待望のHGビランビー! ハイスペックキットを活かして印象をさらに引き締める
2024.04.18ビランビー【BANDAI SPIRITS 1/72】 月刊ホビージャパン2024年5月号(3月25日発売)
最高レベルのビランビーをさらに引き締める
『聖戦士ダンバイン』より、ダンバインの強敵ビランビーが完全新規造形でHGシリーズにラインナップ。設定画や劇中イメージに忠実なプロポーションバランスはもちろん、KPS関節による可動機構はダンバインをも上回る高性能。また、オーラ・ソードはもちろん、4連オーラ・ショットにプラキットでは初の立体化となる5連装オーラ・ランチャーが二挺付属するなど、まさに待った甲斐のある素晴らしい内容となっている。作例はキットの素性を活かしつつ成型の都合による改修点を、ポイントを絞って対応。まずはその仕上がりにご注目いただきたい。
キットの完成度は高いので、あまり大きな変更はせず縁を薄く鋭くするなどの基本的な工作で、キットをさらに引き締めたいと思います。
頭、胴体、上腕、太モモのインナーパーツは先に接着し、表面処理をしてから塗装とスミ入れ。その後マスキングテープで保護し、外装パーツを被せて合わせ目の処理をしました。表面処理についてですが、キットはツルツルに近いザラザラな繊細な加工がされていてヒケや合わせ目、パーティングラインなどを消す作業をすると、一瞬で表面の加工も消えてしまいます。そこで整形後に表面のザラザラ感を復活させるため、真鍮ブラシでグリグリトントンと叩いてみました。ただ、サーフェイサーを吹いたら効果があったのかなかったのか分からなくなりました。
■頭部
口に当たるパーツを少し引っ込めたかったので、頭部のパーツとの接地面を0.3mm程度削りました。くちばしは若干角を丸めて元の設定画に近付けています。トサカとエラのトゲは縁を薄く鋭く削り込みました。節は軽くケガきディテールをくっきりさせています。
■胴体
胸部ハッチの裏はパテで裏打ち。ヒンジに当たる部分の上部にはプラ板を貼り、若干の丸味を付けるためにパテを盛りました。首の裏と股関節パーツの肉抜き穴をパテで埋めて、筋のモールドを再現。オーラ・コンバーターの上部の丸モールドは、合わせ目の処理を簡単にするためにいったん削って、面をフラットにしたあとで、市販パーツの丸モールドで再現し直しました。
■腕部
4連オーラ・ショットのトリガーガードをプラ板で繋ぎ、HGUCザクIの銃用右手を流用。手の甲はパテを盛って整形しています。
■脚部
爪の裏をパテで埋めました。太モモの黒いディテールが抜きの関係か少し甘い部分があるので、デザインナイフでなぞって境目をはっきりさせました。
■塗装
全体をインディブルー。ふくらはぎやハッチは濃緑色。関節はジャーマングレー。ヒレなどは黄橙色で塗っています。
BANDAI SPIRITS 1/72スケール プラスチックキット “ハイグレード”
ビランビー
製作・文/おれんぢえびす
HG ビランビー
●発売元/BANDAI SPIRITS ホビーディビジョン クリエイション部●4180円、2次受注中、5月〜発送予定●1/72、約16cm●プラキット●プレミアムバンダイ販売アイテム
ⓒ 創通・サンライズ
おれんぢえびす
ベテランモデラー。大胆なディテールアップと形状アレンジで個性ある作品を生み出す。