【ビルダーズノート】プロモデラーが選ぶ!ユーザー投稿作品レビュー!第2弾② ~林哲平、オトカワ編~【ガンプラ】
2024.03.13ホビージャパンでも活躍のプロモデラーが、ビルダーズノートの投稿作品をレビュー!
公式ガンプラファンコミュニティ「ビルダーズノート」に投稿された作品の中から、ホビージャパンにて現役で活躍するプロモデラーが作品をいくつかピックアップし、その作品にコメントをしていく本記事。
現在開催中のイベント「SEEDガンプラミッション2 in ビルダーズノート」からピックアップしてレビューいたします!
今回も前回に引き続き、オトカワ氏と林哲平氏のお2人にコメントしていただきました!
「ビルダーズノート」とは?
「ビルダーズノート」はバンダイナムコエンターテインメントが運営する公式ガンプラコミュニティです。 ガンプラのファンが集まり、日夜さまざまな作品が投稿されています。
▶サイトはこちら!
林哲平 氏ってどんなモデラー?
モデラーとしても一流の腕前を持つホビージャパン編集スタッフ。How toページを主に担当し、ガンプラをはじめとしたあらゆるジャンルの模型に精通しています。週末だけでもカッコいいガンプラが作れる究極テクニックガイドのシリーズも好評発売中です!
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オトカワ 氏ってどんなモデラー?
2022年の全日本オラザク選手権のガンダムAGE部門で金賞を受賞し、その後同じ年の4月号で電撃モデラーデビューを果たしたオトカワ氏。非常に丁寧で精度の高い基礎工作によって完成度が底上げされ、そこにオトカワ氏の繊細できめ細やかな塗装が施されると、清潔感に溢れ、雑味を一切感じないキット本来の魅力が最大限に引き立った作例が完成します。
オトカワ氏の作例はビルダーズノートにも公開されているため、気になった人はこちらもチェックしてみてください!
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ピックアップ&レビュー!
ピックアップ! No.1
デスティニーガンダムカスタム
製作/chi 様
■林哲平
Chiさんお久しぶりです。以前、ドラゴンに変形するガンダムアストレイカスタムをXで見せていただきましたよね。デスティニーのブラックとホワイトのνガンダムカラー、デスティニーをオリジナルカラーで塗った作品のなかでも、あまり見かけない気がします。でも、大人になったアムロが乗るνガンダムと同じ色で身を包んだデスティニーは、成長という意味において、新しい映画で活躍するデスティニーに相応しいのではないか、と感じました。
■オトカワ
市販のディテールアップパーツやプラ板の貼り付けによって密度感が高まり、スジボリで追加されたパネルラインや既存モールドにパキッとしたスミ入れをすることで非常にメリハリが効いた作品になっています。
モノトーンベースに変更されたカラーアレンジは差し色の赤が効果的で、ロボットアニメに抱く原点のような感情の「強くてカッコいい」が表現された作品だと感じました。
ピックアップ! No.2
ライジングフリーダム弐式
製作/レン@筆塗り部分塗装 様
■林哲平
このオレンジのパーソナルカラーは『SEED DESTINY』好きとしてはグっときます! そして、まさか筆塗りでの仕上げだったとは……! オレンジを鮮やかに発色させるのは大変だったのではないでしょうか? レンさんの作品を拝見していると、私もライジングフリーダムをいろんなパイロットのパーソナルカラーで塗ってみたくなりました。
■オトカワ
筆塗りとのことですが、しっかり発色させながらもこってりとした塗膜になることなく、とてもキレイに塗られていると思います。オレンジのトーンもウイングの紺色と良くマッチしていて、落ち着いた仕上がりになっています。
ウェザリングは面の中央部を控えめにして主にエッジやディテール部に集中していることから、どう汚れるかを意識して施しているのだなと窺えます。力作ですね。
ピックアップ! No.3
1/144 ガンダムデュナメス リペアⅢ
製作/SSR 様
■林哲平
RGエクシアとHGデュナメスを合体して製作された本体に、そのディテールやラインを合わせてスクラッチされた追加武装に目を奪われます。1/144スケールでギミックもしっかりと再現されていますし、RG風の密度感も見事です。手作りの良さと工業製品的な精度が高い次元で組み合わされているところがこの作品の魅力だと感じます。
■オトカワ
1/144だということをまったく感じさせない見事な仕上がりです。スクラッチによる武装類の精度も非常に高く、各面やエッジ等パーツの形状がきっちりと出されていれば、過剰に装飾的なディテールアップをしなくてもこんなにも精密感が高まるのかと感服しました。
また工作が良いだけでなく塗装も非常に美しく、おそらく単純なソリッドカラーではないのだと思いますが、光の加減によってなんとも言えない艶やかさのあるダークブルーが作品の表情を豊かにしていると感じます。
ピックアップ! No.4
チュチュのガンダム!?
製作/ふぇり 様
■林哲平
驚きました。最初、シルエットとカラーリングを合わせる、普通の見立てモデリングの作品だと思ったのですが、ページをスクロールするごとに分離、変形、合体する! さらには最後にはビームポンポンまでついてくる! パッと見た形だけではなく、イメージソースのZZのギミックを全部入れ、かつチュチュらしさは損なわない。ネタだけに留まらず、それらをさらに昇華させた魂を感じる作品であると私は思いました。
■オトカワ
どう見てもダブルゼータガンダムを連想させるのに、でもやっぱりデミシリーズであるところが凄いですね。全体のデザインや変形・合体ギミックのアイデアも見事で、お笑い的な要素も多分に含んだ作品なのですが、単なるネタ物・色物ではなく工作や塗装などの技術は非常に高く、「ガチ」で作られていると感じます。
重厚感のあるカラーリングも高火力・大型といった機体のイメージにしっかりマッチしていて、おもしろいのに思わず唸ってしまうそんな作品です。
ピックアップ! No.5
ドミニコスのトライスター(ハインドリーシュトルム)
製作/taka大佐 様
■林哲平
ハインドリーの三連星! 設定も面白いですね。軽快に動き、司令を出しつつサポートする隊長機、遠距離からの砲撃で敵機をすみやかに撃破し、帰宅が最優先の遠距離支援機、そして最近出番が無い! という格闘機。それぞれのキャラクターとストーリーがカスタマイズとマッチしていて、活躍しているところが頭に浮かんできます。3つの作品で物語を感じさせる、まさに現代のジェットストリームアタックだと感じました!(?)。近接格闘機が活躍するところが見たいですけど、砲撃をくぐり抜けるすごい強敵相手になりそうですよね……。というような妄想が捗る作品に仕上がっていると思います。
■オトカワ
3機小隊ということで各機戦闘での役割を想定したミキシングに、なるほどと感じさせられる作品です。なかでも目を引いたのは巨大なヴァルキュリアバスターソードを装備した3番機でしたが、よく見ると足も武器と同じヘルムヴィーゲ・リンカー、またリアスカートは前方への推進力が高そうなキマリスヴィダールのパーツを使用してあり、鉄血のオルフェンズの機体で揃えることで統一された全体的な雰囲気も工夫が見て取れます。
また肩部の大型スラスターノズルはパーツのフチを極めて薄く加工してあり、こういった細かい部分もポイントが高いです。
~おまけ~ 林哲平’sピックアップ!
ライジングフリーダムリ・ガズィ
製作/しゃばろくさん 様
■林哲平
えええ?! もうリガズィにしか見えません! バックウェポンシス……いやバックウェポンストライカーとのドッキング形態の解釈がもう、ツボにはまりすぎまして……。背負子を装着するとリガズィカスタム風になる、というパワーアップ要素も、これぞSDガンダム! というギミックで大好きです。こう、大将軍に出世する的な…! そして、拡大されても破綻しない、塗装の美しさに感銘を受けます。マスキングも大変だと思いますが、こんなに素晴らしい作品を拝見させていただき、ありがとうございます!
いかがでしたか? 林哲平氏が思わずもう1作品ピックアップしてしまうほど、今回も素敵な投稿作品がたくさんございました!
本記事「プロモデラーが選ぶ!」は、今後もHJWEBにて連載する予定となっております。次回以降のホビージャパン現役モデラー陣によるレビューにもご期待ください!
ぜひ皆さんもビルダーズノートにてトピック「#SEEDガンプラミッション 」をつけて、ガンプラの写真をご投稿ください!
前回の「SEEDガンプラミッション in ビルダーズノート」企画で行ったレビュー記事も合わせてご覧ください!
第1弾 ~林哲平 編~
第1弾 ~木村直貴、オトカワ編~