「MGSD フリーダムガンダム」をキットを活かしつつピンポイントディテールアップ&メリハリの効いた仕上げで完成度を高める!
2023.03.09ZGMF-X10A フリーダムガンダム【BANDAI SPIRITS】 月刊ホビージャパン2023年4月号(2月25日発売)
SDなのにMG!? MGSD第1弾アイテム・フリーダムガンダムをメリハリをつけて仕上げる!
2023年1月下旬に発売されたMGSD第1弾アイテム、フリーダムガンダム。近年のトレンドを取り入れたプロポーションに加え、“MG”の名に相応しいハイディテール&可動機構が詰め込まれており、発売されるや否やガンプラファンの注目を集めたことが記憶に新しい。MGSD第2弾も企画中とのことで、今後の展開にも注目したいところ。
月刊ホビージャパン2023年3月号ではテストショットを使用したストレート組みでキットの素性をお届けしたが、今回は長徳佳崇によるキットレビュー作例をご覧いただこう。良好なキット仕様を活かしたまま、モールドの追い彫りを中心に精密度を上げ、ウェザリングもメリハリに気を配りつつ施し、全体の完成度をさらに高めている。
①SDガンプラ初となる内部フレームを内蔵!
②緻密なまでのディテール!
③驚愕の可動性!
■はじめに
みなさんこんにちわ、チョートクです。今回私が製作するのは新時代のSDシリーズとして発売されました「MGSDフリーダムガンダム」。頭身の高めなプロポーション、高い可動範囲、緻密なディテール、どれをとっても従来のSDのキットとは違ったアプローチですね。このキットをピンポイントディテールアップで完成させていきます。キットのモールドの密度感にひと工夫加えることで、よりメリハリの効いた完成形を目指します。ウェザリングも施しましたが、あくまでフリーダムガンダムですので、塩梅に気を配りました。
■組み立て、加工
まずは仮組みをしていきますが、ランナー枚数の多さにびっくり! まさに“MG”のボリュームです。頭部のツインアイ、カメラ類のクリアーとシルバーパーツでの多層構造や細部の色分けまで、すべてパーツ分割にて完全再現されてます。そして腕、脚に肉抜き穴は存在しません。頭身こそSDなのですが、組んでいる感覚はまさにMGですね。プロポーションは完璧なので、そのまま活かして胸部ダクト&一部モールドをさらに深めにスジ彫りすることにしました。
■塗装
サーフェイサーエヴォで下地を作ったら、ボディの黒にはティターンズブルー1、赤はエヴァレッド、青はウルトラマリンブルー、黄色はMr.カラー4のイエローを採用しました。肝心な本体色の白はGSIクレオスのGXカラー・クールホワイト、グレーっぽい暗めな白はガイアカラーのニュートラルグレー1を使用しました。今回はフリーダムのイメージを優先して、パネルのシャドウ等は残さずに発色を第一にベタ塗りで仕上げました。各色ごとに塗装が終わったらパーツ単位でスミ入れを行い、はみ出た部分を拭き取ります。
■仕上げ
キットにはマーキングシールが付属していますが、余白カットなどをしてもどうしても浮きが目立つので、水転写式デカールを使うことにしました。MGフリーダムガンダム用のガンダムデカールを使用しましたが、もちろんSD用ではないので、配置などはアレンジしつつ全面にバランス良く貼り付け情報量をUPさせました。クリアーでコーティングをしたら、さらにメリハリを付けるために、ウェザリングの一環としてゲームのCGなどでも見られるエッジに黒いラインを描き込みました。やり方は簡単で、長めに出したシャープペンの芯をエッジに斜めに擦り付けてエッジの頂点のみに色が乗るようにしました。エッジが強調されると立体感も出ますのでぜひチャレンジしてみてください。最後にもう一度薄くクリアーでコーティングをしたら完成です。
BANDAI SPIRITS ノンスケール プラスチックキット “MGSD”
ZGMF-X10A フリーダムガンダム
製作・文/長徳佳崇
MGSD フリーダムガンダム
●発売元/BANDAI SPIRITS●4290円、発売中●約12cm●プラキット
ⓒ創通・サンライズ
長徳佳崇(チョウトクヨシタカ)
スケールモデルのほかにガンプラなど、さまざまなジャンルをこなせるマルチモデラー。