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プロモデラーオリジナルカスタマイズ!強襲戦闘特務機体の「メイレスケンブ斬」

2022.09.30

もっと作りたくなる!境界戦機プラモデル製作指南書

プロモデラーオリジナルカスタマイズ!強襲戦闘特務機体の「メイレスケンブ斬」

最終決戦を想定した強襲戦闘特務機体

境界戦機 オリジナル作例 ケンブ嵐斬特撮

YM-04R KENBU RANZA

 『八咫烏』が運用する3体のMAILeSの1機「YM-04 ケンブ斬」をベースとしたカスタマイズ機をnikhが製作。機動性向上のための追加スラスターと超接近戦に特化した武装に換装し、カラーリングは視認性を低下させるものに変更。決戦仕様の強襲戦闘機体として完成させている。

 ※掲載されている作例は模型オリジナルのものであり、機体解説、ストーリーなど含めてすべて公式設定ではありません。あらかじめご了承の上ご覧ください。

  機体解説 |  

 ゴーストとの戦闘で全壊したケンブに代わり、設計段階から全面的に刷新された後継機「YM-04 ケンブ斬」。装甲強化に加えて出力、機動力など、すべての能力が向上している。本機は主武装の超熱振式戦闘長刀との運用で1対多数戦闘において類を見ない成果を挙げたが、きたるべき決戦、ゴーストのAIを搭載した敵AMAIMとの戦闘用装備を別に用意していた。それが「YM-04R ケンブ嵐斬」である。高機動戦闘用スラスターパックを追加し、武装はCQC(Close-quarters Combat)に特化したものを装備。リーチが短く取り回しやすさを優先した武装とゴーストの挙動に追従するための機動性をもって最終決戦に臨む。

境界戦機 オリジナル作例 ケンブ嵐斬 FRONT
▲背面には高機動戦闘用スラスターパックを装備。武装は40mm腕部機関砲はそのまま使用し、新たにショートバレル化した携行機関砲、ナイフ×2、ハンドガンを追加。カラーリングは実戦配備を意識して低視認性のものに変更した
境界戦機 オリジナル作例 ケンブ嵐斬 BACK
▲高機動戦闘用スラスターパックはブレイディ系の上半身を利用したスラスターに予備エネルギーパック、レイキ改の(背部懸架型)多連装小型誘導弾発射機で構成。ハンドガンは腰部リアアーマーにマウントしている
胸部前面装甲
▲胸部前面装甲はシンプルな形状のHGメイレスケンブのものをくりぬき、ケンブ斬の股間装甲を移植。正面にプラ材を貼り付けてリブを追加した
腰部フロントアーマーは30MMのパーツ を組み合わせて形状変更
▲腰部フロントアーマーは30MMのパーツを組み合わせて形状変更。基部側面はHGメイレスジョウガンのパーツを加工したものでカバーしている
腰部リアスカートは FULL MECHANICS メイレスケンブのもの を上下逆に接続
▲腰部リアスカートはFULL MECHANICSメイレスケンブのものを上下逆に接続。昇降ステップはオミットしてメカパーツを詰め込んだ。また、内部にネオジム磁石を仕込んでハンドガンをマウントできるようにしている
つま先パーツの裏 側はプラ材と市販の モールドパーツで靴底 を再現
▲つま先パーツの裏側はプラ材と市販のモールドパーツで靴底を再現した

  point2 
高機動戦闘用スラスターパックを製作

スラスターパックは HGブレイディフォックス の上半身パーツを中心 に構成
レイキ改の誘 導弾発射機、30MMの パーツを加工したエネル ギーパックを追加

▲スラスターパックはHGブレイディフォックスの上半身パーツを中心に構成。レイキ改の誘導弾発射機、30MMのパーツを加工したエネルギーパックを追加した

大型ボルトはゴッドハンドの スピンモールドで下穴を開けてから市 販パーツを埋め込んでいる
各部のリベットはいったん開口して から先を丸めたプラ棒を埋め込んだ
本体と馴 染んで自然な仕上がりになる
▲各部のリベットはいったん開口してから先を丸めたプラ棒を埋め込んだ。肩や胸の大型ボルトはゴッドハンドのスピンモールドで下穴を開けてから市販パーツを埋め込んでいる。下穴を開けることで追加パーツが本体と馴染んで自然な仕上がりになる
境界戦機 オリジナル作例 フレームの塗り分け
▲フレームの塗り分け。メインで使用したタミヤのダークアイアンは粒子感控えめのツヤ消しガンメタ的な色で質感がよい。ほか数種類のメタリックで塗り分けることで、チラ見え時の存在感を増している

  point3 
近接戦闘に特化した武装を装備

60mm携行機関砲(多弾倉型)はハンドガー ド周辺をカットして30MM のパーツを組み込 み、取り回し重視のショートタイプとした
▲60mm携行機関砲(多弾倉型)はハンドガード周辺をカットして30MMのパーツを組み込み、取り回し重視のショートタイプとした。腕部機関砲はそのまま使用。携行機関砲用のドラムマガジンとハンドガンは30MMのものを使用
ウェポンラック兼シールドおよびナイ フはHG 境界戦機ウェポンセットのものを使用
▲左肩のウェポンラック兼シールドおよびナイフはHG境界戦機ウェポンセットのものを使用。接続部は30MMのジョイントでフレキシブルに可動するようにし、オマケで携行機関砲の多弾倉マガジンをネオジム磁石でマウントできるようにした
携行機関砲の多 弾倉マガジンをネオジム磁石でマウント
境界戦機 オリジナル作例 ケンブ嵐斬 武器
ケンブ嵐斬 本体工作がほぼ完了した状態
▲本体工作がほぼ完了した状態。頭部はアンテナをシンプルな構成にしてアゴの面取りを変更。右腕のみHGメイレスケンブのものに変更し、左腕に籠手を装備しているような効果を狙っている

Before⇒After

ケンブ嵐斬beforeafter
▲大型バックパックによるシルエットの変化とカラー変更による印象の変化で全体的なイメージが大きく変わっている。頭部や一部装甲形状の変更と相俟ってよりミリタリー的な雰囲気が増したものとなった
境界戦機 オリジナル作例 ケンブ嵐斬 ナイフ構え正面
境界戦機 オリジナル作例 ケンブ嵐斬 フル装備
境界戦機 オリジナル作例 ケンブ嵐斬 後ろ
境界戦機 オリジナル作例 ケンブ嵐斬 ナイフ構え横
境界戦機 オリジナル作例 ケンブ嵐斬 銃構え

▲元機体のヒロイックなカラーリングからミリタリー風に寄せたことでかなり印象を変えている。武装も派手な大剣から取り回し重視でコンパクトなものに変えているので、「アニメの主人公ロボット」という印象は薄れているが、「強襲装備に身を包んだ決戦仕様」という方向性が分かりやすく表現されている

■本体の改造
 機体各部に量産を見込んだ最適化改修が施されたアップデート版という妄想設定で各部を弄りました。 具体的には頭部アンテナのシンプル化、胸部をはじめとした一部装甲の形状変更、腰部リアアーマー大型化、片腕をケンブにすることでシルエットを変化させています。
■装備の作成
 フル装備状態でシルエットが大きく変わるように構成を工夫。まずはブレイディ系のパーツを使って高機動バックパックを構成。鹵獲機のパーツなのか横流し品なのか、元機体の優れた推進能力をそのままいただいたイメージです。 手持ち火器はビャクチの60mm携行機関砲(多弾倉型)に30MMのパーツを合わせてショート化&ツインドラムマガジンを装備。機動力で距離を詰め、とにかく銃弾やミサイルをばら撒いて大暴れするイメージでまとめました。
■塗装について
『八咫烏』所属機をイメージしてグッと渋めに決めてみました。グリーンは濃松葉色とディープカーキのツートーン、グレーはRLM66ブラックグレー。フレーム部分や武器はダークアイアンをメインにフレームメタリック1やグラファイトブラックなどを散りばめ、一部キャンディ塗装で塗り分けてアクセントとしました。各部装甲のラインはマスキング&水性ホビーカラーです。 スミ入れ&トップコート後にタミヤエナメルのフラットブラウン+フラットブラック+スカイグレイ少々でツヤ消しの錆色を作って、ハゲチョロを軽く書き込んで完成としました。
■おわりに
『境界戦機』のキットはプライベートでもいくつか組みましたが、遊びがいのある本当によくできたシリーズですね。妄想が捗ります。アニメは終わってしまいましたがプラモ独自の展開を続けて貰えると嬉しいなあ…、などと思ったりしました。それではまた、nikhでした。

BANDAI SPIRITS 1/72スケール プラスチックキット“ハイグレード”メイレスケンブ斬 改造

YM-04R ケンブ嵐斬

製作・文/nikh


 プロモデラーが想像力と工作力をフル回転させて完成させた珠玉の模型オリジナル作例はいかがでしたか?
 こちらの「ケンブ嵐斬」は先日発売になった「もっと作りたくなる!境界戦機プラモデル製作指南書」に掲載中です。アニメ『境界戦機』第二部の振り返りを含め、数多くの境界戦機模型オリジナル作例をお届けしております。さらに、特別付録として 「水転写式デカール 境界戦機 HJ Ver.②」も付いてくるので、境界戦機プラモデルをさらに楽しめること間違いなしの一冊となっていますので、ぜひお手に取ってご覧になってみてくださいね!

©2021 SUNRISE BEYOND INC.

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nikh(ニキ)

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