令和の新デザインになった「78代目武者頑駄無」を精密塗装で豪華絢爛に仕上げる!【SDガンダムワールドヒーローズ】
2024.05.21精密塗装で魅せる新世代の武者頑駄無
『SDガンダムワールド ヒーローズ』外伝企画第2弾「輝羅鋼物語」より、今回は令和の新デザインになった武者頑駄無こと「78代目武者頑駄無」の作例をお届けしよう。キットはインモールド成型技術を用いた輝羅鋼パーツが特に目立つ位置に採用され、元来の武者頑駄無のイメージはそのままに、より豪華絢爛な出で立ちとなっている。寝太郎23による作例では、前回の隠密エアリアル同様に設定再現の塗り分けを施しつつ、輝羅鋼を引き立てる方向性で製作。キットのシールまで活用し、凝縮された情報量を持つ作例に仕上げている。
ハイこんにちは寝太郎23です。今回は輝羅鋼を纏った78代目武者頑駄無です。複雑な塗り分けをインモールド成型で再現しており、このパーツを眺めているだけで楽しい時間が過ぎていきます。頭身バランスも素晴らしく,これぞ令和の武者頑駄無って感じですね。
まずは最初にすべてのモールドを彫り直しをします。特にSDガンダムの場合はキッチリとやっておくことで、最終的な仕上がりが変わってくるだけでなく、マスキングの効率にも影響しますので、ここは多くの時間を投入します。
脚部内側には大きな肉抜き穴がありますので、整形処理をすることでさらに引き締まったイメージになります。脚部パーツをセンターで切り、貼り合わせるニコイチ加工の方法もありますが、今回はエポパテで埋める方法で行っています。少し複雑な形状をしていますので、コストやスキルに合わせて工法をチョイスしていただけるといいと思います。
輝羅鋼の前立て(アンテナ)と吹き返し部分は、側面と裏側がプリントされていないので銀色を塗った後に黄とオレンジで調色したものを塗り、全方位キラキラにしました。裏面からの見映えがよくなるだけでなく、銀を最初に塗ることで表からクリアーパーツを覗いたときに銀が反射してさらに引き立ちます。対して刀の裏面は、己の塗り分けの技術を試してみたいという思いと、塗り潰してしまうなんてとんでもない! という思いが葛藤し、それぞれ2本用意しました。刀の片面のみ輝羅鋼、というのをいかに攻略するかがこのキットの一番の見せ場でしょうね。
塗装の難易度はSDWHの中では中レベルとなっていますが、さらに難易度を下げる方法をひとつご紹介します。付属のシールの緑色の部分を形状に合わせてカットして使用する方法です。シールの輝きと塗装の簡略化を同時に得ることができ、楽なうえに質感も良好です。シールが付属していない箇所は色味を同じにするため、SDCSジム頭部のカメラ用シールから切り出して自作しました。
なお本体色の黒部分ですが、ただの黒ではなく黒いグレーで塗るようにしています。こうすることで全体の色のバランスを整えることができますよ。
さて78代目と気になるネーミングですが、「それなら初代は?」「精太とか摩亜屈とか他の武者は?」と妄想せずにいられないのは私だけじゃないですよね(笑)。自分だけのオリジナルの武者頑駄無、作ってみてはいかがでしょうか?
■カラーレシピ
白=ホワイト FS17875+グレー FS16440(9:1)
赤=ローズブライトレッド+クールホワイト(9:1)
黄=キアライエロー+コーラルオレンジ(9:1)
黒=ウイノーブラック+ホワイト FS17875(9:1)
金=ヴィクトリーゴールド
ハンドパーツは毎回使用しているSUMISUさん製作の3Dプリンター出力品です。
BANDAI SPIRITS プラスチックキット“SDW ヒーローズ”
78代目武者頑駄無
製作・文/寝太郎23
SDW HEROES 78代目武者頑駄無
●発売元/BANDAI SPIRITS ホビーディビジョン クリエイション部●1540円、発売中●約10cm●プラキット
ⓒ創通・サンライズ
寝太郎23(ネタロウニーサン)
緻密な塗装とデジタルツールを武器にマルチに活躍するモデラー。自宅のガレージで作業するほどの車好き。