橘猫工業の秀作「ソルテッカマン2号機」が発売! メカニカルなディテールと上品なツヤ消し仕上げでお届け【宇宙の騎士テッカマンブレード】
2023.09.12地球製テッカマンを精密感のある仕上げで
中国のプラキットメーカー・橘猫工業(オレンジキャットインダストリー)より、アニメ『宇宙の騎士テッカマンブレード』(1992年)に登場するソルテッカマン2号機が発売された。橘猫工業の『ブレード』キットはテッカマンブレード、テッカマンエビルに続き本作で3体目。一作ごとに着実にステップアップを遂げており、可動範囲や関節の固さ、組みやすさなどに一層の進化を感じる秀作となっている。ブレード、エビルの作例はグロス塗装仕上げで紹介してきたが、今回のソルテッカマンは地球で製造されたパワードスーツということで、メカニカルなディテールを積極的に彫り込み、上品なツヤ消し仕上げでお届けする。
■はじめに
ソルテッカマンの製作を担当しましたKONA太郎と申します。製作にあたり本編を観たのですが、ソルテッカマンは思っていた以上に苦戦続きでしたね…。キットのままですでにかっこいいのですが、今回はパワードスーツらしさを意識して手を入れてみました。
キットはダボの嵌合が全体的にタイト気味なので、ドリルやリーマーでダボの径を少し広げたほうが後の塗装作業が楽になります。パーツ表面の逆エッジは、スミ入れを考慮し0.1mmタガネで彫り込み。今回の塗装仕上げはツヤ消しメインですので、各面600番のヤスリで磨いて表面のヒケを処理しています。度合いにもよりますが、ヒケが元の3割くらい残る程度までで整面を切り上げることにしています。ヒケを完全に消すまで磨き込もうとすると面が歪んでしまう可能性が高いので、自分はほどほどで止めています…。
■各部の改修点
キットの股関節は人が着込んでいる構造としてはやや細いように感じたので、自作の3Dプリントパーツを貼ってボリュームアップしました。肩アーマー側面(パーツG18)も腕との隙間がだいぶ空いているように見えたので、接続位置を約2mm胴体側に寄せました。そのアーマーにある3つの丸ポイントディテールが一部欠けていたので、2mm丸棒で作り直し。また、肩裏にもダクト形状のディテールパーツを追加しています。
ヒザ裏のパーツはダクト状の裏打ちパーツを追加。フェルミオン砲はスライド部の後ハメのために、スライド部の一部をカットして後ハメができるようにしています。砲身は少し細く見えたので、ひとまわり大きく造形した3Dプリントパーツを被せてみました。
■カラーレシピ
白=MSホワイト
青=NAZCA ミリオンブルー+スージーブルー
フレーム(薄)=鉄道模型用カラー 黒→スターブライトアイアン
フレーム(濃)=鉄道模型用カラー 黒→GXメタルブラック
黄=鉄道模型用カラー 黒→スターブライトアイアン→GXクリアゴールド
武器=鉄道模型用カラー 黒→GXメタルブラック
黄色はスーパークリアーIII UVカット つや消しをコーティング。それ以外の色は最後にEx-フラットクリアーを吹いています。
橘猫工業 ノンスケール プラスチックキット
ソルテッカマン2号機
製作・文/KONA太郎
ソルテッカマン2号機
●発売元/橘猫工業、販売元/ウェーブ●7150円、発売中●ノンスケール、約22cm●プラキット
ⓒ創通・タツノコプロ
KONA太郎(コナタロウ)
2023年10月号からプロモデラーデビュー。常に向上心を忘れない求道者で、ディテールの作り込みに余念がない。