今こそアーマード・コアのキットを作ろう! 名キット「C01-ガイア」の造形美を塗装で引き立てる
2024.03.16見よ、往年の名キットの底力
最新タイトルの大ヒットを受けて盛り上がりを見せているフロム・ソフトウェアの『アーマード・コア』シリーズ。長らく同作のプラキットを展開し続けてきたコトブキヤも『アーマード・コアVI ファイアーズオブルビコン』からの新作キット発売を発表、さらにこれまでの既存アイテムを再販・リパッケージで続々と復活させている。その先陣を切ったのが、コトブキヤのACキット第1弾でもあったC01-ガイアだ。美しい成型色と細やかなパーツ分割、緻密な造形により、多くのモデラーに衝撃を与えたアイテムである。『アーマード・コア』熱が高まっている今こそこのキットを振り返るべく、かいんが正面から真っ向勝負。極力キットの形状をいじらず、塗装でキットの造形美を引き立てるよう製作している。コトブキヤACキットの魅力を改めて実感いただきたい。
塗装工程を解説
(写真協力/模型製作スペース・プラスタ)
第1工程 ベース
第2工程 銀でドライブラシ
第3工程 クリアーブルーで彩色
第4工程 追加銀ドライブラシ
第5工程 ムラ吹きによるトーン調整
第6工程 ウォッシング、クリアーコート
ども、かいんです。今回は自身も大ファンな『アーマード・コア』シリーズからミラージュ C01-ガイアを製作させていただきました。
テーマとしては工作はなるべく控えて塗装で魅せるというものです。ACの独特の雰囲気を再現するために、今回は「キレイな使用感」を目標としました。具体的には「銀ドライブラシはディテールの強調がメインの目的」「いわゆる塗装禿げではなく、擦れやタッチアップ、再塗装による変色」「CGのテクスチャ貼り込みのようなムラ感」を塗装で表現するようにしています。
工作
設定上のプロポーションとしてはキットのままで正解なのだと思いますが、腕の付く位置と脚の付く位置がもう少し離れたほうが人型兵器としてバランスよく見えましたので、腰部分で上下に2mm延長しています。あとは各部の後ハメ処理、表面処理や合わせ目消しの際に消えてしまうディテールの再生、抜きの関係で甘くなっているディテールの彫り直しなどがメインです。他のACキットと各パーツを組み替えできますが、ジョイント部分がかなりキツく設計されているので根気よく調整します。面の数が多く、合わせ目処理も多く、キレイに作るだけでもそれなりのスキルと手間が必要なキットでした。ですが丁寧に作業さえすれば、記事のとおり抜群にかっこいいACが手に入るのは確実です。
塗装
青の塗装は複雑なので記事中の解説をご覧ください。それ以外の部分の塗装もシルバーでウェザリングしていますが、ベース色にそれぞれ以下を使いました。
ガンメタ=ガンメタル(ガイアノーツ)
シルバー=フレームメタリック1
スネ=チタンシルバー(タミヤ)
その後、青で行っている第3~4工程を省き、他は同様の工程を踏んでいます。
その他
目にクリアーパーツは使用せず、銀ムクのパーツに偏光シートとフィニッシュシートのクリアーオレンジを重ねたものを貼っています。各部の透明カバーはキットの無色クリアーパーツにクリアーブラックを薄く吹き付けスモーク処理。また肩ブロック後方に3連の円形ディテールがあります。形状的にスラスターとは考えにくかったので、車のテールライトっぽく透明パーツを仕込んでみました。ラピーテープにクリアーレジンを乗せて硬化させています。実際の用途は不明ですが、実生活で目にするモチーフを組み込むことでリアリティが増す効果を狙いました。
あとは各部に細かく塗り分けやフィニッシュシートの貼り込みを行っています。デカールは世界観にあまり合わない気がして使ったのは2枚だけですが、かなり効果的に使えたと思います。
今回、塗装の途中写真撮影に埼玉県鴻巣市の模型製作スペース・プラスタ様にお手伝いいただきました。ありがとうございました!
コトブキヤ 1/72スケール プラスチックキット“ヴァリアブルインフィニティ”
ミラージュ C01-ガイア
製作・文/かいん(firstAge)
ミラージュ C01-GAEA
●発売元/コトブキヤ●4180円、発売中●1/72、約16cm●プラキット
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