【『境界戦機』特集】オセアニア連合機「CO-03BR バンイップ・ブーメラン」【ARUE】
2021.10.30面出しとディテール追加工作で形状をくっきりさせる/CO-03BR バンイップ・ブーメラン【BANDAI SPIRITS 1/72】 月刊ホビージャパン2021年12月号(10月25日発売)
面出しとディテール追加工作で形状をくっきりさせる
オセアニア連合が使用するAMAIM(アメイン)「CO-03BR バンイップ・ブーメラン」。ケンブよりもさらに人型から離れた形状を取っており、跳躍移動を可能とする逆関節の脚部など、4つの世界主要経済圏のAMAIMの中でもさらに異彩を放っている。ARUEによるキットレビューは、各部の面出しとエッジ出しを行い形状にメリハリを加え、パネルラインのスジ彫り追加やエッチングパーツでディテールアップして精度を高めている。
HG 1/72 バンイップ・ブーメランを担当しましたARUEです。よろしくお願いいたします。工業デザインを意識したディテールアップを中心に、より現実的な「メカ」に見えるよう製作しました。
■工作
フレーム…シャープ化を中心としたエッジワークを施しました。数種のグレーと金属色で塗装し、シンプルながら見応えのあるフレームになっていれば、と思います。
上半身外装…ほどほどなシャープ化と整面を行い、面取り部に段落ちを追加。パネルラインと思われる箇所、メリハリがほしいと感じた部分等にスジ彫りを追加。凹丸モールドは彫り直してエッチングパーツを仕込みました。頭部のカメラ部分はキット付属のシールを貼りました。少し足りない箇所にはマーカーやエナメル塗料等で追加の書き込みをすれば精度も充分だと思います。
下半身外装…ほどほどなシャープ化と整面処理。エッジを出しつつ、段落ちとスジ彫りでパネルライン風ディテールを追加。外装の重なり等、シンプルなラインが目立つ箇所に集中して入れています。多少のアクセントにデカールを貼っていますが、目立たない程度にしています。
機関砲…砲口に穴を開け、マズルブレーキ的な部分を開口しました。
小型アーム…凸丸ディテールはいったん削り落として整面処理。塗装後にエッチングパーツで作り直しました。
■塗装
外装緑=ツヤ消しカーキグリーン+MSグリーン+オレンジ(少量)
外装白=スーパーシェルホワイト
フレームグレー1=メカサフ ヘヴィ
フレームグレー2=メカサフ スーパーヘヴィ
フレーム金属色=スーパーチタン
エッチングパーツ=マルチプライマー→各塗装色
白部トップコート=スーパーフラットコート
緑部トップコート=スーパークリアーⅢ→スーパースムースクリアー
スミ入れ=タミヤ スミ入れ塗料(グレイ)
洗練され、刺さる人には刺さること間違い無しのデザインとカラーリング。劇中での活躍も楽しみです(執筆中は放送前につき)。作りやすさもさることながら、シンプルな形状からあれやこれやと詰め込みたくなります。手を入れれば応えてくれますし、そのままでも十二分なクオリティの素晴らしいキットです。『境界戦機』シリーズはかなりの種類がラインナップされていますが、どれも個性のある機体ですし、本編外伝ともにこれからの展開がとても楽しみです!
BANDAI SPIRITS 1/72スケール プラスチックキット“ハイグレード”
CO-03BR バンイップ・ブーメラン
製作・文/ARUE
HG 1/72 バンイップ・ブーメラン
●発売元/BANDAI SPIRITS ホビーディビジョン クリエイション部●2640円、発売中●1/72、約14cm●プラキット
©2021 SUNRISE BEYOND INC.
ARUE(アルー)
月刊ホビージャパン6月号のHGジャガーノート(汎用仕様)でプロモデラーデビュー。丁寧でキッチリとした仕上がりが際立つ。