『破獄のマジンガー』第1巻の口絵をMODEROID「マジンガーZEST」を使用してディオラマに仕立てる! ディオラマ製作のHow toも解説します!
2024.01.01悪夢【グッドスマイルカンパニー】 月刊ホビージャパン2024年2月号(12月25日発売)
コミックス第1巻の口絵をディオラマで再現!
2024年1月、今月の発売を前にキットの魅力を作例としてご紹介していく『破獄のマジンガー』作例の第2弾。今回はコミックス1巻の口絵として描かれた星和弥氏のイラストをモチーフに、複数体のキットを使ってディオラマ化。キットの素性を存分に活かしつつ、劇中に登場している胸の高熱板のないマジンガーZESTを再現している。
コミックス第1巻は大好評発売中!
ホビージャパンウェブにて連載中の「破獄のマジンガー」がついにコミックスとして登場。第1巻は1話から5話までを収録。鉄シレンとマジンガーZESTの死闘を見逃すな!!
MODEROIDマジンガーZESTは、こちらの記事の只野さんの作例記事にてそのポテンシャルを引き出す作例が掲載されていますが、今回はテストショットを含めて複数体を預かったので、星和弥氏が描いたコミックス1巻の口絵を再現してみました。主人公「鉄シレン」の無双ぶりを表現できるように製作しています。
製作していた時期はHJウェブで6話まで掲載されていて、登場機はブレストファイヤーやルストハリケーンが封じられた仕様のため、3体とも瞬着パテでアゴのスリットを塞いだ形状に修正、主役機は胸部の取り付けダボ穴を消すついでにエポパテで大胸筋に当たる造形を修正しています。やられて転がっている2体の胸部はロケットパンチで抉られたダメージを、リューターで彫り込んだ後、流し込み接着剤で周囲を溶かしました。また機体が引きちぎられているため、関節部から露出している内部メカや配線を、ジャンクパーツやリード線、スプリングパイプなどで表現しています。特に正面の機体は頭部のクラウンを薄く削り込んで艦船模型のエッチングパーツを使い、表面だけ抉れたようなダメージ表現としています。
可動部の設計がよくできているため、キットそのままでディオラマ上のポージングが可能です。主役機のフロントアーマーのみ左右を切り離して別々に動くようにしただけです。
ガイアノーツのEx-ブラックとEx-シルバーでシンプルに塗り分けたあとに、黒の上にはMr.クリスタルカラー サファイアブルーを薄く吹きかけて、超合金感を追加。激闘の跡が伝わるようにエナメル塗料でウォッシングして馴染ませています。主役機とヤラレ役で汚し加減を変えたり塗り分けの箇所を少し変えて変化をつけてみました。
今回作者のこだわりポイントとしては、眼のイエローの周りに赤のスミ入れを足して、昔の永井豪先生のマジンガーがブチギレした時の表現にならって、目が血走ったかのようなクマドリを入れています。これが分かる読者ももういいお年なんだろうなと想像しつつも…。
ベースはスタイロフォームを積み重ねてから二クロムカッターで削ぎ取って大まかな起伏を作り、ジオラマ粘土ジオベース(旧コルッキー)の小粒ダークブラウンを使って、ガサガサした地表のテクスチャーとしています。粘土の乾燥後に数種の色違いの鉄道模型用の砂を撒いて、水溶き木工用ボンドで固着させるとなかなかの荒野感ができます。このジオベースは扱いも簡単なので、ビギナーにもとてもおすすめの素材ですね。最後にタミヤ水性アクリル塗料のNATOブラックを所々に吹き付けて調子の変化を加えています。
MODEROIDマジンガーシリーズは過去にも作例を担当していますが、間違いなく現時点の最高傑作ですので、機会があればブレストファイヤーに電飾を入れた作品もぜひやってみたいと思います!!
グッドスマイルカンパニー ノンスケール プラスチックキット“MODEROID”マジンガーZEST 使用
悪夢
ディオラマ製作・文/コジマ大隊長
MODEROID マジンガーZEST
●発売元/グッドスマイルカンパニー●3900円、2024年1月予定●約14.5cm●プラキット
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