ティラノサウルスの親子をディオラマ化!海洋堂ARTPLAを使用し最新解釈と太古の情景を詰め込む! [1/35 研究員とティラノサウルスセットを使用]
2023.07.30ティラノサウルス【海洋堂 1/35】●小池徹弥 月刊ホビージャパン2023年9月号(7月25日発売)
王者たちの子育て
ARTPLAのティラノサウルスを
最新の解釈でディオラマ化
過去に五つの動物プラキットを販売した海洋堂の「ARTPLA」動物シリーズよりついに「恐竜」が発売された。松村しのぶによる卓越した造形で立体化されたティラノサウルス(成体)は全長23cmの大ボリューム。「月刊ホビージャパン 2023年7月号」の動物ディオラマに引き続き、作例は動物好きベテランモデラー・小池徹弥が製作。ポーズを大胆に変更した雄のティラノサウルスや、太古の情景が詰め込まれたディスプレイにもご注目いただきたい。また、明日の2023年7月31日発売「ホビージャパンエクストラ 特集:恐竜の世界」では本作例を5ページに拡大し、さまざまな角度から撮影した詳細な写真やフィギュアのポーズの改造方法までをご紹介。気になった人はぜひそちらもチェックしてほしい。
■はじめに
海洋堂アートプラ「動物」に続いて、今回は「恐竜」です。「動物」は海洋堂ならではのラインナップですし、私達世代には「恐竜」と「怪獣」のメーカーでもありますよね。で、今回は「恐竜」の第1弾、王者ティラノサウルスの登場です。キットはフィギュア等いろいろボーナス的な小物も付属する構成ですが、今回はティラノサウルスのみを使用しています。
■ディオラマの構成
まず、アイテムを生かし、ディオラマのシチュエーションを妄想します。恐竜はほぼ、妄想の世界に近いものなので、現在の最新解釈(?)を中心に構成してみました。
まずは、ティラノサウルスはファミリーで子育てしていた説。これが全体の構成、出発点です。雄と雌での子育て風景ですね。子供達は少しずつポーズを替え、じゃれあっている3体と、初めて会った生物(亀)に興味津々な1体、個性を付けてみました。雌はほぼ、ノーマル。せっかくの松村原型のインジェクションキット、ソレは見せ場なのでそのままに。しかし、ここにも一部現在の説「恐竜の唇」を付けています。コレは、歯が見えているほうがいろいろと不自然という解釈ですね。
そして、雄のほうには最近の解釈を足してみました。誰かがやる前にやっちゃおうってことですかねェ(笑)。ということで。「恐竜は現在も鳥として脈々と生き続けている」という説で作っていきます。最近の復元図を元にいろいろな要素を混ぜながら、爬虫類≦鳥類の塩梅で表現を探していきます。体は羽毛に覆われていたというのが現在の常識の様なので、ボアを使って植毛してみました。ラプター類も鳥類の様な羽毛が生えていたとされ、羽毛はマストなので、少しひねってダウンの様な羽毛にしてみました。ソレだけでは寂しいので鳥類の雄らしく派手にしてみたくて冠羽を足してみました。こちらはドライフラワーの花弁を使っています。ベースは自作の流木風板、さまざまなドライフラワーや市販の素材を組み合わせています。雄の足元には花を散らし、「恐竜は花を見ていた説」も取り入れてます。
恐竜はやはり楽しい。設定が曖昧になって妄想で作れてしまうのがいいですね、第2弾出ないかなぁ。
海洋堂 1/35スケール プラスチックキット”ARTPLA” 研究員とティラノサウルスセット使用
ティラノサウルス
製作・文/小池徹弥
ARTPLA 研究員とティラノサウルスセット
●発売元/海洋堂●5500円、発売中●1/35、約23cm●プラキット
5ページ拡大版は明日7月31日発売の
「ホビージャパンエクストラ」で掲載!
プラモデルで学ぶ恐竜の姿。
ホビージャパンエクストラの次なる特集は「恐竜」。国内メーカーが発売している最新&懐かしの恐竜プラモデルをホビーとして楽しむのはもちろんのこと、遊んで学べる日本国内の博物館やレジャー施設も合わせてご紹介します。家でも外でも親子で楽しめる恐竜の魅力が詰まった一冊。恐竜について詳しくなれる豆知識も満載です。
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ⒸKAIYODO
小池徹弥(コイケテツヤ)
ネイチャー系からモータースポーツ、キャラクターモデル等幅広いジャンルで活躍するディオラマビルダー。サッカー観戦も好き。