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HG「YF-29 デュランダルバルキリー(早乙女アルト機)」キットレビュー作例! 隙の無い変形機構をそのままに各部を丁寧に調整

2023.08.26

YF-29 デュランダルバルキリー(早乙女アルト機)【BANDAI SPIRITS 1/100】 月刊ホビージャパン2023年10月号(8月24日発売)

デュランダルバルキリー(早乙女アルト機) イメージカット

各部擦り合わせを丁寧に調整して製作

 BANDAI SPIRITS『マクロス』HGシリーズ第2弾「YF-29 デュランダルバルキリー(早乙女アルト機)」のキットレビュー作例はDAISANが製作。キットは「差替三段変形」によりラインを崩すことなく各形態を隙なく再現。第1弾のYF-19よりも細身なぶん、ギミックを仕込むのにもハードルが高そうだが、そんな心配をよそに最新にして最高のYF-29立体物として完成している。作例はキットの仕様はそのままに、塗装することを前提として各関節部や変形ギミック部分の調整を行い、別売の専用水転写式デカールを使用して仕上げている。

デュランダルバルキリー(早乙女アルト機) パッケージイラスト

HG 1/100 YF-29 デュランダルバルキリー(早乙女アルト機)

●発売元/BANDAI SPIRITS ホビーディビジョン クリエイション部●4400円、8月26日予定●1/100、約14.5cm(バトロイド)●プラキット

HG 1/100 YF-29 デュランダルバルキリー(早乙女アルト機)専用水転写式デカール

●発売元/BANDAI SPIRITS ホビーディビジョン クリエイション部●770円、8月26日予定

FIGHTER

デュランダルバルキリー(早乙女アルト機)ファイター形態 正面
▲スラリと延びた機首と前進翼がヒロイックなファイター形態のシルエット。本キットではキャノピー、カメラアイ、フォールドクォーツがそれぞれ異なるカラーのクリアーパーツで再現されており、さらにすべて偏光成型が採用されている
デュランダルバルキリー(早乙女アルト機)ファイター形態 背面
▲背面から見ると主翼のスライド構造が分かりやすく確認できる。かなりタイトに設計されているので、塗装派は慎重に攻めたい部分だ
▲キャノピーパーツを外すと同スケールの早乙女アルトが着座している。YF-19のイサムフィギュアは下半身がシートに造形され、上半身が別パーツだったが、アルトは全身が1パーツで造形されている

GERWALK

デュランダルバルキリー(早乙女アルト機)ガウォーク形態 正面1 
デュランダルバルキリー(早乙女アルト機)ガウォーク形態 正面2
▲連装ビーム砲塔の仰俯角変更や旋回、主翼エンジンポッドの回転など、ガウォーク形態でさまざまなシチュエーションをイメージしたディスプレイができる

BATTROID

デュランダルバルキリー(早乙女アルト機)バトロイド形態 正面
デュランダルバルキリー(早乙女アルト機)バトロイド形態 背面
▲本アイテムにおける「差替三段変形」の真骨頂とも言えるバトロイド形態のフォルム。このコンセプトがなければこれだけカッコいいYF-29は実現しなかったと言っても過言ではないだろう。劇場版放映当時、同じくBANDAI SPIRITS ホビーディビジョン(当時はバンダイホビー事業部)より1/100スケールのファイター形態固定モデルが発売されたが、約12年の時を経てこれだけのアイテムが世に送り出されることは、当時から待ち望んでいたファンにとって感涙ものの出来事であろう
敬礼ハンドと「キラッ☆」ポーズハンドに差し替えたデュランダルバルキリー(早乙女アルト機)バトロイド形態
▲「マクロス」作品クライマックスの代名詞とも言える「敬礼ハンド」が付属。さらに、ランカの代表曲「星間飛行」の「キラッ☆」ポーズを再現したハンドパーツも付属する“サービス”も!
主翼エンジンポッドパーツ
▲主翼エンジンポッド先端のインテークパーツは挟み込みになっているので、ダボを切り飛ばして後ハメ加工をしている
ファイター形態
▲専用アダプターパーツを使用すればファイター形態での飛行ディスプレイが可能。ランディングギアやインテークシャッターは差し替えで開閉を再現可能だ
バトロイド形態 ポージング画像1
▲肩部および脚部のマイクロミサイルランチャーはカバーが開閉式で、脚部ランチャーは上下それぞれの独立回転可動ギミックも搭載されている
バトロイド形態 ポージング画像2
▲YF-19でも実装されていた脚付け根の可動機構は本アイテムでも健在。脚の形状に阻害されることなくダイナミックなアクションが可能だ
シールド内のアサルトナイフ
▲シールド内にアサルトナイフを収納可能
バトロイド形態 ポージング画像3
▲ビームガンポッドはバレルの展開を差し替えで再現。引き出すことで、本体側のセンサーが連動してポップアップする構造になっている

■製作風景
 あのデュランダルバルキリーがついにプラキット化されました。この日をどれだけ待ってたことか! 仮組みした第一印象はとにかくカッコいい! またサイズ感も丁度いいですね。今回は製品化前のテストショットを使用してるため、各可動部の調節に時間をかけ、また変形機構もあり塗装の剥がれがどうしても起きてしまうので、できるだけ成型色を活かした仕上げとしています。
 頭部はストレート組み。パーツ分割が素晴らしいです。腕部は肩アーマーの可動部が緩く感じたので、可動軸の受け部に瞬間接着剤を盛って適宜調節。胴部はストレート組み。腰部〜脚部はストレート組みですが、変形機構があるので各可動部は適宜調節しています。特にガウォーク形態時にくの字になる太モモのスライド機構のストッパーはかなりきつめに調節しました。
 主翼エンジンの先端部(白パーツ)はダボを切り飛ばして後ハメ化しています。またバトロイド形態時の主翼収納機構がありますが、この部分はどうやっても擦れてしまうので塗装する場合はある程度の割り切りも必要だと思います。ファイター、ガウォークの機首パーツはストレート組み。ノーズの合わせ目が気になりますが、後ハメ化しようとすると大工事が必要になるので割り切りってそのままにしました。

■塗装レシピ
 基本的に成型色前提の仕上げにしていますが、塗り分けの関係で全塗装が必要なパーツもあるので、その辺りは臨機応変に対応しています。
黒=MSファントムグレー+ウイノーブラック(成型色と同じ色味になるように)
白=MSホワイト+クールホワイト(成型色と同じ色味になるように)
フレームグレー=ニュートラルグレー+ウイノーブラック(成型色と同じ色味になるように)
赤=あずき色+MSホワイト(デカールと同じ色味になるように)
 別売の水転写式デカールは、マークセッターとマークソフターを使い、面積が大きいものから貼ると上手く貼れます。マークソフターを使うと一時的にシワが発生して不安に感じますが、その際は絶対に触らず20〜30分ほど乾燥させるとシワはほとんどなくなりパーツとも馴染みます。このキットのデカール貼りは2〜3日ほどかけてじっくり行うとよいと思います。

BANDAI SPIRITS 1/100スケール プラスチックキット“ハイグレード”

YF-29 デュランダルバルキリー(早乙女アルト機)

製作・文/DAISAN

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DAISAN(ダイサン)

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