「コモリプロジェクト」新年恒例! 前年に製作&リペイントしたキットたち
2024.01.30 コモリプロジェクトHP
Youichi Komori Official Web(y-komori.net)
皆さん、明けましておめでとうございます。コモリプロジェクト代表の小森です。なんだかおめでとうという言葉が使いづらくなるような幕開けとなりましたね…。地震に事故、信じられないような光景を目の当たりにしました。でもね、こうも思うんです。北陸の皆さんがそれぞれを庇い合って必死に立っていらっしゃる。正月返上で多くのレスキューマンが現場で汗をかき、火災の起きる飛行機の中でパニックにならず、CAさんの的確な誘導で全員が助かった。海保職員さんの殉職は本当に悲しく残念ですが、被災地に飛ぼうとしていたんです。皆さん、本当に素晴らしい。日本は全然捨てたもんじゃないですよ。だから僕も僕の出来ることを精一杯やって皆さんを喜ばせたい。あらためてそう決意した年明けとなりました。
恒例の2023年に製作したキット達です。去年はずっと忙しかったからなかなか新作が仕上がりませんでした。その代わりといってはなんですが、随分リペイントが増えました。これまでに完成させたキットを飾り棚から引っ張り出して、雑だったパテ埋めや整形をやり直します。譲っていただいた往年の貴重なキットのホコリをしっかり洗い落とし、ポーズを変えたり修復したり。この段階でも楽しいんですが、さらにもう一度色を乗せていくと驚くほど見え方が違ってきます。ほら、昔の映画やドラマがリファインされてブルーレイや4K画像になると、まるで新作を見ているような心の揺さぶられ方をするでしょう。それとまったく同じです。発展し続けるマテリアルと積み重ねたスキルでもって以前のキットを仕上げれば、それはまったく新たなる輝きを放つのです。特に、マイナー怪獣が鮮やかな姿で現れた時の衝撃は凄く、僕のインスタにアップするや「こんなにカッコ良かったんだ……」「まったく知らない怪獣だけど欲しい」「背中、こんな形なんですね~」などさまざまなコメントが寄せられます。めちゃくちゃ幸せな気分になります。
おそらく五年後、十年後、スキルにますます磨きがかかったら、再び同じようにリメイクしたい衝動にかられるでしょう。これってもうエンドレスです。永遠に終わらないホビーライフ、そこはシャングリラです。こんな気持ちで人生を過ごすことが出来るのは最大の幸せかもしれませんね。
文/小森陽一
撮影・構成/土井眞一
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小森陽一(コモリヨウイチ)
●1967年生まれ。大阪芸術大学芸術学部映像学科卒業後、東映に入社。その後、コラムや小説、漫画原作や映画の原作脚本を手がける。大阪芸術大学映像学科客員教授。『海猿』『トッキュー!!』『S-最後の警官-』『BORDER66』『ジャイガンティス』など著作多数。