INFINITISMの主人公「マジンガーZERO」を発光表現塗装で魅せる! お手軽工作でヒザの可動域を拡げる方法も!!
2023.01.05マジンガーZERO(INFINITISM)【BANDAI SPIRITS】 月刊ホビージャパン2023年2月号(12月23日発売)
ヒザの可動域拡大と発光表現塗装で魅せる!
フォトストーリー「マジンガーZERO INFINITISM」の主人公スーパーロボット、マジンガーZEROがついにHGキット化! 今回は、これまでもINFINITISMの作例を手掛けてきた只野☆慶によるキットレビュー作例をお届けしよう。キットはこれまでのINFINITISMシリーズ同様、メカニックデザイナー柳瀬敬之氏によるリデザインを忠実に立体化。ハイディテールかつスタイリッシュなマジンガーZEROを見事に表現している。作例は、良好なプロポーションはそのままに、ヒザの可動域をさらに拡大。蛍光カラーによる発光表現と合わせ、ZEROの魅力を最大限に引き出している。
COLORING DATA
下地塗装=クールホワイト+ウイノーブラックの混色グレー+NAZCAメカサフ LIGHT
下地2=蛍光クリアーイエロー
下地3(黒部)=自動車塗装用のラッカーシルバー(塗膜強度優先、メーカー不明)
黒部=C1・ブラック+GX101・クリアブラック+GX109・クリアブラウン
銀部=C1・ホワイト⇒C159・スーパーシルバー
黄部=GX4・キアライエロー→雲母堂本舗VGパールゴールド+フラットクリアー(半ツヤ)赤部= C1・ホワイト→C3・レッド+C114・RLM23レッド→雲母堂本舗VGパールレッド+フラットクリアー(半ツヤ)
■神か悪魔か? ZERO
物語は1976年、祖父から贈られたカスタムバイクを駆る兜甲児のシーンからはじまった。リアルなタイムラインでいうと只野は当時シローぐらいの年齢だった。
2022年11月「名古屋モノづくりフェスタFINAL」にて「1/60 マジンガーZ INFINITY Ver.」を「パイルダーオン」時のポージングでカタパルト展示を行い20日に会期を終えた。
明けて11月25日、第3話「髑髏月」リフレインする「パイルダーオン」シンクロするあの雄々しきZのポーズ。そして21歳と71歳の兜甲児の邂逅、ZEROとはいかなる存在か!? 熱い展開である。満を持してマジンガーZERO(INNFINITESM)の登場である。
■マジンガーZERO
ZEROスクランダーは全パーツを接着し合わせ目を整形、強度UPと流麗さを優先した。
今回改修の肝はヒザ関節可動範囲UPである。まずはヒザ関節内部のストッパーを切り飛ばし可動域を上げ、ふくらはぎ部のパーツをパネルラインで2分割する。ここで仮組みし、ふくらはぎ部の上半分を外した状態でヒザを曲げ干渉箇所を削る。ヒザを伸ばし全パーツをハメて削ったぶんをエポパテで足してやる。ヒザを180度近く折りたい場合はふくらはぎ上半分を外す。INFINITISMシリーズのデザイン特性を活かした発想だとご理解いただきたい。
■塗装
装甲のパネルラインから垣間見える内部機構を意識して塗り分けをするのだが、内部機構がスリット内で発光したら面白いのではないか? という発想で、下地グレー+蛍光クリアーを塗布してから内部ディテールのみをマスキングした。これに5日ほど掛かった。0.4mm幅を最小単位として、ほぼすべてのディテールをマスキングするのは大変だったが、ブラックライトの照射環境次第で面白い表情が出る。
基本塗装はソリッドカラー+半ツヤパールでのオーバーコートだが、黒部のみ銀下地を吹いてから基本塗装を行い、物理的なチッピングで表情を付けている。
■まとめ
フォトストーリーにはこれまでのINFINITISMに登場した機体も客演する模様で、この企画に一スタッフとして関れていることはモデラー冥利に尽きる。今後の展開を固唾をのんで見守りたい、一読者としても楽しみにしております。
BANDAI SPIRITS ノンスケール プラスチックキット “ハイグレード”
マジンガーZERO(INFINITISM)
製作・文/只野☆慶
HG マジンガーZERO
●発売元/BANDAI SPIRITS ホビーディビジョン クリエイション部●6050円、発売中●約19cm●プラキット
ⒸGo Nagai・Yoshiaki Tabata・Yuuki Yogo/Dynamic Planning
只野☆慶(タダノケイ)
各種造形、デザイン、模型製作を生業とする。造形・塗装表現も幅広くウェザリングも得意。