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1/35 ブルーティッシュドッグをウェザリングで渋く汚せ!【装甲騎兵ボトムズ】

2022.10.23

ATM-09-GC ブルーティッシュドッグ[ST版]【ウェーブ 1/35】 月刊ホビージャパン2022年11月号(9月24日発売)

待望の1/35版フィアナ機をウェザリング仕上げ!

 TVアニメ『装甲騎兵ボトムズ』の「ウド編」において、圧倒的な強さでキリコの乗るスコープドッグを大破に追い込み、フィアナ=パーフェクトソルジャーの凄味を視聴者に印象付けたブルーティッシュドッグ。ウェーブが発売した1/35プラキットは、先行するスコープドッグをベースに右腕武装や脚部グライディングホイールなどを新規に追加し、PS専用機の特徴を徹底再現している。今回はウェザリング塗装の作例としてファン待望の本製品をチョイス。荒廃したウドの街にふさわしいウェザリング仕上げを施し、実機感を高めてみた。

▲酸の雨が降り、埃まみれのウドの街を想定し、作例は装甲色をまだら模様に塗装して色褪せを表現したほか、チッピングや油染み、サビ表現など多彩なウェザリング塗装を盛り込むことでくたびれた風合いを加えている

▲新造形の右腕ガトリングクローはヒジの付け根に回転軸が設けられているため、アイアンクローを自由な方向に向けることができる。劇中では装着していないが、デュアルモデルやタカラ1/24キットなどでおなじみの予備弾倉も給弾口に装着可能。予備弾倉は左手に持たせたり、背部PRSPパック(新造形)の側面に差し込むこともできる。高速戦闘に対応したかかとの大型グライディングホイールもしっかり再現されている

1/35ATをウェザリング塗装!

▲基本色塗装後、大小の穴を開けた自作テンプレートで一段明るくした色を吹き、わざとまだら模様にして退色感を表現
▲Mr.ウェザリングカラー(WC12フェイスグリーン)を少量乗せる
▲ウェザリングカラー専用うすめ液で伸ばし広げていく
▲平らな面はうすめ液を多めにつけ、Mr.ウェザリングカラーの顔料を泳がせてランダムな汚れムラを表現
▲筆の穂先でエナメル塗料のハルレッドを描き込みチッピング
▲エッジ部は筆の腹を使ってチッピング
▲ガイアエナメルカラーの黄サビ色でサビを追加
▲最後は鉛筆で金属地肌を描き込む

サンプル写真

作例

▲1/35スコープドッグ系キットは肩関節と胴体のスキ間が少し開いているため、ポリキャップ(PC6)が胴体に密着できるよう、ボディの軸受け側の周囲を削って広げた。また、左肩のボールジョイントは市販のダブルボールタイプに交換。右腕に手を添えられるまでに可動範囲を拡大させた。平手はキットには付属しないので、キットの拳パーツをベースにプラ棒で指を自作した

■はじめに
 ついに発売されたブルーティッシュドッグ。楽しみにしていた方も多いのではないでしょうか。キットを早速仮組みしてみると、プロポーションはいい感じ。今回はST版ということで操縦席のインテリアパーツやフィアナの人形などは付属していませんので、そのぶん塗装にこだわるカンジで使用感のある雰囲気を目指しました。

■切るだけでもいいのですが…
 工作です。正面から見ると、肩関節と胴体のスキ間が少々気になります。ポリキャップ(PC6)を切り詰める方法がカンタンですが、そうするとボールジョイントの軸が丸見えになり貧相な感じがしますので、作例はボディの軸受け側の周囲を削って広げ、肩基部のポリキャップが胴体に深く差し込めるようにしました。肩が密着することで見映えは多少向上しますが、今度は腕が内側に曲がらなくなります。そこで、可動範囲を広げるためにまたまたポリキャップ(PC6)裏側の、肩パーツF3、F4と干渉する部位を斜めにカット、肩が若干内側に入るようにしました。また左肩はボールジョイントをダブルボールタイプに交換。引き出せば腕が少しだけ前にスイングできるようになりました。これで可動範囲が広がり、ガトリングに左手を添えることもできます。

■ちょっとやり過ぎたか?
 塗装です。下地はサーフェイサーエヴォオキサイドレッドを使用。基本色を調色しエッジを残すようにグラデーション塗装を施した後、一段明るくした色で自作のテンプレートを使ってまだらを塗装し、退色感を出してみました。エナメル塗料でスミ入れをし、いったんツヤ消しでコート。その後Mr.ウェザリングカラーのシェイドブラウンでウォッシング。縦方向のストレーキングというよりも可動部の油染みを意識し、顔料を筆で動かして集める感じで汚しています。各工程ごとにツヤ消しでコートしています。
 チッピングはエナメル塗料のハルレッドで筆で書き込み。装甲の面の部分は穂先で。エッジの部分は腹の辺りで擦るようにして描いています。フック等の擦れる部分に黄サビ色でサビを書き込み。金属地が出ていそうな所は鉛筆(6B)で書き込んでいます。砂埃はサンディウォッシュを軽く足元にエアブラシで振りかけました。
 本機はしっかりとメンテされている機体なのでここまでは汚れないかもしれませんが、ATは汚し塗装がとても似合いますし、雰囲気重視ということで…。サイズ的にはとてもお手軽で作りやすいので、皆さんもぜひ作ってガシガシ汚してくださいね。

ウェーブ 1/35スケール プラスチックキット

ブルーティッシュドッグ[ST版]

製作・文/まつおーじ(firstAge)

ブルーティッシュドッグ[ST版]
●発売元/ウェーブ●4620円、発売中●1/35、約12cm●プラキット

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©サンライズ

まつおーじ

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