HOME記事ガンダムMG ゼータガンダムVer.Kaをスケールモデルの汚しテクニックで立体感ある仕上がりに! カラーモジュレーション解説[前編]

MG ゼータガンダムVer.Kaをスケールモデルの汚しテクニックで立体感ある仕上がりに! カラーモジュレーション解説[前編]

2024.02.17

スケールモデルのテクニックで飛行機模型の汚しを再現する!/MSZ-006 Zガンダム【BANDAI SPIRITS 1/100】 月刊ホビージャパン2024年3月号(1月25日発売)

MG ゼータガンダムVer.Kaをスケールモデルの汚しテクニックで立体感ある仕上がりに! カラーモジュレーション解説[前編]

スケールモデルのテクニックで飛行機模型の汚しを再現する!

MG ゼータガンダムVer.Kaをカラーモジュレーションで仕上げる

 今回お送りするのは2023年4月に発売された傑作キット「MG ゼータガンダムVer.Ka」を使用したウェザリングです。もはや手の加えどころがないほど洗練されたモデラー泣かせの本キットを、今回は本体には手を加えず、スケールモデルの製作でよく使用される「カラーモジュレーション」という、立体感を際立たせながら汚しを活かす塗装法を用いてキットの魅力を存分に味わいながら製作します。How toは普段からさまざまなジャンルの模型を製作するけんたろうが担当します。

製作・解説/けんたろう

けんたろう

月刊ホビージャパンにて「月刊工具」などの連載を持ち、毎度新たな工具やマテリアルに触れていることもあり、How to系特集の際には必ずその手腕を振るう月刊ホビージャパンのHow to番長。今回も、さまざまなテクニックを使ってZガンダムを仕上げます。

月刊ホビージャパン2023年5月号では水溶性アクリル塗料を使用し、ドイツ軍の代表的な3色迷彩色をHGサザビーに施した

❶カラーモジュレーション塗装でくっきり立体的に見せる!
❷飛行機模型を意識したウェザリングでウェイブ・ライダーモードの説得力を上げる!


①「カラーモジュレーション」って何?

▲カラーモジュレーションとは、海外のAFVモデラーが発案した、面ごとに明暗を付けることで立体感を強調することができる塗装テクニックのことを指す。今回はその技法の中でも、先にモノクロで明暗を付け、その上から基本色を吹く「プリシェイド」というテクニックを使用する

ここからスタート!

▲MG ゼータガンダムVer.Kaは“面”で構成されているため、今回のテクニックにかなり適したアイテムと言える。陰影を面ごとにはっきりつけて、汚しをさらに映えさせよう

②カラーモジュレーション塗装の準備をしよう

▲Zガンダムの変形はタイトなため、塗装後に組むと塗膜の厚みで困る可能性がある。その問題を考慮し、最初のサーフェイサーは組んだ状態で吹こう。エアブラシで薄く吹いていく
▲塗り残しがないように変形をさせながらサーフェイサーを吹く。プラの色が見えたら、適宜サーフェイサーを吹いていく方式だ。エアブラシならピンポイントで吹けるぞ
▲ヒザを変形させる時も途中で塗り足して、プラの色が見えないようにしよう。全体がグレーになったら装甲はバラして各色に塗っていく。この時、塗るべき場所がサフ色になるわけだ
▲関節の色はMr.カラーのつや消しグレーを使い、影の部分はジャーマングレー、光が当たる部分はクールホワイトを混色しながら塗装していく。トリコロールの下もまずは2色で陰影を付けよう
▲エアブラシは角度をつければ塗る部分をうまく限定できるが、場所によってはミストがかかる。それをマスキングする時、単純な面の仕切りなら紙で押さえるだけでOKだ
▲紙だと手が塞がるし、少しでも複雑だとマスキングできない。そこで超使えるのがこのMr.マスキングテープ弱粘着。塗膜に影響しない粘着力は、貼って塗って剥がしての作業に非常に便利だ

③影を付けていきましょう!

▲ジャーマングレーでシャドゥ吹き。基本は立ち姿での下側を影として、斜めに影を入れる。水平面や隣の面で色がかち合う部分が出ることもあるが、重なっても問題ない
▲腕部の段差などは、マスキングをして2回シャドゥを吹くチャンス。平面の分割なら、このように紙で押さえてマスキングすると時短ができる。指に飛沫が飛ぶため、手袋の着用がオススメだ
▲覆う部分が3方におよぶ場合は、紙で押さえるよりテープで貼ったほうがラクに作業ができる。弱粘着でカバーして、サッと吹いたらテープを剥がす。テープは何回か使って、汚くなったら交換しよう
▲腕部のシャドゥ吹きを終えたところ。この時点では極端なグラデーションだというのがわかるだろう。ここから基本色をエッジなどに乗せてグラデーション塗装を施していく

④色を乗せていきます!

▲黄色系は隠蔽力が低い塗料も多いため、下地の陰影が残りがち。2回ほど吹いて、黄色の本来の色が出てきたらストップしよう
▲青はインディブルーを塗布している。鮮やかな色のため、黄色と同じだけ吹くと陰影がだいぶ隠蔽されてしまうが、今回は気持ち色合いが残ったのでいいとしよう。この“何回塗るか”の判断が非常に大事だ

▲頭部はこれくらいの陰影感で塗装した上から各色をふんわり全体にかけて調整している。完成形を見てわかるように、グラデーションがうまく残る塩梅で色を乗せていくとキレイに仕上がるぞ

BANDAI SPIRITS 1/100スケール プラスチックキット“マスターグレード”ゼータガンダム Ver.Ka 使用

MSZ-006 Zガンダム

製作・解説/けんたろう


 今回はここまで!
 後半では、現用機風なサビや煤汚れを再現するポイントをご紹介。お楽しみに!

\続きはコチラ/

 公開は2024年2月18日の17時から!

©創通・サンライズ

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けんたろう

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