スーパーカーの象徴「ランボルギーニ カウンタック」を最速スクラッチ【竹内陽亮】
2021.12.05最速スクラッチで現代に蘇ったカウンタックを立体化!
1970年代に巻き起こったスーパーカーブームの実質的主役であり、今なおスーパーカーの象徴として君臨するランボルギーニ カウンタックが誕生から50周年を迎えた2021年、現代の最新技術でリメイクされた。……ランボルギーニの最新モデル、しかもカウンタックのリメイクとあってはこの男が黙ってはいない! ホビージャパンが誇るミスター・ランボルギーニこと竹内陽亮が今回も最速スクラッチによって、現代に蘇ったカウンタック、LPI 800-4を1/24スケールで見事に再現した。
■カウンタック
言わずと知れた、スーパーカーの代名詞「カウンタック」。おそらくこれ以上に一般的知名度の高いスーパーカーはないかと思われます。そんなカウンタックが現代の技術によりリメイクされました。外観は原点デザインのプロトタイプを基調としつつ生産型モデルの特徴も取り入れたオマージュとなっています。本家カウンタックの特徴を上手くアレンジし、現代の規格に合わせるカタチで仕上げられた新型カウンタック。LPI 800-4という名称には、スーパーキャパシタを採用したハイブリッドであり4輪駆動という意味があります。112台の限定生産ではありますが、今後さまざまなバリエーション展開も予想されますね。作例の製作は実車発表時の画像や動画を参考にして進めます。
■製作
実車はフラッグシップモデルであるアヴェンタドールがベースかと思われます。なので製作は青島製アヴェンタドールを改造する方向で、車高や車幅、ホイールベース等を基準とし、内装パーツやウィンドウ等を流用します。一見するとボディ各所の面構成はアヴェンタドールにとても似ていて、比較的スムーズな加工が予想されましたが、開始直後にそれは間違いであったことが判明。ベースキットと比較しながら、部分的に削り取っては再構築という手順で徐々に形状変更を行います。まずフロント部分から加工を進めますが、アヴェンタドールよりもやや前方に長く、流用できる部分はありません。結果的にフロントは全面的にプラ材等で再構築しました。車体後半も流用できる部分はなく、ここも全面的に加工。側面ではショルダーラインを基準として面構成を見直しましたが、ドア中央のNACAダクトを中心にプラ板で大きく変更しています。そのようにして結果的にほぼ原型はなくなり、ウィンドウ類以外はすべてプラ板やパテで製作しています。ホイールもアヴェンタドールの物をリボルバータイプに加工し、複製して使用しています。内装ではセンターパネルの形状やエアコン吹き出し口、シート等が専用の仕様に変更されているので、それに準じたカタチで各所の改造を施しました。
■塗装
プラ板や各種パテを使用して製作したボディは、特に入念な下地処理が必要となります。サーフェイサーは通常より厚く塗布しておき、ボディ色の塗装前に一度クリアーを塗装します。これは、塗料成分でヒケたりする箇所を事前に確認するためですね。
発表時の画像や動画等を観察すると、光源が強く当たる部分の反射から、やや青みのあるパール塗装であることが分かります。塗装は基本的にMr.カラーを使用し、まずはGX1クールホワイトで仕上げます。次にクリスタルカラーXC05サファイアブルーを慎重に塗装し、その後GX100スーパークリアーで数回クリアーコートして仕上げます。
■原点にして頂点
1970年代後半に起きたスーパーカーブームの頃、常に一番存在感を放っていたのが「カウンタック」。当時のアイテムの数を考慮しても一番人気であり、別格の主役マシンであったことは確かですね。私的にもそんな「カウンタック」に魅了されたひとりであり、未だに思い入れを強く持っています。そして、そのカウンタックが現代に蘇ったことは、とても感慨深く、同時に衝撃的でありました。2022年にはアヴェンタドールに継ぐ、次期フラッグシップモデル発表の予定もあります。どのようなスタイルで登場するのか、ますますランボルギーニから目が離せませんね。
1/24スケール スクラッチビルド
ランボルギーニ カウンタック LPI 800-4
製作・文/竹内陽亮
竹内陽亮(タクチヨウスケ)
最近自宅のクルマを更新。車種は最近キット化されたばかりのニューモデルということで、月刊ホビージャパンでは当然のごとく作例を担当することに。