【発売直前!】『マクロス』HGシリーズ第2弾「YF-29 デュランダルバルキリー(早乙女アルト機)」の各形態と開発担当コメントをチェック!!
2023.08.22YF-29 デュランダルバルキリー【BANDAI SPIRITS 1/100】 月刊ホビージャパン2023年9月号(7月25日発売)
HG「YF-29 デュランダルバルキリー」発売迫る!!
BANDAI SPIRITS『マクロス』HGシリーズ第2弾「YF-29 デュランダルバルキリー(早乙女アルト機)」の発売がいよいよ迫ってきた。直前となる今回はテストショットに付属のネーマーシールを貼った、ほぼ製品版に近い状態をご覧いただこう。今回も開発担当のコメントにて、その裏側の一端をお届けするので合わせてお楽しみいただきたい。
≫ BATTROID
開発COMMENT
開発に際してのYF-29とYF-19の違いは“正解があるからこそ難しい”ということですね。YF-29はアニメ用のCGモデルがありますが、そのデータをそのまま立体に出力しても細すぎて関節が入れづらいんですよ。とはいえ、関節を太くするとイメージも変わってしまいます。今回の「差替三段変形」ではそういったところをどうやって解消していくのかもテーマになりました。
胴体の機首側と主翼側の接続部は苦労した部分です。初期案ではヒンジで折れ曲がる方式でした。ですが、プロポーションを維持するためには可動部が小さくなり、強度的に不安になってきます。それでは遊びやすさという点でユーザーフレンドリーではなくなってしまうので、ショートカットチェンジとして分割して前後に取り付ける方式になりました。
初期の設計では胴体は3軸構造ではなかったんです。それよりも肩の可動に重点を置いて、現在よりも可動軸がもうひとつ多かったんです。しかし検証していくうちにそこまで可動軸がなくても劇中のようなアクションが可能ということが分かってきました。YF-19は基部をボールジョイント可動にすることでフレキシブルなアクションを実現できましたが、YF-29は腕を前に出そうとするとどうしても胸部パーツに干渉してしまいます。そこをどう解消するかはずっと設計チームと調整をしてきました。胸部パーツが前にせり出ることで腕を大きく前に出すという案もありましたが、それでは腹部の可動に影響が出てきそうなので却下になり、何度も調整を重ねて現在の2軸構造であれば、ガンポッドやナイフを構えるポーズを充分に取れることが分かり、結果腹部に3軸構造を採用することができるようになりました。
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開発COMMENT
背面の連装ビーム砲をカッコよく構えられるように河森監督と調整しましたね。CGモデルでは変形の都合もあり、あまり上のほうに持ってこれないんです。しかし今回目指したのは以前に河森監督が手描きで描かれたイラストのイメージで、なるべく可動フレームで距離を確保しつつ、なおかつ頭部レーザー機銃とも干渉せずにカッコよくビーム砲を構えられるようにしたい。こういったシーンにおいてもショートカットチェンジは有効でした。アニメに出てくる形状とは異なりますが、カッコよさを優先しました。結果皆様が受け入れてくださったのでよかったです。
マイクロミサイルランチャーは企画チームでは開閉ギミックを入れる想定ではありませんでした。しかし設計チームからの熱い要望に後押しされてギミックを追加しました。もちろんそのために各所を説得に走り回ったんですけどね。
HG 1/100 YF-29 デュランダルバルキリー(早乙女アルト機)
●発売元/BANDAI SPIRITS ホビーディビジョン クリエイション部● 4400 円、8 月26日予定●1/100(バトロイド)●プラキット
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