完成全長30㎝超え!トランぺッター1/35ドイツ空軍 ペトリオットミサイル MAN 多用途8輪トラックをキットレビュー!
2023.12.14現用車両を数多く手掛ける井上賢一が今回製作したのは、トランぺッターの1/35スケールキット「Patriot Abshussrampe KAT1 15t mil gl Br A1」 。地対空ミサイル・ペトリオットの発射機を搭載したドイツ連邦軍の多用途8輪トラックである。キットは総パーツ数800点以上、完成全長は30cmを超えさらに可動部も豊富と作りごたえ充分。秋の夜長のお供にぴったりのアイテムといえるだろう。
こんにちは! 今回のお題目はドイツ連邦軍の空の守り、地対空ミサイル“Patriot”を搭載する“KAT1 15t mil gl Br A1”であります。
60年代前半に西ドイツ連邦軍の軍需/軍事購買技術局が発表した“第2世代要件”に基づき、MAN社が主体となり4×4~8×8を網羅する軍用車両プラットフォームとして開発されたのが“Kategorie1=KAT1”で、MAN社とラインメタル社の合弁会社であるRMMV社により、1976~81年の間に約9100両ものKAT1が製造されました。
ちなみに我が国の“19式装輪自走155mmりゅう弾砲”の車台として採用されている“HXシリーズ”は2007年にRMMV社よりリリースされたKAT1の後継車種ですね♪
今回製作したモデルは1987年より改良投入された“A1型”をベースに全幅を400mm拡張、“MIM-104 Patriotミサイル発射機”を搭載したタイプです。
このミサイル、有名な“MIM-14 Nike Hercules”の後続モデルとして、同じくレイセオン社によって開発、約半世紀前の1980年より長きにわたって生産され多種の改良モデルが生み出されました。キットのタイプは付属している弾体形状より“MIM-104C PAC-2”だと思われます。
さて気になるキット内容は、総数800点を超える膨大インジェクション部品と大判2枚のエッチング部品、ゴム製タイヤ、デカール等がセットされた“全部入り”、秋の夜長にじっくりと楽しめる内容です♪
■車体・キャビン
ではいつもの車体から見ていきましょう。まず全長300mmを超える車体を支えるフレームから製作していきますが、後工程や完成後の出来映えに大きく関わる部分なので、歪みが出ないように慎重に作っていきましょう。8輪ある足周りも完成後の“タイヤ接地”を考え、充分すり合わせをして組み上げていきます。
このフレームには、完成後ほとんど見えなくなるものの、手抜きなく再現された“エンジン”や“トランスミッション”が組み込まれています。メンテナンスシーンを再現したディオラマ等で使えそうですね。スライド金型を駆使し見事な一体成型で再現されたキャビンは、内部も少ない部品点数ながらしっかり再現されています。ここも完成後はほとんど見えなくなってしまいますが、しっかりと楽しみながら組み立てていきましょう。
■発射機・補器類
ミサイルコンテナ4基を搭載する、複雑な形状の発射機は、左側面に設置されたアンテナと連動し可動するようになっています。ただそのままではコンテナの重量に負けて仰角が保てません(笑)。そこで油圧シリンダー部品内部へ細工を施しピストン動作に抵抗を付け保持できるようにしました。
各部にあるコネクター部へは糸ハンダを使用してハーネスを追加してみました。
■塗装
塗料/迷彩パターンはデカールとの組み合わせを考え、キット指示通りに実施しました。使用した塗料はGSIクレオスさんの“NATO軍ドイツ連邦軍戦車色セット”をベースに調色して使用しました。
■最後に
完成~!! 大迫力の大きさですね♪ 製作時たまたま前記の“19式”をじっくりと見る機会があり、車体の裏側等見学でき大変参考になりました♪
しっかりとした装備品の準備は、独立国の備えとしては絶対x2に欠かせないモノであるものの、74式のように実使用することなく時が流れ、退役してゆくのが本当に望ましいですね。それじゃまた!
トランぺッター 1/35スケール プラスチックキット
ドイツ空軍 ペトリオットミサイル MAN 多用途8輪トラック
製作・文/井上賢一
ドイツ空軍 ペトリオットミサイル MAN 多用途8輪トラック
●発売元/トランぺッター、販売元/インターアライド●20691円、発売中●1/35●プラキット
井上賢一(イノウエケンイチ)
Fuji6hを観戦してきましたが、トヨタをはじめプジョー・キャデラックそしてフェラーリのワークスプロトタイプが目の前で競う風景は本当に感動しました! 2024年はさらにBMW、ランボルギーニワークスが参戦予定、今から楽しみです♪