PROJECT・MBS

この記事が気に入ったらシェアしてください!

JUNIII(ジュンゾウ)

オススメの書籍

月刊ホビージャパン2024年7月号

ご購入はこちら

HJメカニクス14

ご購入はこちら

ホビージャパンエクストラ vol.23

ご購入はこちら
PAGE TOP
メニュー