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横山宏氏に聞く!『フロントミッション』“3D UP”特別インタビュー&「フロントミッション ストラクチャーアーツ」最新情報!

2021.10.07

スクウェア・エニックス プロダクツ 月刊ホビージャパン2021年11月号(9月25日発売)

横山宏氏に聞く!『フロントミッション』“3D UP”特別インタビュー&「フロントミッション ストラクチャーアーツ」最新情報!

 続々と『フロントミッション』のキット化が進む中、今回のスクウェア・エニックスプロダクツは特別編として、1995年のゲーム第1作にて立体モデル製作を担当した横山宏氏へ特別インタビューを敢行! 四半世紀を超えてキット化されたヴァンツァーたちの印象をはじめ、当時の思い出から、著書「FRONTMISSION in Huffman」のことを語ってもらった。さらにプラキット「フロントミッション ストラクチャーアーツ」の最新情報も到着! 第2弾に収録される4体の彩色見本とキット内容など『フロントミッション』づくしでお届けしよう。


横山氏に聞く、『フロントミッション』“3D UP”の舞台裏

横山宏 Kow YOKOYAMA

 1956年生まれ。武蔵野美術大学造形学部日本画学科卒業。イラストレーター、造形作家。武蔵野美術大学視覚伝達デザイン学科講師。代表作『マシーネンクリーガー』の本誌連載「Ma.K.inSF3D」は12年目に突入。

フロントミッション パッケージイラストの画像
▲ 1995年2月発売。SFC専用ソフト。パッケージイラストは天野喜孝氏が担当。シリーズの原点となる作品
▲ 天野喜孝氏との共著「FRONT MISSION in Huffman」(1995年、NTT出版刊)にて横山氏の造形物と画稿の他、著者2名の対談も収録された

『フロントミッション』の立体モデルを作ることになった経緯を教えてください。

 ゲームが8割方完成していた時期に、スクウェアの坂口博信さんから「このゲームで何かやってほしい」と頼まれたんです。『SF3D』の熱心なファンだった坂口さんがオファーしてくれたんだけど、ロボットのデザインや画面での動き方もできあがっていたので「ここからどうやって参加する?」ってところから始まりました(笑)。1995 年当時のゲーム画面のロボットはドット絵が主流なので解像度がまだまだ低かったんですよ。それでなんとなくそのロボットに見えればいいと考えて「2 足歩行」や「腕が銃になっている」といった特徴部分だけを拾ってカッコよく解釈したものをまずは描いてみました。当然立体にしてほしいという前提で参加したので得意とする既存のプラモデルのパーツを組み合わせる方法で立体化しました。工場内の整備シーンや屋外シーンをディオラマにしたらゲームのイメージが広がるだろうってことで「FRONT MISSION in Huffman」という本ができたんですよ。僕がやったことは単なる立体製作ではなく立体にすることでオリジナルのドット絵をカッコよくイメージさせるってことで“3D UP”という肩書を自分で作りました(笑)。カメラマンの高瀬ゆうじさんが素晴らしいディオラマ写真を撮ってくれたので、この本から自分のファンになってくれた『SF3D』を知らない世代の子がたくさんいるんですよ。

天野喜孝さんとの共著「FRONT MISSION in Huffman」にはおふたりの対談が掲載されていますね。

 1980 年代の同じころに僕も天野さんも「SFマガジン」にイラストレーターとしてデビューしたので早川書房の編集部で何度かお会いしてるんですが、この本の対談で久々に再会してえらく盛り上がりましたね。『フロントミッション』はすでに『ファイナルファンタジー』で大成功している天野さんがキャラクターデザインをしていたからビジュアル的にも超お洒落だったんです。ロボットが出てくるゲームに天野さんのビジュアルは不思議な組み合わせでしたね。僕のファンが天野さんのファンでもあることが結構あって、天野さんのファンで僕のファンっていうのは少ないけどね。そんなふたりが一緒に組んで仕事できたこともおもしろいと思います。

新しく発表された『フロントミッション』のプラキットについてお聞かせください。

 初期の『フロントミッション』に出てくる機体がキット化されてるから、当時熱中していた人が買うのが一番いい。1/72で手頃だしキットを使ってゲームのシーンのようなディオラマを作って撮影してみる。逆光を多用したり背景のミニチュアをカッコよく作ったり、いいディオラマ写真を撮るためのポイントがいくつかあるんです。当時は絵コンテを描いて指示したけど、そういうポイントを今後ホビージャパンで伝えていけたらいいですね。

聞き手/KATOOO(レインボウエッグ)


フロントミッション Vol.1キットも好評発売中

 本誌でもいくつか作例を紹介したVol.1のキット。ストラクチャーアーツ同士で本体・武器の差し替え可能なようにジョイントが共通。ゲームと同様に機体をカスタマイズできるアイテムである。

フロントミッション ストラクチャーアーツVol.1の2体の画像 その1
フロントミッション ストラクチャーアーツVol.1の2体の画像 その2

フロントミッション ストラクチャーアーツ Vol.1

●発売元/スクウェア・エニックス●2178円、発売中●1/72、約9cm●全4種●プラキット


第2弾として新たに4機のヴァンツァーがキット化!

 続くシリーズ第2弾として新たに4機のヴァンツァーがキット化となる。シリーズ通して活躍する機体の最新設定での立体化。各機の造形のほか、既存シリーズとも組み合わせられる武装パーツにも注目したい。

フロスト – FROST –

フロスト 正面画像
フロスト 背面画像
フロスト キット画像

▲ シリーズ通して登場する代表的な機体フロスト。スタンダードな武装に加え、特徴的な金棒型の武器、ロッドが付属

炎陽 – ENYO –

炎陽 正面画像
炎陽 背面画像
炎陽 キット画像

▲ 無骨な炎陽は遠距離武装が多数付属。全体的なシルエットとしてはキット化された中でもっともボリュームのある機体

ウォーラス – WALRUS –

ウォーラス 正面画像
ウォーラス 背面画像
ウォーラス キット画像

▲ 『2nd』に登場したスタンダード機体。『1st』のゼニスに近い意匠が見られる

テラーン – TIRAN –

テラーン 正面画像
テラーン 背面画像
テラーン キット画像

▲ 流線形フォルムが印象的なテラーン。武装も独特で火炎放射器やグレネードランチャーが新規造形で付属


64機動戦隊「地獄の壁セット」も登場

 地獄の壁部隊としてフロストが6体セットとなったアイテムも発売決定!『 1st』と『5th』にて登場する荒くれ者揃いの部隊。成型色を赤に変更した特別セットとなった。

フロスト地獄の壁ver. 6機セットの画像

フロントミッションストラクチャーアーツ フロスト地獄の壁ver. 6機セット

●発売元/スクウェア・エニックス●13068円、12月発売予定●1/72、約9cm●プラキット

© 1995,1997,1999,2003,2005,2007,2008 SQUARE ENIX CO., LTD. All Rights Reserved.

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