【水星の魔女】「HG ザウォート」をグラデーション塗装と設定画に近づけるディテールアップで製作!
2023.04.08F/D-19 ザウォート【BANDAI SPIRITS 1/144】 月刊ホビージャパン2023年4月号(2月25日発売)
深みのある塗装で重厚感を持たせる
ペイル・テクノロジーズが開発し、大型推進ユニットによる単独飛行能力を持つモビルスーツ「ザウォート」。劇中ではエランが搭乗したことでも印象深い本機のHGキットを、HGガンダムファラクトのレビューも担当した渡辺圭介が製作。組み立てやすさを優先したパーツ構成の都合で、一部に存在する設定画と異なる合わせ目を処理し、重厚感のある塗装で仕上げている。
■はじめに
『機動戦士ガンダム 水星の魔女』よりHGザウォートが発売。優れた可動が考えられた分割で、組み立てやすくアクション性能も良好です。
■頭部、胴体
頭部はほぼそのまま。バイザー内部のメカモールドは、クリアーパーツを付けると形状が分かりづらいので、メッキシルバーで塗装しています。首パーツは裏側に肉抜きがあるので、プラ板を挿してから整形しています。バックパック下部に背中パーツとの合わせ目があるので、胴体側をカットしてバックパック側に接着しました。
■腕部
ヒジ周りの外装パーツは取り付けの関係で一部が前腕側にあるので、ここも肩部と同じく外装の一部をカットして分割位置を変更。合わせてフレームの一部をカットして後ハメ化しています。また、フレームの袖部分をカットして外装側に移植することで設定画の配色に合わせました。ハンドはHGBCビルドハンズから握り拳と平手を使用しています。
■腰部、脚部
フンドシ下部裏に肉抜きがあるのでプラ板で塞いでいます。リアアーマーは押し出しピン跡があるので消しておきました。太モモ正面の穴に色気がないので、設定画を参考に少し縁があるすり鉢状になるようにしてみました。穴の径はランナーと同じなので、ランナーを一部カットして穴あけ加工したものを差し込んでいます。ヒザアーマー裏の開口部は適当な位置にプラ板でフタをしました。
■武器
ビームガンはグリップ下部の奥にモールドが造形されていますが、凹モールドにしては大きいので、埋めてフラットに整形しました。トリガー部分をプラ板で追加しています。
■塗装
設定画を参考に色探しをしたところ、かなり良い感じのカラーがタミヤカラーにあったので、そちらを使用しました。
グレーグリーン=灰緑色(日本海軍)
関節等グレー=舞鶴海軍工廠グレイ(日本海軍)
靴部他=ブラック+ティターンズブルー2
サフの下地を少し残し気味に本塗装して軽めにグラデーション。エナメル塗料でスミ入れし、最後にツヤ消しを吹いて完成です。
BANDAI SPIRITS 1/144スケール プラスチックキット “ハイグレード”
F/D-19 ザウォート
製作・文/渡辺圭介
HG ザウォート
●発売元/BANDAI SPIRITS ホビーディビジョン クリエイション部●1760円、発売中●1/144、約13cm●プラキット
Ⓒ創通・サンライズ・MBS
渡辺圭介(ワタナベケイスケ)
渋めの仕上げを得意とするベテランモデラー。豊富なテクニックを持ち、キットレビューからスクラッチまで幅広く活躍している。