HOME記事キャラクターモデル橘猫工業の秀作「ソルテッカマン2号機」が発売! メカニカルなディテールと上品なツヤ消し仕上げでお届け【宇宙の騎士テッカマンブレード】

橘猫工業の秀作「ソルテッカマン2号機」が発売! メカニカルなディテールと上品なツヤ消し仕上げでお届け【宇宙の騎士テッカマンブレード】

2023.09.12

ソルテッカマン2号機【橘猫工業】 月刊ホビージャパン2023年10月号(8月24日発売)

ソルテッカマン2号機 イメージカット

地球製テッカマンを精密感のある仕上げで

 中国のプラキットメーカー・橘猫工業(オレンジキャットインダストリー)より、アニメ『宇宙の騎士テッカマンブレード』(1992年)に登場するソルテッカマン2号機が発売された。橘猫工業の『ブレード』キットはテッカマンブレード、テッカマンエビルに続き本作で3体目。一作ごとに着実にステップアップを遂げており、可動範囲や関節の固さ、組みやすさなどに一層の進化を感じる秀作となっている。ブレード、エビルの作例はグロス塗装仕上げで紹介してきたが、今回のソルテッカマンは地球で製造されたパワードスーツということで、メカニカルなディテールを積極的に彫り込み、上品なツヤ消し仕上げでお届けする。


ソルテッカマン2号機 正面
ソルテッカマン2号機 背面

▲ソルテッカマンは、テッカマン関連の研究データを基に、地球連合軍のDr.マルローらが開発した対ラダム用パワードスーツ。ボルテッカを参考に開発されたフェルミオン砲で幾多のラダム獣を屠ったが、ラダム側のテッカマンには遅れを取ることが多かった。連合地球暦192年の時点では2体が製造され、青い2号機にはノアル・べルースが主に搭乗した

ソルテッカマン2号機 頭部アップ
▲『ブレード』ファン感涙の男前な頭部。クリアーパーツのバイザー裏側にはハセガワのフィニッシュシートを貼ってより光りやすくした
首関節部 素組みとの比較
▲首関節パーツ(C21.C22)のアゴと接する側を削り、アゴをより引きやすく加工。首元の丸い穴はボルト風ディテールを埋め込んだ
素組みとの比較
▲素組み(左)と並べて。7色の成型色からなる、驚異的な色分けの再現度にまず驚愕。精悍なスタイリング、極めてシャープな各パーツ…組むだけでも30年来の『ブレード』ファンはきっと満足できるはずだ
ポージング画像1
右腕のにフェルミオン砲の照準器を兼ねるレーザーガン アップ

▲右腕にフェルミオン砲の照準器を兼ねるレーザーガンを装備。砲身は3Dプリントパーツに置き換えて大型化した

ハンドパーツ
▲ハンドパーツは平手の表情が単調に感じたので薬指と小指を付け根から切り離して角度を変更。握り手パーツは指の間のリブをナイフでカットした(写真は加工後)
腹部パーツ
▲胸部が若干上向きなのを水平寄りにするため、腹部パーツA2の丸で囲んだダボの関節と干渉する部分をカット。加工でできた背面の隙間はプラ板で隠した。さらに、腰部にプラ板を挟んで胴を2mm延長している
股関節
股関節 フロントアーマー

▲股関節はやや細く見えるので、3Dプリントパーツを貼り込んでボリュームアップ

足首の関節軸
▲足首の関節軸は丸で囲んだ位置に2mmスペーサーをかませて伸ばすことで、足首の可動範囲を広げることができる
フェルミオン砲のレドーム
▲フェルミオン砲のレドームは、流用パーツやプラ板の積層を埋め込んでディテールアップした
ポージング画像2
▲ヒザ関節が引き出し式になっているほか、股関節にも多重関節が仕込まれているので見た目以上に自在に動かすことができる
頭部 バイザー
頭部 バイザー 裏側 素組みとの比較

▲バイザーは頭部に固定されないので、位置決めしやすいようにバイザー裏側をエポパテで裏打ち。本体頭部にメンタームを塗布してからヘルメットに押し付けて型を取った

フェルミオン砲の砲身
▲フェルミオン砲の砲身にはひとまわり大きく造形した3Dプリントパーツを被せた
ポージング画像3
ポージング画像4

▲フェルミオン砲は差し替え無しで前方へ向けることができる。右腕レーザーガンと連結し、バイザーを被ることで必殺の砲撃形態に変形可能

■はじめに
 ソルテッカマンの製作を担当しましたKONA太郎と申します。製作にあたり本編を観たのですが、ソルテッカマンは思っていた以上に苦戦続きでしたね…。キットのままですでにかっこいいのですが、今回はパワードスーツらしさを意識して手を入れてみました。
 キットはダボの嵌合が全体的にタイト気味なので、ドリルやリーマーでダボの径を少し広げたほうが後の塗装作業が楽になります。パーツ表面の逆エッジは、スミ入れを考慮し0.1mmタガネで彫り込み。今回の塗装仕上げはツヤ消しメインですので、各面600番のヤスリで磨いて表面のヒケを処理しています。度合いにもよりますが、ヒケが元の3割くらい残る程度までで整面を切り上げることにしています。ヒケを完全に消すまで磨き込もうとすると面が歪んでしまう可能性が高いので、自分はほどほどで止めています…。

■各部の改修点
 キットの股関節は人が着込んでいる構造としてはやや細いように感じたので、自作の3Dプリントパーツを貼ってボリュームアップしました。肩アーマー側面(パーツG18)も腕との隙間がだいぶ空いているように見えたので、接続位置を約2mm胴体側に寄せました。そのアーマーにある3つの丸ポイントディテールが一部欠けていたので、2mm丸棒で作り直し。また、肩裏にもダクト形状のディテールパーツを追加しています。
 ヒザ裏のパーツはダクト状の裏打ちパーツを追加。フェルミオン砲はスライド部の後ハメのために、スライド部の一部をカットして後ハメができるようにしています。砲身は少し細く見えたので、ひとまわり大きく造形した3Dプリントパーツを被せてみました。

■カラーレシピ
白=MSホワイト
青=NAZCA ミリオンブルー+スージーブルー
フレーム(薄)=鉄道模型用カラー 黒→スターブライトアイアン
フレーム(濃)=鉄道模型用カラー 黒→GXメタルブラック
黄=鉄道模型用カラー 黒→スターブライトアイアン→GXクリアゴールド
武器=鉄道模型用カラー 黒→GXメタルブラック
 黄色はスーパークリアーIII UVカット つや消しをコーティング。それ以外の色は最後にEx-フラットクリアーを吹いています。

橘猫工業 ノンスケール プラスチックキット

ソルテッカマン2号機

製作・文/KONA太郎

ソルテッカマン2号機
●発売元/橘猫工業、販売元/ウェーブ●7150円、発売中●ノンスケール、約22cm●プラキット

ⓒ創通・タツノコプロ

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KONA太郎(コナタロウ)

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