【0083特集】「RGM-79N ジム・カスタム」最新キットとのニコイチで仮想Ver.2.0をつくる【渡辺圭介】
2022.01.17RGM-79N ジム・カスタム【BANDAI SPIRITS 1/100】 月刊ホビージャパン2022年2月号(12月25日発売)
アルビオンMS隊、出撃
地球連邦軍の観艦式を前に、
生まれ変わったガンダム試作1号機 フルバーニアンを含むアルビオンMS隊は、
来る決戦に備え演習を続ける。
コウはその演習で初めてバニング大尉のジム・カスタムに勝利する。
度重なる戦闘と訓練で練度が上がっていくアルビオンMS隊。
デラーズ・フリートとの決戦の時は刻一刻と近づいている……。
地球連邦軍アルビオン隊主力モビルスーツ、ジム・カスタム。ジム後期生産型をベースに、エースパイロット用として開発された機体である。アルビオン隊ではサウス・バニング大尉、ベルナルド・モンシア中尉たちが搭乗している。MGキットは1999年12月に発売された20年選手。元は同年10月に発売されたガンダムNT-1のフレームを活用する形でリリースされている。作例は開発経緯や元キットの素性を鑑み、同じく2019年6月に発売された最新版のガンダムNT-1 Ver.2.0のパーツを組み込むことで、ジム・カスタムを“仮想MG Ver.2.0”に仕立てている。
FRONT
SIDE
REAR
最新版MGキットを使って20年選手をランクアップ!
ガンプラの進化は目覚ましく、20年以上続くMGシリーズでも初期と現在のものとでは大きくその仕様は異なる。比較的初期のMGキットは、フルアクション仕様の最新キットと違い可動範囲は少し控えめ。そこで機体の開発経緯の流れを汲む、ガンダムNT-1 Ver.2.0のパーツを組み込むことで、可動ギミックおよび各部形状をランクアップさせてみよう。
MGジム・カスタム
MGガンダムNT-1 Ver.2.0
ガンダムNT-1がVer.2.0になったので、そろそろジム・カスタムもVer.2.0になるのではないか? そんなわけで「NT-1 Ver.2.0を基にジム・カスタムを作ってみた!」です。
問題となるのは、MG準拠で行くのかアニメ設定かで、ようはスリッパ履くのかどうかみたいなところですが、そのためのMGガンダム Ver.Kaがすんなり手に入ったこともあって、アニメ設定側で製作です。
■頭部
そのままMGジム・カスタムパーツを使用。サイドの合わせ目を消したいので、フェイス部の頭頂カメラ等にあたる部分をカットして、下から入れるように後ハメ化。アンテナは上に行くに従い細く削りました。
■胴体
胴体はNT-1 Ver.2.0から、肩のダクトをジム・カスタムから移植し形状変更。首はNT-1 Ver.2.0パーツ。頭の位置調整のため軸を延長し、合わせて周りも作ります。
腰も胴体に合わせてNT-1 Ver.2.0から。アーマー類はジム・カスタムからチョイス。センター部は形状を加工し、フロントアーマーの取り付けが通常のボールタイプになるようにポリを仕込んでいます。リアアーマーはNT-1 Ver.2.0のパーツの裏側を削り合わせてはめています。フロント、サイドも裏側はNT-1 Ver.2.0のパーツを利用してふさいでいます
■腕&脚部
腕も基本はNT-1 Ver.2.0のパーツ。肩アーマーはジム・カスタムから。胴体がNT-1 Ver.2.0なので、そちらの肩アーマー接続パーツを加工して取り付けられるようにしました。前腕はガンダム Ver.Kaから。ポリパーツ受けの設置位置を調整して接着し合わせ目消し。さらに左腕はシールド接続用にポリパーツを入れました。
脚部はガンダム Ver.Kaのものを使用。腰に合わせて股関節にはガンダムNT-1 Ver.2.0のパーツを使用したいので、NT-1 Ver.2.0の球体関節と軸受けをガンダム Ver.Kaの太モモフレームに移植。干渉する太モモ外装は上のスジ彫りで一段カット。
■塗装
色はMGキット指定よりはもう少し緑味を入れた感じに調色。
本体ブルー=下地カラーとして、20番・ライトブルー+ガイアカラーエメラルドグリーン少量、それをシャドーとしながら、MSホワイト+みるきぃぱすてるアクアグリーン少量でコート
グレー=タミヤLP-15横須賀海軍工廠グレー
マーキングはキットのシール、手持ちジャンクのデカールを少しだけ貼りました。エナメル塗料でスミ入れ、最後にツヤ消しを吹いて完成です。
BANDAI SPIRITS 1/100スケール プラスチックキット “マスターグレード”ジム・カスタム+ガンダムNT-1 Ver.2.0 改造
RGM-79N ジム・カスタム
製作・文/渡辺圭介
ⓒ創通・サンライズ
渡辺圭介(ワタナベケイスケ)
キャラクターものなら国内外ヒーローからメカまでなんでもこなすベテランモデラー。