「ガンダムアストレイ アウトフレームD」がMG化!機体のストーリーをディテールワークと塗装で表現
2023.06.19ZGMF-X12D ガンダムアストレイ アウトフレームD【BANDAI SPIRITS 1/100】 月刊ホビージャパン2023年7月号(5月25日発売)
戦場カメラマンのMSを実機考証しながら製作
『機動戦士ガンダムSEED DESTINY ASTRAY』主役機「ガンダムアストレイ アウトフレームD」が待望のMGでリリース! MGテスタメントガンダム発売から待ちわびていたファンも少なくないことだろう。キットは本体形状のほかに、クレーンアーム付きのバックジョイントやトレードマークのガンカメラを新規造形で再現している。寝太郎23の作例では、テスタメントの予備パーツを組み上げて製造され、民間機として稼動し、途中で戦闘用に改装されたという一連の設定を採り入れて製作。ディテールワークと塗装による質感表現にこだわって仕上げている。ただの戦闘用MSではない機体ならではの、模型的楽しみ方の一例としてご覧いただきたい。
ハイこんにちは、寝太郎23です! MGテスタメントが発売された際にアウトフレームのキット化を待ち望んでいた方も多いのではないでしょうか? この機体はテスタメントの予備パーツから作られた作業用MSを再度、戦闘用のMSに改修した設定となっています。今回はそんなアウトフレームDを改修の経緯が感じ取れるように製作してみました。
まずは全体の面出し、シャープ化と基本工作を行います。その後の追加工作として、戦闘用にするなら防御に難のある装甲を多少なりとも補強したのでは? と妄想し、胸部を中心に装甲の層をイメージしてスジ彫りをしています。
ガンカメラはアウトフレームのアイコン的なアイテムなので、レンズ部分を中心にディテールアップをしています。レンズ部をくりぬき、ビルダーズパーツHDのMSサイトレンズを2枚重ねて入れることで覗き込んだ際によりリアルに見えるようにしてみました。またレンズには実際のカメラ同様に反射防止コートがされていると仮定し、うっすらと緑色に塗装しています。
塗装の工程では塗り分けを意図的に増やすことで、装甲が層になっているのを表現しています。特に胸部、首周りは細かくマスキングを繰り返して塗り分けることで、ディテールを追加せずに情報量をコントロールしています。また肩の付け根のフレームはベースカラーを塗装後、タイツを被せ上からパール塗装を行いカーボン調にしています。その際、1パーツの中で柄の有無、ツヤの有無と差を付けることで単調にならないようにしています。
仕上げのデカールはフレーバー的な要素として、コーションマークは直角並行で規則的に貼り兵器感を、「PRESS」は斜めにすることで機体受領後にステッカーを貼っている雰囲気を出してみました。ガンカメラはコーションマークを貼らず箔押しのデカールを貼り民生機器感を演出しています。
今回はディテールアップ、塗り分け、デカールで機体にまつわるストーリーを表現してみましたが、いかがだったでしょうか? どれも大がかりな作業ではなく、ほんのちょっとの工夫で成り立っています。皆さんもぜひ、テーマを決めて作品作りをやってみるのはいかがでしょうか? それではまたね~!
塗装レシピ
白=CM-01ホワイト
青=ウォーカーブルー2
赤=ローズブライトレッド90%+クールホワイト10%
黄=キアライエロー90%+コーラルオレンジ10%
黒=メカサフヘヴィ
灰=ニュートラルグレーII
BANDAI SPIRITS 1/100スケール プラスチックキット “マスターグレード”
ZGMF-X12D ガンダムアストレイ アウトフレームD
製作・文/寝太郎23
MG ガンダムアストレイ アウトフレームD
●発売元/BANDAI SPIRITS ホビーディビジョン クリエイション部●6380円、2次受注中、7月〜発送予定●1/100、約18cm●プラキット●プレミアムバンダイ販売アイテム
©創通・サンライズ
寝太郎23(ネタロウニーサン)
緻密な塗装とデジタルツールを武器にマルチに活躍するモデラー。自宅のガレージで作業するほどの車好き。