中間色を使いこなして、色彩マスターを目指せ!ガイアノーツ「サーフェイサーエヴォ」新色ピックアップ【月刊工具】
2023.08.10“中間色”サフを使いこなして色彩マスターを目指せ!
鮮やかで発色の良いラッカー系塗料を多数展開しているガイアノーツからサーフェイサーの新色が続々とラインナップ。パステルカラーの3色に加えて、今回は紫、金、ガンメタ! さらには透明なサーフェイサーまで!?いままでにない色、そして無色のものまで登場したガイアノーツのサーフェイサー、今回はその色や可能性を試してみましょう。
092 Product_name Surfacer EVO
解説/けんたろう、月刊工具スタッフ
サーフェイサーエヴォ 新色
●発売元/ガイアノーツ ●各770円、発売中●50ml
▼実際に使用している動画もチェック!
白+原色の絶妙な中間色! 鮮やかな塗装を最短距離で表現
Impression
まずは3色のカラーサーフェイサーをピックアップ。ガイアカラーの基本色を重ねたカラーチップを作成(下地の影響がわかりやすいよう1度のみの上塗り)。それぞれマゼンタ、シアン、イエローの三原色に白を混ぜた色味をしていて、カーモデルやキャラクターキットなどどんな鮮やかなカラーにも対応できる良いラインナップです。隠蔽力も高いので、色を塗り替えたい時の中継色にピッタリ。どんな成型色や下地の色でもカラーサーフェイサー→塗りたいカラーの2回でしっかりと発色させることができます。
各カラーサーフェイサーはここが得意!
・パステルピンク
カーモデルの赤の下地としてもよく塗られてきたピンク下地。黄色の下地色として使うと、ほんのり赤みを帯びた色になり、黄橙色のような赤みのある色の下地に相性抜群。赤、黄色を鮮やかに出したいならこのピンクを選びましょう
・スカイブルー
青色の発色が簡単になるのはもちろん、緑や紫で青みの強い発色を作ることできます。メタリックブルーなどのメタリック色の際は、定番の黒下地よりこの水色のほうが明るく鮮やかに表現できるのも覚えておこう
・レモンイエロー
発色のむずかしい黄色を、下地に影響させずに塗料そのままの色にしたいならこのレモンイエロー。比較的ニュートラルな色合いで、ホワイト下地に近い明るくきれいな発色が期待できる汎用性も持っています
ガイアノーツオススメ!サーフェイサーにはこの溶剤
プロユースシンナー
●発売元/ガイアノーツ●770円(250ml)、1980円(1000ml)
サーフェイサーにはプライマーや顔料などたくさんの要素があるので、溶解力の高い「プロユースシンナー」がオススメ。もちろん通常の溶剤(今回のテストピースはブラシマスターを使用)でも良いですが、プロユースシンナーは食いつきもよくなるためサーフェイサーの力をさらに引き出してくれます。
自然な色彩表現に最適な“紫”下地!
パープルサフは深みのある上質な紫。上塗り時もやや影のある色味になるので、明るく発色させるにはコレ! という色ではないですが、赤み、青みを損なわない深い色を表現できます。塗料自体に若干の透け感があるので、塗装の上からでもほんのり吹けば影色としても活用できそうです。
紫下地は「空気遠近法」が表現できる?!
遠くの山が薄く青く見えることに代表される「空気遠近法」。模型では色味の濃い、薄いを使い分けで表現することもありますが、このサーフェイサーを下地(影)として残すことで同様の演出ができます。エアブラシで吹く方向を絞り、奥まった部分や凹んだ部分にあえて紫を残します。紫の下地とグリーン1色だけでも自然なグラデーションになります。サンドカラー等でも効果が高くなりそうです。
そのまま使っても良し! なメタリックサーフェイサー
キャラクターキットのフレーム色などで使われるような濃いメタリック色です。そのままフレーム色として使ってもよく、金属色ならではの強い隠蔽力でどんな下地でも同じ色に仕上げることができます。暗めで金属色の下地としても使えるのも便利で、以外にもクリアーカラーのキャンディ塗装では絶妙に深みのある色(写真右はクリアーグリーンを上塗り)になり、可能性を感じさせてくれる下地色です。
明るめでニュートラルな色味のゴールドサーフェイサー。隠蔽力が高く、どれだけ塗り重ねても均一な金色になり、塗りムラも出ないので、キャンディ塗装における明るいメタリック下地に最適です。黄色に近い下地色のため、赤や黄色の上塗りではシルバーより鮮やかに、塗布回数を少なく発色させることができます。
見た目に影響の少ない“透明”サフもラインナップ
世にも不思議なクリアーのサーフェイサー。コート用ではなく、この後の上塗りに適したしっとりとしたツヤ消し表面に仕上がりになります。もちろん下地の色をほぼそのまま引き継ぐため塗面の保護にもOK。成型色のプラ表面に塗布しておくことでウェザリング用の塗料をほどよく乗せやすく、染みずに剥がしやすいという“成型色仕上げ”にも最適なサフになっています。
“透明”の使い道は? キズ隠し性能をチェック
サーフェイサーといえばキズを埋める効果もあるもので、今回は表面のキズをどこまで埋められるかチェックしてみました。クリアーパーツに吹くとツヤが消え曇ってしまうため、さらにクリアーカラーを重ねることで透明度を回復させて確認します。240番~600番程度のキズは目でも見えるほどですが、800番、1000番あたりではパッと見では見えない程度に回復しています。厳密にクリアーパーツをキレイにするなら適したツールで磨くのが一番ですが、多少のキズであれば透明サーフェイサーからクリアーカラーの上塗りで仕上げてもよさそうです。
下地をピックアップして鮮やかに塗装!
今回のサーフェーサーの中から塗装パターンをピックアップして塗装製作! アオシマ「ザ・スナップキット」シリーズ「ランボルギーニ アヴェンタドールS」、「ニッサン RZ34 フェアレディZ」(各1980円)のボディを塗装します。
How to use
完成!
けんたろうピックアップ!
レモンイエロー→イエローで鮮やかな色をムラなく表現!
月刊工具スタッフピックアップ!
ゴールド→プレミアムレッドで極上な赤色を表現!
まとめ
鮮やかな色をさらにしっかりとコントロールできる鮮やかな3色のカラーサーフェイサー、あえて下地を活かすこともできる紫、隠蔽力はもちろんとキャンディ塗装等上塗りも楽しいメタリック系、可能性にあふれたクリアー、とサーフェイサーの選択肢が豊富になりました! 下地としてのイメージが強いサーフェイサーではありますが、程よいツヤ消しで均一に塗れる塗料としての性能も抜群です。これらの塗料は色へのこだわりを、さらに拡張してくれることでしょう。いろいろな塗装ルートで自分だけの完成品を作ってください!