HOME記事工具・マテリアルいまさら聞けない「エアブラシ塗装」のQ&A ハンドピース、コンプレッサー、塗料濃度と希釈... 気になる部分を解説!

いまさら聞けない「エアブラシ塗装」のQ&A ハンドピース、コンプレッサー、塗料濃度と希釈… 気になる部分を解説!

2023.03.28

エアブラシを使いこなすためのQ&A 月刊ホビージャパン2021年11月号(9月25日発売)

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 エアブラシを手に入れたが、いまいち使いこなせていない気がしてならない読者諸兄。そんなお困りの貴方に、いまさら聞けないエアブラシにまつわるエトセトラを、Q&A形式で解説していこう。これで貴方のエアブラシライフはさらに明るく楽しいものになる!?

解説/ホビージャパン編集部

Mr.リニアコンプレッサーL10

Mr.リニアコンプレッサーL10/レギュレーター/プラチナセット

●発売元/GSIクレオス●79200円、発売中●プロコンBOY WA 0.3 プラチナ ver.2、Mr. スタンド&トレイセットⅡ、Mr.エアレギュレーター(圧力計付)、ドレン&ダストキャッチャー、Mr. エアホース 1/8(S)・スパイラルMr.リニアコンプレッサーL10[仕様]付き


Q ハンドピースはどれを選べばいいの?

A 普段使いは0.3mmダブルアクションがオススメです

 よほどのビッグスケールや塗装面積が広い模型以外は、0.3mm口径のダブルアクションがオススメです。ボタンタイプは押してエアを、引いて塗料を噴射、トリガータイプは軽く引いてエアを、強く引いて塗料を噴射する2タイプがあります。0.18mmや0.2mm口径は繊細なため、メタリック塗料や粘度の高い塗料は詰まりやすく、フィギュアの顔や細かな塗り分け以外は不向きです。またシングルアクションだと、繊細な塗料の噴射が行えず、うまく塗料をコントロールできません。シングルは大口径で一気に吹き付けるベタ塗り向きと言えます。とりあえず1本持つなら“0.3mm口径・ダブルアクション”です。

ダブルアクションボタンタイプ(0.3mm口径)

造形村 プロモデルA
造形村 プロモデルA(ボークス、8800円)

ダブルアクショントリガータイプ

造形村 プロモデルB
造形村 プロモデルB(ボークス、14080円)
造形村 プロモデルC
造形村 プロモデルC(ボークス、13200円)

Q エアブラシの塗料濃度はどれくらいがベスト?

A シチュエーションによって使い分けましょう

 ラッカー系塗料の場合、基本は塗料1に対し専用溶剤2、もしくは1:3ですが、吹き付ける目的によって使い分けたほうがよいでしょう。テストピースは左から、塗料に対し溶剤を1:1、1:2、1:3の割合で混ぜて吹き付けたもの。一気にベタ塗りしたい場合は1:1でもいいでしょう。逆に上からグラデーション塗装を行う場合は1:3ぐらいの濃度が粒子も細かくなるのでオススメです。基本濃度を1:2に定めつつ、シチュエーションに応じて対応するといいかと思います(塗料の乾燥具合や気温・湿度などで希釈率は変化します。ご注意ください)。

塗料比較

Q 塗り重ねの順番に決まりはありますか?

A メインとなる色をどう狙うかで変わります

 写真は左がグレー→白の順、右が白→グレーの順で塗ったものです。白の明度を上げたいなら右の順がオススメ、白に深みを出したいなら左の順がオススメです。別記事で紹介したHGメイレスビャクチは前者で塗装、Figure-rise Standard SEED ラクス・クラインは後者の順序で仕上げています。

メイン色の違い比較

Q コンプレッサーは必要ですか?

A 長く使い続けるなら絶対コンプレッサーです

 エアブラシ専用のエア缶が販売されていますが、長く使い続けるなら、ランニングコスト的にも断然コンプレッサーをおススメします。エア缶は1本480dmlで1100円(GSIクレオス)ほど、例えば同社のMr.リニアコンプレッサーL5(34100円)ならエア缶31回程度で元が取れてしまいます。またエア缶は気温に左右され、冬場はエア圧が落ちたり、エアの量が少なくなってくると安定したエア供給ができなくなります。これからも模型を続けたいなら、迷わずコンプレッサーを購入しましょう。

造形村 AIR FORCE1+造形村 プロモデルC

造形村 AIR FORCE1+造形村 プロモデルC

●発売元/ボークス●31350円、発売中●エアテックス製コンプレッサー「APC-017R」エアレギュレーター(圧力調整器)、エアブラシホルダー、サポートDVD、テクニックDVD「JUST WAIT」付き


【エア圧を調整しよう】

 エア圧を調整できる圧力計付エアレギュレーターがあれば、状況に応じてエア圧を調整できるので便利です。ハンドピース本体でエア量が調整できるエアアジャスト機構があれば、さらに繊細な塗装が可能になります。

失敗例
▲エアが強すぎ、かつ近すぎて失敗した塗装例。こうならないためにもエア圧調整は必須
エアジャスト機構
エアレギュレーター圧力計

▲0.1MPaを指しているエアレギュレーターの圧力計。だいたいこのあたりの数字が塗装の際の基準値と見て問題ないでしょう。ハンドピースの塗料カップの下あたりにあるのがエアアジャスト機構。向かって時計回りに回せばエア量が少なくなる

【あると便利なサポートアイテム】

 ハンドピースとコンプレッサーだけでなく、塗装環境をさらに快適にしてくれるサポートアイテムがあります。エアブラシスタンドは使っていない時のエアブラシ保持に、ドレン&ダストキャッチャーは空気中の湿気をキャッチしてくれるので、塗装中に塗料と一緒に水が噴き出す悲劇から救ってくれます。

Mr.スタンド&トレイセットⅡ(1650円)
▲Mr.スタンド&トレイセットⅡ(1650円)はトリガータイプにも対応した高いハンガー位置が特徴。2本保持することができ、マグネットでトレイにがっちり固定できる(Mr.スタンド&トレイセットⅡ)
ドレン&ダストキャッチャー
▲ドレン&ダストキャッチャーはハンドピースに接続。ハンドピースを握りやすくするグリップとしても活躍する

【塗装環境を整えよう】

 体のためにも塗装ブースなどの塗装環境の整備は重要です。ここでは編集者の塗装&作業部屋をご紹介しましょう。

編集者の塗装&作業部屋
塗装ブース
排気口を窓の外に出している

▲工作スペースの右側に塗装ブースを設置。塗装の際は排気口を窓の外に出せば、すぐに座ったまま塗装に移ることができます

足元にコンプレッサーと塗装ブーススイッチ
▲足元にコンプレッサーと塗装ブーススイッチがあり、足で押して塗装を始められます

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