【水星の魔女】HGガンヴォルヴァをいっぱい作って並べたい!クオリティの高い作例を効率よく製作するテクニックを伝授します!
2023.06.25EDM-GB ガンヴォルヴァ【BANDAI SPIRITS 1/144】 月刊ホビージャパン2023年8月号(6月23日発売)
複数機並べるための製作法を模索する
2023年6月発売の『機動戦士ガンダム 水星の魔女』HGキット、ガンヴォルヴァ。劇中ではガンダム・ルブリス・ウルとガンダム・ルブリス・ソーンのガンビットとして登場、アスティカシア高等専門学園の生徒たちに襲い掛かり、センセーショナルな印象を残した機体だ。キットは最小限の合わせ目と組みやすいパーツ構成による水星HGスタンダードを地でいく仕様。きの助による作例はいつものレビューとは少し方向性を変え、「キットで複数機を並べる」ことを前提に、ローカロリーかつ高い効果が得られる手法で製作。成型色を活かしつつ完成度を高める工夫が凝らされた意欲的な作例となっている。
■はじめに
第14話で登場したMS型ガンビット「ガンヴォルヴァ」は、劇中同様に6機! とは言わないまでも複数機並べたいと『水星の魔女』ファンなら思うはずです。
今回はなるべく手軽にそれを実現できるように、ポイントを絞って製作しました。
■工作
全体的に隙のない非常に作りやすいキットですが、ブレードアンテナ、かかと、ライフルマガジンの肉抜き穴が目立つので埋めます。複数機製作するということなので、お手軽な方法として普段は捨ててしまうランナーやタグで肉抜きを埋めます。肉抜き穴とざっくり同じ大きさに切ったランナーを流し込み接着剤で接着。2~3日乾燥させてから余分な部分を削ります。気泡や隙間ができてしまった場合は細く切ったランナーで隙間を埋めて同じく接着すれば問題ありません。同色の同素材なのでパテより整形しやすく、塗装も不要になります。
サイドアーマーのバーニアは目立つところなのでフチを薄く削り、ディテールアップを施します。今回は市販パーツは使わずに、バックパックと胴体の接続ピンをカットし、貼り付けました。
■塗装
装甲はスミ入れをしてからツヤ消しコート。
スミ入れにはシタデルカラーで「シェード」という影を描き込むのに使われる塗料からナルンオイルをチョイス。エナメル塗料のようにきれいには流れていかないので、スジ彫りや逆エッジ部分に細い筆を使いなぞるように塗料をのせていきます。初めからシャバシャバに希釈されているので、一度にのせるのではなく、数回に分けて少しずつ自分のイメージする濃さになるようにのせていくのがコツです。
フレームや武器などはガイアカラーのガンメタル+フラットベースでシットリした質感のメタリックで塗装。同じくスミ入れを施しています。
ビームサーベルはビームの根本に薄い水色でグラデーション塗装をしてからツヤ消しコート。
最後にシタデルカラーを使い筆塗りで目やセンサー類を塗装して完成です。
BANDAI SPIRITS 1/144スケール プラスチックキット “ハイグレード”
EDM-GB ガンヴォルヴァ
製作・文/きの助
HG ガンヴォルヴァ
●発売元/BANDAI SPIRITS ホビーディビジョン クリエイション部●1540円、発売中●1/144、約13cm●プラキット
ⓒ創通・サンライズ・MBS
きの助(キノスケ)
『Ma.K.』関係の作品を数多く製作し、スケールからキャラクターまでさまざまなジャンルで雰囲気ある作品を手掛けるモデラー。