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仕上げで遊べる1/35トラクターキット
ランツ ブルドッグ トラクターD8506 1937年型

2021.05.24

ランツ ブルドッグ トラクター D8506 1937年型【ミニアート 1/35】 月刊ホビージャパン2021年6月号(4月24日発売)

 燃料を問わない焼玉エンジンを搭載したシンプルな構造、1921~60年の39年間にわたって約22万台が生産されドイツでは農業用トラクターの代名詞となり、戦後の日本を含む世界各国でも広く使われたランツ社「ブルドッグ」。フルインテリア再現の精密AFVキットが好評のミニアートの新作が、なんとこのランツ・ブルドッグD8506だ。同社の特徴であるエンジンや足周りのディテール感はそのままに、パーツ数を抑えた入門的キットとなっている。身近で親しみのあるスタイリングに魅せられ、ミリタリースケールにこだわらない自由な発想でモデリング!

▲前輪と機関部。ネームプレートなどごく一部を除き、タイヤに至るまでプラパーツで徹底再現される
▲操縦席はハンドルやレバー、ペダル類なども精密に再現。内壁の銘板デカールまで用意される念の入れよう
▲車体下面。前後のサスペンションアームや操作系のリンクアームなどはミニアートらしい繊細な仕上がり
▲基本的にはキットのストレート組みで充分な出来映え。唯一のディテールアップであるパイピングは分解したミニ四駆用のモーターのエナメル線を使用した
▲前後の大きなタイヤ、丸みを帯びたボディなどユーモラスなフォルムを生かすため、あえてミニカーをイメージした派手なカラーリングを施している

▲塗装の便を考えると、タイヤと各種排気管、ボディサイドの丸い部分などは取り外しておいたほうがよい
▲エッチングプレートの塗り分け。ホワイトサーフェイサーとブライトレッドを塗り、保護用にEx-クリアーを吹いた後、600番耐水ペーパーで表面を磨き、エッチングの金属色を露出させる
▲製作のモチーフとなったジク社のミニカー。トラクターは子供用のミニカーでも根強い人気がある「一人前の自動車」だ

■世界一可愛いトラクター!
 息子が小さい頃、トラクターの絵本が大好きでして。トラクターって、丸っこくてずんぐりしてて、そのままキャラクターになるくらい可愛い車ですよね。でも、なかでも一番可愛いトラクターといえば、かつてドイツのマンハイムにあったランツ社が生産していた「ランツ・ブルドッグ」ではないでしょうか? 1921~60年の39年間にわたって生産され、世界中に輸出されて日本でも使われていたんですよ。そしてランツ・ブルドッグといえば焼玉エンジン! フロントにちょこん、と出っ張った丸い玉。なんとこの下から火を焚いて、直接熱してエンジンを始動してたんですよ。爆発するんじゃ?と心配になりますが、この焼玉エンジン、粗悪な廃油でもちゃんと動くので燃料事情の悪い戦前から戦後にかけては重宝されたとか。どうです? こう聞いてみるとこのトラクターを作ってみたくなりませんか?

■こだわりのミニアート製!
 そんなランツ・ブルドッグを、ついにミニアートが「ドイツ製トラクター D8506」としてキット化してくれました! ミニアートのキットは完成させたらモデラー仲間に自慢できるくらいパーツ数が多いのが特徴なんですが、このキットはパーツ数少なめ。ミニアート入門としてはかなりオススメです。
 組み立ての注意点としては、以下の4点でしょうか?
①後輪はトレッドパターンの方向が決まっているので、外側のパーツを接着するときに左右をきちんと確認すること。
②前のサスペンションの位置決めがタイトで、ちゃんとタイヤが4輪とも地面に着くようにしっかりと調整すること。前輪タイヤは実車通りのポジティブキャンバーにキャンバー角が設定されているので、変に真っ直ぐにしないように注意。
③すべてのパーツを接着してしまうと塗りにくくなるので、ボディ、タイヤ、排気管、ライト、ボディサイドの丸カバー、操縦席のレバー類やシートは最後に接着する。
④ライトのクリアーパーツは大きすぎるので、仮組みしながら周りを削ってしっかりと調整する。

■トラクターはカーモデルだ!
 トラクターってドロドロに汚れている印象が強いですが、ちゃんと手入れされている車両はピカピカで、実際は結構光沢があるんですよ。せっかく精密なキットですし、これをウェザリングで損なうのはもったいないと思いまして。趣味で以前購入したドイツのジク社のミニカーを参考に、グロス塗装のカーモデルとして仕上げてみました。
 下地にMr.フィニッシングサーフェイサー1500+純色シアン少量で作ったブルーサフを吹き、キズや荒れを1200番耐水ペーパーで消します。ボディカラーは実車でよく見られるスカイブルーを、アルティメットホワイト+純色シアンで調色して塗装。
 いったん全体に薄めに溶いたEx-クリアーを吹いてデカールを貼ってから、3倍くらいに薄めたEx-クリアーを3層ほど吹いてクリアーコート。トラクターは凹凸が激しく、クリアーの吹き返しで表面がざらつきやすいので注意しましょう。クリアーを3日ほど乾燥させてから、1500番の耐水ペーパーで平面部のみ中研ぎし、再度Ex-クリアーを吹いてヤスリ傷を埋めてから、コンパウンドで磨いたらテカテカボディの完成です。
 ホイールはオレンジ+ブライトレッド、タイヤと排気管はMr.フィニッシングサーフェイサー1500ブラックにホワイトをごく少量混ぜたもの。エンジングリルは研ぎ出し後にマスキングしてブライトゴールドで塗り分け、ハンドルやレバー、コード類はシタデルカラーのアバドン・ブラックの筆塗りで塗り分けています。
 プレート類の塗り分けは途中写真を参考にしてください♪

■トラクターは仕上げで遊べる!
 というわけで完成したカーモデル風、というよりミニカー風ランツ・ブルドッグですが、光沢だと実車の可愛さが引き立つ感じでいいですね! 奥さんにも「可愛い!ジクのミニカーみたい!」と好評でした。
 ウェザリングしてよし、カーモデルとして作っても良しとトラクターって本当に遊べるプラモなので、ぜひ作ってみてください。キャタピラ装備版が出たら、バリバリのウェザリングで大砲とか引かせて遊びたいんですけどミニアートさん、いつキット化してくれるかな~?

ミニアート 1/35スケール プラスチックキット

ドイツ製トラクター D8506 1937年製

製作・文/林哲平

ドイツ製トラクター D8506 1937年製
●発売元/ミニアート、販売元/GSIクレオス●2860円、発売中●1/35、約11.5cm●プラキット

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林哲平(ハヤシテッペイ)

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