外伝小説オリジナルカラーの”黒きケンブ”を忠実に製作【境界戦機FF】
2022.08.30YM-02 ケンブ(ブラック Ver.)【BANDAI SPIRITS 1/72】 月刊ホビージャパン2022年10月号(8月25日発売)
黒いMAILeS
赤白ツートーンのオリジナルカラーとは対照的に、赤黒ツートーンというゴーストを彷彿させるカラーに身を包んでいる。本機は公式外伝に登場する機体となっており、その詳細については発売中のホビージャパンMOOK『境界戦機 フロストフラワー』にてご確認いただきたい。
■頭部
頭部はアンテナ部の削り込みでシャープ化するだけでもカッコよさが増します。後頭部は首の付け根周りをプラ板やパテなどで隙間を目立たなくしてやると密度感が出て後ろ姿もカッコよくなります。目のクリアーパーツは裏側の面にクリアーレッド→ホワイトパール→白で塗装することで光の反射がなくても目が暗くならないようにしました。正面側はクリアーレッドで塗装して光沢仕上げです。ちょっと手間がかかりますし、シルバー塗装よりは光の反射が弱いのですが、パールや白で裏面を隠すことでクリアーパーツ内部を明るめにすることができるのです。
■胴体
胴体は背中とウェポンラックとの接続部でウェポンラック側に隙間ができてしまうので、パテ埋めで開口部をふさいで面を整形しています。作業は背中側にガムテープ(面がツルツルのもの)を貼り付けてパテがパーツに付着しないよう下準備をします。面の段差がある箇所は爪楊枝などで表面にシワができないよう注意して丁寧にガムテープを貼り付けます。ウェポンラックを背中に装着させて開口部にMr.SSPを使い埋めていきます。Mr.SSPはパテの硬化時間が速いので、いくつかある開口部をいっぺんに埋めるのではなくひとつずつ埋めていくと作業がしやすいでしょう。各部をパテ埋めし硬化したらペリッと背中からウェポンラックを外し、パテがはみ出している各面を整形して仕上げます。
■塗装
塗料はGSIクレオスのMr.カラーを使用。可動部などの軸は塗膜で太くならないようあらかじめマスキングしておくとよいでしょう。組み付けの際、キツくてはまらないということを防ぐことができるのです。
本体グレー=グレーFS36118+ネイビーブルー+ウイノーブラック
赤=マルーン
青=ブルーFS15044(サンダーバーズカラー)+ニュートラルグレー+ウイノーブラック
関節等=ウイノーブラック+ニュートラルグレー+パープル
60mm携行機関砲=エクストラダークシーグレーBS381C/640+ウイノーブラック
各部の塗り分けはマスキングテープを使用。切り貼りしたマスキングテープに隙間ができないよう、マスキングゾルを補助として使用すると塗料がテープの隙間に入り込むのを防ぐことができます。各パネルラインなどはタミヤのエナメル塗料でスミ入れ、はみ出した箇所はエナメル溶剤で綿棒などを使い拭き取っています。トップコートはスーパースムースクリアーつや消しを吹き付けてツヤを整えています。
BANDAI SPIRITS 1/72スケール プラスチックキット“ハイグレード”メイレスケンブ 使用
YM-02 ケンブ(ブラックVer.)
製作・文/JUNIII
©2021 SUNRISE BEYOND INC.
JUNIII(ジュンゾウ)
的確な工作と分かりやすい丁寧な解説で数多くの作例・How to記事を手掛けるベテランモデラー。ポストホビー厚木店の常連。