34年ぶりの新規造形MODEROID「ワイバースト」をキットレビュー! プレイバリューの高さを活かしつつ基本工作で完成度を高める【魔動王グランゾート】
2023.11.13ワイバースト【グッドスマイルカンパニー】 月刊ホビージャパン2023年12月号(10月25日発売)
1989年放送のアニメ『魔動王グランゾート』より、闇の三邪動王が一体・ワイバーストがMODEROID化。凶悪な戦闘力と脅威の三段変形、そしてハービザン、ヒドラムとの連携で何度もグランゾートらを窮地に追いやったことから、作中屈指の人気を誇る機体だ。34年ぶりに新規設計されたワイバーストは、件の変形機構の再現と邪動力のポーズを取るための各種ハンドパーツが付属するなど、「待った甲斐がある!」納得のクオリティとなっている。今回はすえぞうがベーシックに製作した作例を題材に、その高バリューぶりを見ていこう。
ワイバースト バトルモード
ビーストモード
フェイスモード
さて、今回は『魔動王グランゾート』より、MODEROIDで新生したワイバーストを製作しました。オドロキの三段変形と野心家シャマンの愛機とあって、三邪動王のなかでもとりわけ本機の活躍を印象深く覚えている方も多いのではないでしょうか。
そんな人気機体のレビューということなので、今回はディテールアップや後ハメ加工、面処理などキットの完成度を高める方針で工作しました。
■製作
頭部は、後頭部の段差の逆エッジ部分やモールドなどを彫り直して別パーツ感が出るように調整。全体的にモールドはやや浅いので、塗装する場合はモールドを彫り直しておくとパキッとした見た目にできます。
次は胸部。腹部の横に合わせ目が来るので、ここはフェイスモードの頬当ての部分の後ろ側をプラ板で後方に延長する形で合わせ目を目立たなくしています。フェイスモード時の「顔」は、鼻のラインに沿ってプラ棒とパテを盛ってエッジを立て、頬から鼻筋のラインを強調。より立体的な顔に見えるように調整してみました。
背中の羽は塗装しやすいように一部切り欠いて後ハメ加工。腕部も肩アーマーと前腕アーマーの真ん中に合わせ目が来るのですが、ここは接着・後ハメ加工で合わせ目を処理。肩アーマー裏は接合ダボを削除したあとにプラ板などで適当にディテールアップしました。
■塗装
黒=グラファイトブラック
青=ティターンズブルー2+151番ホワイトパール
白=クールホワイト+ガイアカラー ミクボディシャドウ
赤=79番シャインレッド
金=8番ゴールド
私自身初のMODEROID製作でしたが、キットは非常に作りやすく、可動性能が豊富なのもあって作業中はとても楽しみながら工作することができました。当時アニメを観ていた方は、ぜひ思い出に浸りながらサクッと作ってみてはいかがでしょうか?
グッドスマイルカンパニー ノンスケール プラスチックキット “MODEROID”
ワイバースト
製作・文/すえぞう
MODEROID ワイバースト
●発売元/グッドスマイルカンパニー●5500円、発売中●約14cm●プラキット
ⓒ サンライズ・R
すえぞう
モールドを追加したり自作ディテールを埋め込んだりと、「ディテールの見せ場」作りに余念がない職人肌モデラー。