【境界戦機】量産機「バンイップ・ブーメラン」を模型オリジナル設定でカスタマイズ! 3Dモデリングのコツも伝授!
2022.09.27CO-04BR ハンター・ブーメラン【BANDAI SPIRITS 1/72】 月刊ホビージャパン2022年11月号(9月24日発売)
3次元機動を可能とした有人次世代機
AMAIM開発ではほか経済圏に後れをとっていたオセアニア連合が満を持して投入した有人次世代機「CO-04BR ハンター・ブーメラン」。現主力機バンイップ・ブーメランをベースに大型のスラスターを装備することによってホバー機動および高高度跳躍からのある程度の滑空も可能としている。また、武装面も強化されており、ほか経済圏のAMAIMと比肩しうる高い戦闘力を獲得した(作例は模型オリジナルのものであり、公式設定ではありません。あらかじめご了承ください)。
■コンセプト
アニメ本編には1種類しか出てこなくて、武装は機関砲とナイフというシンプルな構成ですが、それゆえに妄想が膨らむ素晴らしい機体です。例えばアンテナがたくさん付いた有人の指揮官機、暴徒鎮圧用の警察機体、重武装の〇〇少佐機とか…、妄想が止まりません。といったところで、今回は敵勢力機体を参考に重武装、推力アップを行ったバージョンアップ機体というコンセプトで製作しました。
■3Dモデリング
まずは素組みした完成品を1cmグリッドがあるカッターマット上で撮影します。できるだけ望遠気味にしてパースを少なくして前後左右上下を撮影します。撮影画像を編集ソフトを使い、トレース用の3面図を作ります。3Dツール上で3面図をテンプレートにして、追加するパーツをモデリングしていきます。接続部分の角度などで隙間ができたらポリパテなどで修正できますので、細かいことは気にせずにガンガン進めていきます。コクピットブロック、後部リフター、左右武装、靴部を中心にモデリングを進めます。頭部は有人機ということなので、ケンブなどと同じようにツインアイを追加しました。オセアニア連合とはいえ、西側の兵器形態っぽい感じなのかな…を意識しています。
■本体加工
本体の両端をカットする以外は大幅な改造はなしで、キットの接続部をなるべく活かせるように新規パーツを製作しています。先に書きましたが、パーツの隙間が大きいときは、ポリパテやエポパテを使って対応します。やり方は簡単で、パーツ側にパテを盛って、本体側にぐにゅっとサンドします(なんとかおばさんのビスケットの間にふんわりバタークリームをサンドする感じです)。はみ出たパテは彫刻刀やナイフでサクサク整形します。
■終わりに
量産機は大好物なので思った通りの完成形になりました。毎回思っていることですが、やっぱり純正の関節って凄いですね。3Dパーツと純正パーツを擦り合わせるのは手間がかかりますが、できるだけ純正の関節を活かすほうが強度などを含めて安定しますね。
BANDAI SPIRITS 1/72スケール プラスチックキット “ハイグレード”バンイップ・ブーメラン 改造
CO-04BR ハンター・ブーメラン
製作・文/六笠勝弘
©2021 SUNRISE BEYOND INC.
六笠勝弘(ムカサカツヒロ)
ミキシングや3D造形技術を駆使して、模型オリジナル、スクラッチ、大型ディオラマなどハードな作品を作り上げる。