HOME記事キャラクターモデル『ロボコップ2』登場の「ロボコップ2号」ことケインがMODEROID化。ディテールアップとパイピングでよりリアルに!!

『ロボコップ2』登場の「ロボコップ2号」ことケインがMODEROID化。ディテールアップとパイピングでよりリアルに!!

2023.04.18

ロボコップ2〈ケイン〉【グッドスマイルカンパニー】 月刊ホビージャパン2023年5月号(3月25日発売)

各部肉抜き埋めとパイピングでさらにリアルに仕上げる

 1990年公開作品『ロボコップ2』より、ロボコップ2号ことケインが「HAGANE WORKS ロボコップ」や「MODEROID ED-209」と同じスケールでMODEROIDシリーズにラインナップ。キットは劇中同様、全高約22cmのビッグサイズ。大型ボディを支える脚部周りのラチェット付き関節機構に加え、2本の副腕、パーツ差し替えによる頭部モニターの展開、腹部ハッチの開閉の再現など、劇中のさまざまなシーンを再現できる。作例はED-209のレビューも手掛けた吉村晃範が引き続き担当。劇中シーンやメイキング写真を参考に細部をディテールアップしている。

▲「HAGANE WORKS ロボコップ」(写真右、製作/吉村晃範)とのツーショット。ロボコップと同スケールでのキット化ゆえ、その大きさは全高約22cm。脚部関節はトップヘビーな上半身を支えるため、クリック式のラチェット機構を採用。アクションポーズをしっかりと保持できる

▲頭部モニターは展開状態をパーツ差し替えで再現。3種のモニターグラフィックシールが付属するが、パーツは1セットのみだったため、レジンで複製して3セット用意した。またフチには細切りプラ板を貼り付けてディテールを追加した

▲左主腕にはガトリング砲を装備。弾帯ベルトは軟質製で腕の動きに追従する

▲胸部ハッチもパーツD5をレジン複製。オープン状態のパーツD4と入れ替えて使用できるようにした。新型麻薬「ヌーク」は筆で丁寧に塗り分けた

▲右背部からレールを伝って展開するマシンガンは接続パーツの差し替えで射撃体勢を再現できる

▲右主腕は合わせ目を消して爪の肉抜きは埋めている。劇中のディテールにできるだけ合わせて、市販リベットパーツを貼り付け、内側のパイピング基部はランナーのL字部分から削り出した。右主腕のメッシュパイプと真鍮線の繋ぎ目部分は熱収縮チューブを使用してディテールアップしている

▲副腕はすべて合わせ目を消して、シールドには市販リベットパーツを打った。右シールド裏は0.3mmプラ板にて肉抜き部分にフタをした。白く見えるところはプラ材やエポパテにて肉抜き部分を埋めた箇所

▲脊髄ケーブル、腹部シリンダーの肉抜きはエポパテにて充填。市販リベットパーツを貼り付けてディテールアップ。背面タンクの上部はモールドを切り落として、市販バーニアパーツとプラ板にて作り直した。また、後部シリンダーにはビニールチューブを追加、本体側を開口して通している

▲左主腕。ビニールチューブとタミヤ 2mmメッシュパイプを使用、基部に1mm真鍮線を打って差し込んでいる。3本爪の裏側は空洞のため、プラ板にてフタをしている

▲脚部内側の空洞部分はプラ板にてフタをして塞ぎ、爪裏の肉抜きはエポパテにて埋めた。かかと部分は挟み込み構造のため、塗り分けを考慮して、コの字に穴を加工して後ハメできるようにした

■異形の犯罪者
 映画『ロボコップ2』にて強烈な印象を残したサイボーグ、ケインがMODEROIDシリーズにて登場しました。再び私にとっては見逃せないムービーメカの登場となりました。先日の「ホビージャパンエクストラ」に掲載いただきましたED-209と合わせてご覧いただけたら嬉しいです。

■組み立て
 キットパーツを活かしながら劇中での気になるディテールを盛り込む方向にて製作してみました。まずは仮組み、腹部シリンダーと4本の腕は完全にはめ込んでしまうと脱着困難ですので注意です。クリック機構付き関節ジョイントは今回も健在、身体の中心となる腰部や力のかかる箇所はしっかり接着しておくとよいでしょう。凹凸が続く主腕、副腕部ですが、根気よく合わせ目を消すと映えます。どちらが前か後ろか等、向きが分からなくなるパーツが何個かありました。説明図をよく見ながらじっくり組んでみてください。

■ディテールアップとパイピング
 製作に伴い映画のDVDを再度拝見しましたが、暗くて不明な部分が今回も多々ありましたので、撮影で使用されたモーションパペットの写真を参考に、ディテール追加やスピンブレードでの凹加工等を施しました。パイピング用チューブが付属しておりますが、プラパーツでの再現箇所もありましたので、すべてカットしてチューブとメッシュパイプに交換しています。
 ガトリングガン後部に一体成型されていたケーブル部分は削り落として整形。実物とは異なるかもしれませんが、本体側に接続基部のモールドがありましたので利用しました。
 右主腕爪周辺は写真を参考に自作。ケインは上半身ケーブルだらけ、副腕にもかなり通っていますので、大変かもしれませんが再現してみると密度感がさらに出て面白そうです。

■塗装
 シルバーは何色か試した結果、フィニッシャーズ CLKシルバー。黒い部分はセミグロスブラック、場所によってメタリックグレイ、スーパーアイアンを上吹きしています。
 左胸ケーブル部分はクロームシルバー、根元はクリアーレッド&ブルーを筆塗り、右副腕トーチはMr.メタルカラー カッパーです。
 ウェザリングはほどほどとし、ED-209のテイストに近いキレイめに仕上げました。デカールはキット付属のものを使用。アメリカ国旗はモーションパペットの写真に合わせて右側のみ貼り付けました。

グッドスマイルカンパニー ノンスケール プラスチックキット “MODEROID”

ロボコップ2〈ケイン〉

製作・文/吉村晃範(JUNE ART PLANNING)

MODEROID ロボコップ2〈ケイン〉
●発売元/グッドスマイルカンパニー●9800円、発売中●約22cm●プラキット

ROBOCOP 2 TM & Ⓒ 1990 Orion Pictures Corporation. Ⓒ2022Metro-Goldwyn-Mayer Studios Inc. All Rights Reserved.

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吉村晃範(ヨシムラアキノリ)

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