ブラックナイトスコード カルラを1/100スケールで最速スクラッチ!! 圧巻の力作をご覧あれ『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』
2024.03.23NOG-M2D1/E ブラックナイトスコード カルラ【BANDAI SPIRITS 1/100】 月刊ホビージャパン2024年4月号(2月24日発売)
ブラックナイトスコードのフラッグシップ機を1/100スケールでスクラッチ!
劇中クライマックス、それまで艦隊旗艦で指揮を執っていたオルフェはイングリットを引き連れ自らモビルスーツ「ブラックナイトスコード カルラ」に搭乗して出撃する。複座式となる本機は、前席が操縦、後席が火器管制を担い、大型ドラグーン「ジグラート」を随伴することで、オールレンジ攻撃による圧倒的な火力を持つ機体になっている。マイティーストライクフリーダムと最後の決戦を繰り広げた本機はベテランモデラー、渡辺圭介が1/100スケールで製作。MGフリーダムガンダムのフレームを芯として、外装はほぼスクラッチによる力作になっている。
公開中の『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』から、ブラックナイトスコード カルラを製作しました。そうはいっても、製作中は映画公開前ですし、本機がどのような活躍を見せるのかも全く分かりません。資料は前後の設定画のみで細部も分からない状態ですが、かなりフライング的に作ったれって勢いで始めていますので、映像に登場したものとは差異があるやもしれませんが、暖かい目で見てください。
製作に際しては、時間的にも何かしら土台になるキットがあると作業効率が上がります。見た目からビギナ・ギナっぽい雰囲気と思ったのですが、15m級の小型MSなのでバランス感がいまいち合わず、手持ちのMGフリーダムガンダムを芯として1/100スケールで製作することにしました。デザインの流れ的に近い部分もあり、なんとか形になりましたが、ポリパテの盛り削りによるほぼスクラッチで、MGフリーダムはフレームのみ使用となっています。
■頭部
胴体フレームにフリーダムのものを使用する都合で、頭部側の首の軸受けもキットのポリパーツを使用しています。外装はポリパテからの削り出しです。
■胴体
フレームはMGフリーダムをそのまま使用。外装に合わせてインテーク付近の干渉する部分をカットするなどして調整しています。あとは、ひたすらパテの盛り削りとプラ板加工です。
■腕部
肩外装はフリーダムに近いので、キットパーツにプラ板やポリパテを盛って整形。サイドのバーニアはキットパーツを上下逆さまにして使用。腕部はキットパーツをベースに削り込みとパテ盛りで形状を出しました。爪のある手甲はなるべく薄くするためにプラ板を使用し、ビームシールド発生器はクリアーレジンで製作しました。
■腰部
フロントアーマーは当初ベースに使おうと考えていたRE/100ビギナ・ギナのものです。他はキットパーツを加工して使用しています。サイドにマウントしている剣は、キットのビームサーベルグリップをそのまま使用し、刃の部分をプラ板で製作しています。
■脚部
フレームはキットのものを使用していますが、外装はパテの盛り削りによるフルスクラッチです。靴部はキットパーツをベースにプラ板工作で形状を出しています。かかとはキットパーツを上下逆さまにして使用しました。
■バックパック
バインダーを装備していない状態の基部はプラ板の箱組みです。ドラグーンを装備したバインダーはプラ板とポリパテで製作。複製して数を揃えました。
■塗装
設定画を参考に塗装しています。白塗装のあとに、ライン状の金部分はマスキングで塗装。装飾状の金部分は手描きとマスキング塗装を併用して再現しました。
白=ピュアホワイト(ガイアカラー)
フレーム=GXブルーゴールド(Mr.カラー)
金=ゴールド(Mr.カラー)
雰囲気を重視してスミ入れは軽めに、ラインを認識できる程度にしています。全体的に軽めにツヤ消しを吹いて完成です。
BANDAI SPIRITS 1/100スケール プラスチックキット “マスターグレード” フリーダムガンダム改造
NOG-M2D1/E ブラックナイトスコード カルラ
製作・文/渡辺圭介
©︎創通・サンライズ
渡辺圭介(ワタナベケイスケ)
渋めの仕上げを得意とするベテランモデラー。豊富なテクニックを持ち、キットレビューからスクラッチまで幅広く活躍している。