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『ウルトラマンレオ』真夏竜氏、『仮面ライダー555』半田健人氏登場! 「特撮アーカイブ」アフターレポート「スーパーフェスティバル88」

2024.05.03

大盛況の「特撮アーカイブ」レポート!

 4月28日(日)科学技術館で「スーパーフェスティバル88」が開催された。特撮レジェンドゲストを招くトークショー「特撮アーカイブ」には『ウルトラマンレオ』おゝとりゲン役・真夏竜氏と『仮面ライダー555』乾巧役・半田健人氏が登場! 今回はその貴重なお話たっぷりのトークを写真とともにお届けしよう。


50周年『ウルトラマンレオ』真夏竜氏トークショー

 今年50周年を迎えた『ウルトラマンレオ』より登場した真夏氏はまず「50周年を迎えることができました。みなさんのおかげだと思ってます。ありがとう!」と一言。集まったファンも大きな拍手で応えた。

 話は50年前へと遡り、おゝとりゲン役が決まった経緯から。作品の3年ほど前に真船禎監督と「ゆくゆくは役者をやりたい」という話をしていたという真夏氏。3000人の応募者が集まるも該当者なしに終わった『レオ』主役オーディションの後、真船監督から真夏氏の実家に電話があったという。そのとき真夏氏は偶然帰ってきておりその電話を取ることができたが、滞在時間はなんとおよそ10分。「3年前に真船さんと会ってなかったら、実家に行ってなかったら、すぐに帰っていたら、この話はなかった」と語られ、奇跡的なめぐり合わせに驚きの声が上がった。

▲真船監督の電話の後TBSに呼ばれ、「20人くらい人がいて『アクションできる?』って聞かれた。『芝居できる?』って誰も聞かないの(笑)」。少林寺拳法の経験があった真夏氏が選ばれたことも納得の、アクション重視の独特な選考風景が明かされた

 そうして役が決まって2週間ほどで早くも撮影が開始されたという。「よくみなさんに『真夏さんはおゝとりゲンそのものですね』って言われるんですけど、役づくりしてる時間がなかったから。自分そのままでやってたんです」。序盤の特訓シーンももちろん演技ではなく実際に命がけ。「中古のジープでブレーキが甘くて、急ブレーキでも6メートル先行っちゃうから。それが走ってるとふくらはぎの後ろにバンバン当たる。監督に真顔で『危ないですよ! 怪我したらどうするんですか!』って言ったら監督は『ああ、ああ、うん。……本番行こう』って(笑)」と驚異の過酷さを実感を持って話す。「滝は切れません!」ときっぱり言いきり、会場の笑いを誘った。

▲写真撮影タイムでは変身ポーズを披露した。トーク中「変身のときの『レオー!』という叫びには苦しみや葛藤が込められていると思っている」と語る場面も

 その後、話はおゝとりゲンが客演した『ウルトラマンメビウス』34話「故郷のない男」へ。「最初台本を見たときは普通に出る話だった。これはファンが納得しないんじゃないかと監督に相談して『レオ』最終回でおゝとりゲンが何をしたのかを思い出させる話にしてもらった。いい話だったでしょ?」と経緯を明かす。さらに「その顔は何だ。その目は、その涙は何だ。そのお前の涙で、この地球が救えるのか」と印象深い台詞がサプライズで披露され、“レオに叱られたい”ファンを沸かせた。
 師匠・セブンの息子ウルトラマンゼロの師匠となったときは「仕返しができる」と思ったと笑いを誘った真夏氏。『レオ』当時厳しい特訓を課されるも「ダンの愛情を視聴者がちゃんとわかってくれていた」と話し、すっかり後輩を叱るポジションとなったレオに受け継がれるものを感じさせた。

▲緊迫感のあった作風について「今の社会情勢が『レオ』の描いた世界に近いところがある」と語り、「平和は大事だよね!」の思いに集まった観客も賛同を送った

 最後には「みなさんにとって私がヒーローだとおっしゃってくれますが、みなさんが私をヒーローにしてくれている。みなさんの心の中にレオがいて、みなさんのおかげで私が成り立っています。ありがとう」と語り、いっそう盛大な拍手でトークは締めくくられた。


こちらは20周年! 『仮面ライダー555』半田健人氏「特撮アーカイブ」についに登場

 昨年20周年を迎え、今年新作Vシネクストが公開・発売の『仮面ライダー555』からは主人公乾巧役・半田健人氏が登場。中盤からは鈴村展弘監督も交え、最新作の話から当時の話までたっぷりと語った。

 まずは最新Vシネクスト『パラダイス・リゲインド』の裏話から。半田氏・芳賀氏、そして草加雅人役の村上幸平氏でプロデューサー・監督に新作を作りたいと伝えたのが本作の始まりだったが、制作決定が知らされたのは撮影開始の三カ月前。「いつも急なんですよ。仮面ライダー大戦(『平成ライダー対昭和ライダー 仮面ライダー大戦 feat.スーパー戦隊』)も僕出ましたけど、あの作品では今みたいに髪が長くありませんよね? 巧をやるときは長髪で出たかったんですけど、あれは一カ月前に言われてますからね。伸びないのよ(笑)」。

▲現場の雰囲気は当時と変わらず、心地よかったと言う。「20年経ってまたこうしてこのメンツが集まって同じ作品を撮ってる未来があるとは当時は思ってなかったですし、人生って面白いなと感じました」

 そんなこんなで企画が動いた『パラダイス・リゲインド』でネクストファイズやワイルドキャットオルフェノクなど、多数の新規造形が行われたのは半田氏としては予想外だった。「嬉しかったです。単純に同窓会じゃなくて、新しいファイズのスタート地点を作った作品になりました」。

▲作品終盤、オリジナルのファイズに再び変身する展開については「あのシーンは撮影も終盤だったので、映画の中の巧と同じ気持ちで『やっぱり俺はこっちで行くぜ』っていう気分でやれたんです」。ネクストファイズよりも変身アイテムが手に馴染んでいたこともあり、巧と気持ちがシンクロしたという

 ここで20年前の話を伺うにあたり、鈴村展弘監督が登場。当時半田氏は10代だったが「夜も普通に撮影してましたね。特に『パラダイス・ロスト』の頃とか」「朝まで映画撮影して、そのまま次はテレビの方撮って」「ロケバスという名の護送車が迎えに来るんですよ(笑)」と、現在では考えられないほどの過酷さに驚きの声があがる。半田氏は「仮面ライダーは1歳でも若いうちにやれ」と後輩へのアドバイスを送り、「当時はしんどかったと言えばしんどかったけど、人生の中でもっとも忘れられない1年になってます」と語った。
 「監督陣も癖のある人が多かったけど、半田くんとか優里亜ちゃんが現場で怒られてる印象がまったくない」と鈴村監督が明かすと半田氏は「僕と芳賀さんは怒ると拗ねるタイプだったんですよ。溝呂木くん(菊池啓太郎役)とかは怒られると『すいません!』みたいないい返事が返ってくるんですけど、僕らは憮然とするっていう(笑)。だから僕らのことは褒めて育てる方向性が現場にあったんじゃないですかね」と返した。

▲「鈴村監督が来ると急にボクシングの記者会見みたいになりますね」と会場の笑いを誘った

 乾巧がオルフェノクであることは半田氏もはじめは知らされていなかったという。「ただ、1話でオルフェノクと対面するシーンで最初驚いたような芝居をしたら監督に『もっと堂々としてていいよ』と言われたので、『なにかワケがあるのかな』というふうには思いましたね」。鈴村監督は「新人の役者さんはそこまで器用じゃないので、それを知って意識してしまうと視聴者にバレるんです。だから最初に決まっていてもあまり役者さんには教えないことが多いですね」と話した。『パラダイス・ロスト』の撮影では1万人のエキストラの前で巧がオルフェノクであることを明かし、その驚きのリアクションをそのまま撮って映画に使ったという話も明かされた。

 最後に半田氏は「みなさんが20年経ってこんなに変わらずファイズを応援してくださることを僕らキャスト全員が実感しております。ここまでとは思っていなかったので、驚きとともに感謝の気持ちでいっぱいです。確かなことは言えないけども『ファイズ』はこれからも続いていくべきだと思いますし、僕らも新しいものを生み出すための活動をしていきます。またその際は変わらずに応援してください」と伝え、大盛り上がりのトークショーは終了した。


会場展示のフォトレポートも併せてチェック!

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