【水星の魔女】シャディクの乗る「ミカエリス」を偏光パール+蓄光塗料の薄化粧でさらに美しく魅せる!
2023.02.12CFK-029 ミカエリス【BANDAI SPIRITS 1/144】 月刊ホビージャパン2023年3月号(1月25日発売)
偏光パール+蓄光塗料の薄化粧で秀逸なキットをさらに魅せる
グラスレー・ディフェンス・システムズCEOの養子で、グラスレー寮を束ねるシャディク・ゼネリが搭乗したミカエリス。固有兵装として右腕に戦術複合装備「ビームブレイサー」を装備。さらに、ガンダム・エアリアルのGUNDフォーマットへの対抗策として搭載された新型の「アンチドート」を駆使して奮戦した。2023年1月に発売された待望のプラキットは、右腕の展開機構を忠実に再現。スタイリングも申し分なく、設定画や劇中の印象に限りなく近づけられた完成度の高いキットとなっている。今回のキットレビューではパーツ形状にはほとんど手を入れず、塗装表現に注力。白いパーツにパール偏光塗料+頭部などの発光部に蛍光塗料を塗布。見る角度によって色調が変わる不思議な薄化粧を施している。
予想もつかない怒涛の展開で続きが気になる『機動戦士ガンダム 水星の魔女』。登場人物がそれぞれの思惑でストーリーを紡いで大きな流れになっていく展開は、さながら映画を観ているよう。魅力的なキャラクターの中での自分のイチオシは、好青年を装いながらも腹黒いシャディク君! そんな彼の機体・ミカエリスを製作いたしました。
■基本工作
『水星の魔女』シリーズのHGキットは共通してクオリティが高く、組んだだけで劇中のモビルスーツが机上に現れます。なので難しいことは考えず、基本工作を丁寧にこなすことで仕上がりの解像度を上げていきます。特にミカエリスのデザインは平面と曲面が混在した美しいシルエットが魅力なので、各パーツの面構成をしっかり把握しながらパーツのフチやエッジを意識して整面処理を行いました。
■改修工作
改修箇所は大きく分けて 頭部の形状微調整、足首・首・クロー部の肉抜き穴、スネ外装の合わせ目処理の3つ。
頭部のブレードアンテナや耳(?)の形状はだいぶ丸まっているので、シャープに整形します。プラ材やパテを使ってエッジを立てつつシルエットを整えました。また、装甲の各部にはイメージを壊さない程度にスジ彫りを入れて情報量をUPしています。
各部の肉抜き穴はパテで埋めました。クローのダボ穴は、覆い隠すフタパーツをプラ板からスクラッチして塗装後に接着しています。
スネ外装足首横に合わせ目が出るので、後ろ側の外装パーツの張り出している部分をカット、それを前方パーツに接着して合わせ目を処理しました。上腕にも合わせ目が出ますが、合わせ目ラインの対面側にスジ彫りを追加し、ディテールとして処理しました。
■塗装
成型色、設定資料、劇中の色、そして自分の中のイメージとそれぞれ色味が違っていたので悩みましたが、最終的には成型色に若干のアレンジを加えて塗装しました。少しグレー寄りに塗りましたが、シャディクの華やかなイメージも盛り込みたかったので、白い外装パーツに偏光性のパール塗料(GSIクレオス Mr.クリスタルカラー アメジストパープル)をオーバーコートして、光の加減で紫パールが浮かび上がるようにしています。さらに、肩や太モモの関節、頭部の発光部はキット付属のシールに蛍光レッドを塗り重ねた上できれいに切り出してから貼り付け。UVライトに反応して発光するようにしています。
■カラーレシピ
白1=Ex-ホワイト+ジャーマングレー3%
白2=灰色9号
白オーバーコート=Mr.クリスタルカラー アメジストパープル
紫色=エヴァパープルグレー
関節1=ニュートラルグレー+マゼンタ10%
関節2=ニュートラルグレー+マゼンタ10%+黒少々
BANDAI SPIRITS 1/144スケール プラスチックキット “ハイグレード”
CFK-029 ミカエリス
製作・文/アーリーチョップ
HG ミカエリス
●発売元/BANDAI SPIRITS ホビーディビジョン クリエイション部●1760円、発売中●1/144、約15cm●プラキット
Ⓒ創通・サンライズ・MBS
アーリーチョップ
キャラクター模型の仕上げに定評アリ。ウェザリング/清潔な塗装のどちらの仕上げ方も得意とするマルチモデラー。