HOME記事キャラクターモデルアオシマからあのタイムマシンが完全リニューアル! 『バック・トゥ・ザ・フューチャー』をいち早く作例でご紹介!!

アオシマからあのタイムマシンが完全リニューアル! 『バック・トゥ・ザ・フューチャー』をいち早く作例でご紹介!!

2024.03.16

バック・トゥ・ザ・フューチャー PartI タイムマシン【青島文化教材社 1/24】 月刊ホビージャパン2024年4月号(2月24日発売)

バック・トゥ・ザ・フューチャー PartI タイムマシン イメージカット

30年の時を超え、あのタイムマシンが完全リニューアル!

 これまでも映像作品に登場するカーモデルを数多く手掛けてきた青島文化教材社から、完全リニューアルされた『バック・トゥ・ザ・フューチャー』のタイムマシンがいよいよ2024年4月に発売される! 各部のディテールは映像に忠実に、より精密に再現された決定版ともいえる内容に注目しているモデラーも多いことだろう。ということで今回は、この20世紀を代表するSFマシンを竹内陽亮がひと足早く製作。こだわりぬかれたその全貌を紹介していこう。

タイムリープ後に残される炎エフェクトパーツ1
タイムマシン 正面1
バック・タイムマシン 正面 ドア開いた状態
▲︎特徴的なガルウィングタイプのドアは開閉可能。以前のキットでは実現されなかった大きな特徴だ! ただし、開いた状態で固定するダンパーパーツはかなり小さいので、取り付けにはピンセットを用意しよう
タイムマシン 背面
車体後部の複雑なメカニック
▲車体後部の複雑なメカニックも精密感のある仕上がり。作例では映像を参考に、右側面にコイル状のコードを追加している
運転席 アップ
助手席
内装後部

▲ドアが可動になったことで完成後もじっくり眺めることができる内装は、じっくり丁寧に塗り分け。作例ではコード類を追加することでさらに密度感を高めてみた

素組みとの比較 正面
素組みとの比較 背面
▲30年近く親しまれてきた青島の旧デロリアン(写真左)とのツーショット。今回のリニューアルでシャープなシルエットとディテールの緻密さがさらに高められたことがお分かりいただけるだろう

ファン必見の付属品にも注目!!

目覚まし時計、遠隔操作用のプロポ、記録用のビデオカメラ
タイムリープ後に残される炎エフェクトパーツ2
▲目覚まし時計に、遠隔操作用のプロポ、そして記録用のビデオカメラといった、劇中に登場した小道具も精密再現! さらにタイムリープ後に残される炎まで付属するという徹底ぶり! なお、作例ではプロポにアンテナを追加した
落雷のエネルギーをキャッチするためのフック
▲落雷のエネルギーをキャッチするためのフックも付属。映画終盤のデロリアンを再現することもできる
タイムマシン 正面2

■バック・トゥ・ザ・フューチャー
「なんてことだ! 2015年だ。ついに“未来”が来てしまった。予想とは違っていたが、それでいいんだ。君の未来にはまだまだ可能性があるということだから」
by DR. EMMETT BROWN 2015
 1985年から1990年にかけて3部作として公開された映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』シリーズは、見た者に大きな夢を与えてくれました。私もそのうちのひとりであり、未来に対するイメージに大きな影響を受けましたね。しかし現在、車が自在に空を飛ぶような時代が来ることはなく、映画の内容とは全然違った世界線に我々はいます。予想とは違ったようですが、それもまた良しということかと思います。そして現実的には、各自動車メーカーは「EV」へのシフトを試みておりましたが、それも陰りが見え始めた昨今。自動車はどう進化するのが正当なのか、見極める必要がありますね。

■キットについて
 青島文化教材社より、完全新規モデルとして発売されるデロリアンことタイムマシンの新キットですが、同社旧キットと比較すると恐ろしく大幅にリメイクされています。特徴的なガルウィングドアの開閉に加え、タイムマシンパーツの細分化。各配線まで細かくパーツ化された鬼気迫る再現度であります。そして本体以外にも、劇中で使われたリモートコントロール用のプロポや、記録用のビデオカメラ、目覚まし時計に、雷のエネルギーを伝達するロッド。果てはタイムリープ後に地面に残された炎までオマケで付いてくる徹底ぶりですね。触れることで痛いほど分かる、開発者の魂がこもったキットになっています。

■製作のポイント
 手持ちのBlu-rayボックスにあった特典映像内に、映画で使われたデロリアン(タイムマシン)の修復作業の様子が収められています。撮影後に屋外放置されて傷んでいたマシンを、1年がかりで修復するプロジェクトで、細部形状の確認や、各所の色合い等が分かる、この上ない資料ですね。ということで、この映像を基に確認しながら製作を進めます。さて、通常カーモデルを仕上げる場合は、乾燥に時間のかかるボディ塗装から進めることが多いのですが、このタイムマシンの場合はボディに干渉するパーツが多い構成なので、ボディ塗装は後半に行うほうが無難となります。なので、各ブロックに分けて仕上げを進める手順で、内装→タイムマシン部分→ボディに接触するパーツ→ボディ塗装、という順で製作を進めるのがポイントとなります。まずは内装からですが、さまざまな装置に加え配線まで個々にパーツ化されています。丁寧に塗り分けることで、そのままでも充分な仕上がりとなりますが、各所にコード類を追加することで、より精密感を上げています。次に車体後部のタイムマシン部分ですが、ここは恐ろしく緻密な構成なので、組み立ての手順を理解した上で取り組む必要があります。特にコード類が集中する箇所は、仮組みを入念に行うことですね。作例は車体右側にコイル状の配線を追加してみました。ボディに関しては、ドア下のサイドシルパーツを先行して接着しておいたほうが、仮組みが容易となりますので、ここは接着しておいてマスキング塗装としました。

■塗装
 Mr.カラーを使用して塗装します。ボディはSM204スーパーステンレス2と#8シルバーを1対1程度の割合で混合したもので塗装しました。スーパーステンレスの輝きにシルバーの隠蔽力を追加するカタチですね。その後、ごく軽くクリアーコートを行って表面保護しておきます。細部に関しては、とにかくディテールの多い車なので、さまざまな塗料が必要ですが、細かく塗り分けることで驚くほど応えてくれるキットであります。マスキングしてのエアブラシ塗装に加え、筆塗りも多く必要となりますが、このキットを仕上げることでスキルアップが確実にできると感じました。ぜひともじっくり取り組んでいただきたいですね。

青島文化教材社 1/24スケール プラスチックキット

バック・トゥ・ザ・フューチャー PartI タイムマシン

製作・文/竹内陽亮

ムービーメカ No.BT-01 バック・トゥ・ザ・フューチャー PartI タイムマシン
●発売元/青島文化教材社●6600円、4月予定●1/24、約18.5cm●プラキット

©Universal City Studios LLC and Amblin Entertainment, Inc. All Rights Reserved.

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竹内陽亮(タケウチヨウスケ)

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