ハセガワ「フェアレディZ(Z32)」緻密でハイクオリティなキットを丁寧にディテールアップ! Tバールーフ装備の2by2仕様のZをキレイに仕上げる
2023.12.24ニッサン フェアレディZ(Z32) 300ZX ツインターボ 2by2(1989)【ハセガワ 1/24】 月刊ホビージャパン2024年1月号(11月25日発売)
平成の幕開けの年、1989年にデビューした4代目フェアレディZをハセガワが完全新規金型でキット化。Tバールーフ装備の2by2仕様を今回も徹底した実車取材を行い、最高出力280馬力のパワーと迫力あるロー&ワイドなフォルムへ生まれ変わったZの姿を忠実に再現している。そんな発売間もないこちらのキットを一ノ戸晃治が製作。キットの高いクオリティを活かした丁寧なモデリングで仕上げた。
今回はハセガワのフェアレディZ(Z32)を製作しております。個人的には今見てもあまり古さは感じないんですがこの車がデビューしたのは1989年でもう34年も経つんですよね。現行のZまでさらに3回モデルチェンジをしているし立派な旧車ということになります。キットが発表された時は一瞬「え? タミヤから出てるのに?」と思ったのですが、よくみると2by2となっていて「なるほど、そう来たのかー。」という感じでした。
■シャシーの製作
ではシャシーから組んでいきましょう。フロントサスペンションの取り付けはスプリングにアップライトが取り付けられるというちょっと変わった形になっています。仮組みしながら角度を合わせてしっかり接着しましょう。他の部分はなんの問題もなく組めると思います。裏側には配管などがモールドがされているのでしっかり塗り分けてやると見映えが良いのでがんばってマスキングしましょう。エンジンは下面のみモールドされていますが、マニュアル用とオートマ用の2種類のパーツが入っています。この辺はこだわりが感じられますね。ボンネットが別になっているのでパーツさえあればエンジンを載せる、ということもできそうです。
インテリアについてですが、ステアリング横の凹凸のあるスイッチ部にデカールを貼る部分があります。ここは位置を合わせてマークソフターを塗って放置しておけば自然に馴染んでくれます。押さえたりすると崩れるのでくれぐれも触らないようにしましょう。センターのラジオ、オーディオの部分も同様です。荷室のベルト部分は立体感が欲しかったので、サンドペーパーを塗装し、エッチングのバックルを通したものを追加しました。
■ボディについて
ボディは先ほども触れましたがボンネットが別パーツになっています。先に接着して塗装したほうがやりやすいのですが、接着してしまうとヘッドライトハウジングが入らなくなるので別に塗装する必要があります。ここは色味が変わらないように注意が必要ですね。後から考えるとライトを組み込んでおいてその部分をマスキングしておく、という手もあったかなと思いますが。クリアーパーツの黒枠部分はカット済みのマスキングシートが付属するのでこれを使えば難なく塗装できます。
フロントガラス上部のグラデーションはデカールを使いましたがニス部分が気になる方はエアブラシで塗装したほうがいいかもしれませんね。フロントバンパーの黒い部分はマスキングシートがないのでここもがんばってマスキングしましょう。テールランプ中央の300ZXのデカールはマークセッターを使って裏側から貼って塗装しています。パーツの取り付けは精度が良すぎるせいかタイトなので塗膜の厚さを考慮して事前にすり合わせをして余裕を持たせておいたほうがいいでしょう。黒いラインの部分はリアバンパーのみ若干細く浅い感じだったので0.6mmのタガネで彫り直しています。ラインはデカールが用意されていますが今回は0.5mmのラインテープを貼り付けています。ボディの取り付けは下の部分を広げないとならず、撮影の際の着脱がちょっと不安だったのでサイドシルの部分をマグネットで取り外しができるようにしておきましたが、通常は後で外すことはないと思うので気にしなくても大丈夫でしょう。
ホイールのセンター部分はヒケ防止のため別パーツになっています。Zのモールドが入っていますが、デカールを貼る際はモールドのない裏面を表にしたほうがいいでしょう。
ハセガワ 1/24スケール プラスチックキット
ニッサン フェアレディZ(Z32) 300ZX ツインターボ 2by2(1989)
製作・文/一ノ戸晃治
ニッサン フェアレディZ(Z32) 300ZX ツインターボ 2by2(1989)
●発売元/ハセガワ●3300円、発売中●1/24●プラキット
一ノ戸晃治(イチノヘコウジ)
月刊ホビージャパンでの作例は2023年に入ってこれで4作目ですが、おそらくこれで打ち止めかな? 色々予定はあるのですが次は2024年ですね、2024年も頑張りますよ~。