HOME記事キャラクターモデルPLAMAXより「ストライクドッグ」初1/24スケールで登場! 鋳鋼表現を施しつつハードウェザリングで彩る【装甲騎兵ボトムズ】

PLAMAXより「ストライクドッグ」初1/24スケールで登場! 鋳鋼表現を施しつつハードウェザリングで彩る【装甲騎兵ボトムズ】

2024.02.12

X・ATH-02 ストライクドッグ【マックスファクトリー 1/24】 月刊ホビージャパン2024年3月号(1月25日発売)

ストライクドッグ イメージカット

初にして決定版! 1/24ストライクドッグをウェザリングで楽しむ

 1993年に発売された、佐藤直樹氏原型の伝説のソフビキット「ストライクドッグ」が、フル可動プラキットでPLAMAXシリーズに登場。基の造形を活かしつつ、可動のための関節部とコクピット内部およびハッチ開閉ギミックを新たに造形。6色成型のスナップフィットキットとなり、まさに1/24スケールとしては、初にして決定版といえるストライクドッグが完成した。作例は『ボトムズ』直撃世代の野田啓之が担当。最高レベルのキットの素性はそのままに、戦車などに見られる鋳鋼表現を随所に施し、ハードウェザリングで彩っている。

【カラーリングデータ】

本体色=インディブルーを中心に色ノ源シアンとマゼンタを混ぜ合わせた青色
関節等=グラファイトブラック
アイアンクローやスコープ=フィニッシャーズ クロームシルバー
バーニア=黒地にメッキシルバー
武器類=ガンダムカラーグレー11、ガイアカラー ガンメタル
※特に表記のないものはGSIクレオスのMr.カラー

ストライクドッグ 正面1
▲キットは6色成型で設定のカラーリングを再現。各部マーキングは水転写式デカールが付属し、スナップフィットとあいまって、組み立ててデカールを貼るだけで、劇中のままのストライクドッグが楽しめる仕様となっている
イプシロン立ちフィギュア
▲キットには同スケールのイプシロン立ちフィギュア(原型/湯浅浩(マックスファクトリー))が付属
ストライクドッグ 正面2
ストライクドッグ 側面
ストライクドッグ 背面1

▲エッジの利いたシャープな造形とオリジナルディテールが目を惹く。今回のプラキット化にあたり、さらにディテールが追加され、またプラ成型となったことで、よりシャープさが増した印象だ

頭部アップ
後頭部、肩アーマーセンサー アップ
腹部側面のライト アップ

▲ターレットレンズは左右にスイング可能で、レンズはすべて無色クリアー成型パーツが用意される。後頭部およびバックパック、肩アーマーのセンサー、腹部側面のライトも同様にクリアー成型となっている

ストライクドッグ 背面2
腕部アップ1
腕部アップ2
▲アイアンクローはソフビキット版では開閉選択式だったが、プラキットでは差し替えなしで設定どおりに展開。内部の精密なディテールにも注目!
コクピット
▲コクピットは開閉可能で、コクピットシート、操縦桿などのディテールもしっかり作り込まれている。またコクピットシートは、コクピット内部を組み立ててからでも組み込むことが可能なので、塗装もストレスなく行える
バックパック
▲バックパックも1/24スケールならではのオリジナルディテールが心地いい。バーニアユニットはスイング可能で、カップ内部にもディテールが施されている
肩アーマーアップ1
肩アーマーアップ2
▲胴体側面のプレートがわずかながらスイングするため、腕を動かした際に肩アーマーを怒らせた状態でポージングを保持することができる。ほんの少しの動きではあるが、嬉しい配慮といえる
腰アーマー裏
▲腰アーマー裏は別パーツ化されており、シャープなディテールが楽しめる。作例ではドライブラシをハードに施し、ディテールをさらに引き立たせている
ソリッドシューター、右ハンドパーツ
▲ソリッドシューターに加え、表情の異なる右ハンドが4種付属(武器持ち手含む)。ポージングに華を添える
腕部アップ3
アイアンクロー 爪パーツ
足首アーマー

▲アイアンクローは内側の肉抜き穴をパテで埋めて整形。肩アーマーや腰、足首アーマーは、接着剤を塗って溶かしたプラの表面を、腰の強いハケ(油絵用の筆など)などで叩いて荒らし鋳鋼表現とした

スネパーツ
スネ側面のダクト
▲スネ側面のダクトはタガネでさらに深く彫り込んでいる
コクピットハッチの裏側
▲コクピットハッチの裏側は、ウェーブのR・リベット[角]を貼り付けてボルト締め風にディテールアップした
ポージング画像1

■はじめに
 まずはその物量に驚き期待が膨らみます。仮組みしながら思ったのは、MAXさんが「プラモデルとしても組み応えがあるキットです」と言っていたのが、よく分かる素晴らしく出来の良いキットだな~ということ。私の中のATキット最高レベルで、ちょうど良い大きさと必要最低限の物量に加えて、合わせ目の処理などがほとんど必要なく、後ハメ加工もいらずと気持ちのいいキットであることは間違いないです。
 キットレビューに関しては、すでに月刊ホビージャパン2023年9月号でMAXさん自ら行われていますので、今回はさらなる魅力を引き出すべく、一部パーツに手を入れつつハードウェザリングを施してみました。

■頭部
 形状、組みやすさすべてにおいてパーフェクトなので、あえて手を加えず丁寧に仕上げてます。

■胴体部
 コクピットハッチの裏側にウェーブのR・リベット[角]を貼り付けボルト締め風にした程度で、特に手は加えず丁寧に塗り分けました。因みにコクピット内部は外装パーツを仕上げてからでもシートを組み込み可能ですので、この辺りも気の利いたパーツ構成と組みやすさだと感じました。フロントアーマー、サイドアーマーおよびリアアーマーには、惜しくも2024年3月に引退する74式戦車の砲台に見られる鋳鋼製っぽい処理を施しています。パテを使うものも含め、さまざまな手法がありますが、私は表面に接着剤を塗り、プラが溶けたタイミングで指や腰の強いハケ(油絵用の筆など)にて表面を叩いて荒らす方法で行っています。

■腕部
 肩アーマーも鋳鋼風に処理し、あとは左のアイアンクローが成型上の都合で肉抜きされているので、パテ埋めした程度です。

■脚部
 腰周りのアーマー裏もですが、靴底等のパーツが分割してあり、気の利いたパーツ構成となってます。もちろんこのまま組んでも見映えよく全く問題ないのですが、今回は各々パーツの合わせ目を処理し、表面をスッキリさせるかたちで仕上げました。

■塗装
 今回メインとなるのがズバリ! ウェザリング作業です。我が心の師と崇める松本州平さんやバーリンデン氏の足元にもおよびませんが、エッジというエッジをドライブラシにて立ち上げ、汚しはタミヤウェザリングマスターとエナメル塗料を使用し心意気と勢いだけで施しました(笑)。

マックスファクトリー 1/24スケール プラスチックキット“PLAMAX”

X・ATH-02 ストライクドッグ

製作・文/野田啓之

PLAMAX ストライクドッグ
●発売元/マックスファクトリー、販売元/グッドスマイルカンパニー●8800円、1月予定●1/24、約17.5cm●プラキット

ⓒ サンライズ

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野田啓之(ノダヒロユキ)

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