HOME記事キャラクターモデルfigmaが乗れる! 超ビッグサイズの「ティーガーI」を塗装でさらに迫力満点に【ガールズ&パンツァー】

figmaが乗れる! 超ビッグサイズの「ティーガーI」を塗装でさらに迫力満点に【ガールズ&パンツァー】

2023.03.28

figma Vehicles ティーガーI【マックスファクトリー 1/12】 月刊ホビージャパン2023年5月号(3月25日発売)

 第4話上映を2023年内に控える『ガールズ&パンツァー 最終章』。このタイミングで、マックスファクトリーからfigma Vehicles最新作のティーガーIが発売となる。figmaが搭乗可能な戦車、しかも重戦車の雄たるティーガーIということで、そのサイズは圧倒的。車体後方を中心に戦車の模型としてのディテールもしっかり再現されている。半完成品なので、買ってすぐにこの満足感を味わえるのも魅力だ。このモンスター級のアイテムをより楽しむべく、製品に塗装を施した作例をご紹介しよう。担当は月刊ホビージャパンの『ガルパン』作例と言えばこの人、の山田卓司。ティーガーIの巨体をキャンバスに、熟練の塗装テクニックを披露してもらった。

超ビッグサイズのティーガーI発進! 塗装追加でただならぬ存在感に

▲製品は全長約70cm、全高約25cm。数々の作例を撮ってきた月刊ホビージャパンの撮影ブースでなんとかギリギリ納まるサイズである。作例は製品にごく簡単なディテールアップを加えつつ全体を塗装。質感を向上させるウェザリングを行った。ただでさえ強烈な存在感だが、塗装による説得力の高まりにより、有無を言わせぬ迫力に仕上がっている
▲実物のサイズ感がこちら。抱きかかえても砲身がはみ出す大きさ!

不肖・秋山優花里の「figma Vehicles」講座

「皆さんこんにちは! 部屋の戦車模型の積みがなかなか減らない、秋山優花里です。今回はマックスファクトリーさんの「figma Vehicles」について補足させていただきます。こちらのシリーズは、読んで字のごとく、マックスファクトリーさんが発売しているアクションフィギュア「figma」用の乗り物なんですね。『ガルパン』からは過去、我らがIV号戦車のD型とH型を発売してくださっております〜! そのIV号戦車と共通の特徴としましては、まずとにかく大きい! figmaが約1/12相当ですから、乗れる戦車も当然1/12! この点だけでも戦車ファンにはたまりませんよね。さらに嬉しいのが電動走行機能。モーターを搭載しており、パワフルに走らせることができるんです! まほ殿を乗せたティーガーIと、西住殿を乗せたIV号を同時に走らせたりするともう…最高だぜぇ! そしてさらに驚くべきことに、組み立てがほとんど完了している半完成品なんです! ですので、フィギュアは好きだけど模型は苦手、という人にも楽しんでいただけるんですよ。「手元のフィギュアを戦車に乗せたい!」と思っても、普通なら簡単には実現しませんよね。でもこのシリーズはその夢を叶えてくれるんです! 皆さんもお店で見かけたら、ぜひぜひ、ゲットしてくださいね。以上、秋山優花里がお送りいたしました!」

▲フラットな前面と対照的な、リアパネル周辺のディテール密度もティーガーIの魅力。製品でも省パーツ化が図られながらもかなりの再現度だ。作例の工作はわずかな肉抜き埋め程度で、特にディテール追加はしていないにも関わらず、塗装すればここまで化ける

▲全体のディテール再現度が高いので、車体すべてがfigmaのステージに。作例で施した防楯周辺のチッピングが効果的に現れている

▲履帯周辺の泥汚れは特に「重く巨大な戦車」を演出してくれる。作例では着色した壁の補修材で泥を再現。複数の色の泥汚れを重ね、さまざまな場所を走破してきた痕跡を表現した。また転輪や車体下部にスパッタリングも入れている

▲転輪は茶色を先に塗装、ボール紙でマスクを作りフチの黒を塗った。相手が桁外れの大きさゆえ、こうした一工夫はたいへん効果的だ
▲ライト裏、ジャッキなどの肉抜きを埋めて整形。今回の数少ない工作ポイント
▲砲塔天面の車長用と装填手用のハッチが開閉可能。figmaを乗せることができる。裏まで細かくディテールが再現されているだけでなく、車長用ハッチは金具が開閉に連動して可動する
▲「これが! あの! 山田卓司さんが塗装したティーガーIの車体なんですねぇ〜…! 感動ですぅぅ」「ちょっと! うちの戦車に何してんのよ!」

 figmaの1/12ティーガーIです。巨大です。
 こちらは半完成品としてリリースされますが、ほとんどのパーツはビス止めなので外して再塗装したり追加工作することも可能です。
 例によって設定画を重視すると細かい工作ポイントはたくさんあるのですが、そこはグッとこらえて製品の形状そのものには手を加えず、今回は汚しを含めて塗装を楽しむことにします。
 行った工作としては、戦闘室正面装甲板や車体後面パネルを接着して合わせ目消し。また、エアーフィルターのホース、ライトは裏側が肉抜きされているのでこれをパテ埋め、ジャッキ下側はプラ板で埋めています。
 塗装ですが、まずタミヤカラー エアーモデルスプレーのAS15タンで車体下部を下地塗装します。車体のみならず転輪も裏表ともに塗装。複合転輪なので量が多くて、あっという間にスプレー缶1本を使い切ってしまいました。
 次に転輪外周のゴム部分は寸法を測り、ボール紙を円盤に切り抜いてマスキング。ツヤ消しブラック(私はサーフェイサーのブラックを使用)で塗装。
 車体側はベースとしてホワイトとマホガニーでカラーモジュレーション塗装した上にGSIクレオスのMr.カラーのダークイエローで塗装。予想はしておりましたが、車体の大きさに加えて装備品もありますから瓶塗料を2本分使い切りました。そしてウェザリングカラーのグランドブラウンでスミ入れ。
 履帯は柔軟な素材なのでミッチャクロン(タミヤの「ナイロン•PP用プライマー」も可)で下地処理した上からアクリルガッシュで着色した壁塗り補修材で泥汚れを施します。この時、起動輪の側面なども汚します。転輪にはスパッタリング(筆に取った塗料を跳ね飛ばす技法)塗装で汚します。足周りの汚しは土の湿度で色合いに変化がありますので、何回も色を変えて施しました。
 車体はウェザリングカラー各種をやはりスパッタリングしてから、うすめ液で延ばしてさらにトーンに変化を与えました。
 仕上げにスポンジに付けた水性アクリルのバフなどで塗料剥げを加えて完成です。

マックスファクトリー 1/12スケール 半完成品トイ “figmaビークルズ”

ティーガーI

製作・文/山田卓司

figma Vehicles ティーガーI
●発売元/マックスファクトリー●43780円、3月予定●1/12、約70cm

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© GIRLS und PANZER Projekt

山田卓司

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