ホビージャパンとνガンダム●木村学 月刊ホビージャパン2026年3月号(1月23日発売)
ホビージャパンとνガンダム

月刊ホビージャパン誌面で辿る、νガンダムモデルの歴史
アムロ・レイの搭乗機にして、屈指の人気を誇るRX-93 νガンダム。それゆえに月刊ホビージャパンでもキット化の前からスクラッチによる大型作例やヘッドディスプレイモデルを製作。キット化の際には表紙も含め、大きく取り上げてきた歴史がある。ここではそんな月刊ホビージャパンとνガンダムの歴史を過去の誌面から振り返っていきたい。
構成・文/木村学
■波佐本英生とνガンダム
ホビージャパンでνガンダムといえば、1980年代にエース格として活躍したモデラー・波佐本英生氏を思い起こすベテラン読者も多いことだろう。彼が最初にνガンダムを手掛けたのは1988年1月号(1987年12月25日発売)。『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』が公開されたのが1988年3月12日(土)なので、なんと劇場公開の3ヵ月以上前に1/100スケールでフルスクラッチしているのだ。ガンプラは1987年12月の1/144 νガンダム、リ・ガズィを皮切りに劇場公開月の3月までに6アイテムを展開。劇場に足を運ぶ前には、ほぼメイン機体のガンプラは手に入る状況であった。しかし、その時点では1/144スケールのみで、それ以外のスケールでの展開は発表されていなかったため、1/100スケールでのスクラッチを敢行した、とその後の1991年7月号の関連記事で波佐本氏は述懐している。
作例は未発表だったフィン・ファンネルはなく、武装はビーム・ライフルのみではあるものの、フル可動モデルとして完成させている。ビッグサイズゆえの模型オリジナルのディテールも本作の魅力と言える。この号では安多洋氏による1/20 νガンダムヘッドも表紙モデルとして製作されているが、カラーピンナップは波佐本氏の1/100 νガンダムが飾っている。
時は移り1991年7月号。1988年10月に発売された1/100 νガンダム フィン・ファンネル装備型と対をなす格好で、ウェーブから1/100サザビーのガレージキットがリリース。それを記念した特別企画として、当時ウェーブの開発担当だった波佐本氏が自らνガンダムとサザビーを製作。バンダイとウェーブの夢のコラボ対決が実現した。この2体は同月号で表紙も飾り、大きな話題となったことは当時の読者なら記憶に残っていることだろう。
1988年1月号(1987年12月25日発売)
■マスターグレード
2000年7月のマスターグレード(MG)サザビーに続き、同年12月に満を持して登場したMG νガンダム。月刊ホビージャパンでは発売月となる2001年2月号(2000年12月25日発売)にてキットレビュー作例を掲載。キットの良好なスタイリングはそのままにスケールを鑑みたディテールの追加を行っている。製作は当時活躍していた白崎朗夫氏。清潔感あふれる仕上げが好印象な作品だった。そのおよそ2年後の2003年1月号にて、当時のエースモデラー・伊世谷大士氏による『ガンダムイボルブ5』版のνガンダムの作例が掲載される。一応、MG νガンダム改造となっているが、頭部や上半身を除き、ほぼすべてのパーツがスクラッチと呼べる超大作。スクラッチモデラーとして数々の名作を世に生み出した伊世谷氏だからこそ成し得た究極の職人芸と、当時の誌面でも絶賛されている。MGの登場により、νガンダムの模型表現はさらに幅広く拡大したと言える一幕でもあった。
2001年2月号(2000年12月25日発売)
2003年10月号(2003年8月25日発売)
■ハイグレードユニバーサルセンチュリー
1995年5月のガンキャノンから始まったハイグレードユニバーサルセンチュリー(HGUC)は、着々とそのラインナップを充実させ、ガンプラのスタンダードブランドとしての地位を確固たるものとしていた2008年。シリーズ第86弾としてνガンダムがラインナップされる。その前に、ヤクト・ドーガ2種、ジェガンがリリースされ、いわゆる『逆シャア』熱が高まったところでの登場としてファンの大きな注目を集めた。頭部ヘルメットのスライド金型による一発成型。全6基のフィン・ファンネルの折り畳みギミック再現など、当時のシリーズ集大成とも言える完成度で、ベストセラーキットとして長く愛されるキットとなっている。人気モデラー・セイラマスオも2009年1月号の連載企画「ガンプラLOVE」で製作。今のマスオディテール全開の作例と比べると少し大人しめではあるものの、セイラマスオらしいエッジの利いた仕上がりを披露している。
2008年5月号(2008年3月25日発売)
■Ver.Kaが切り開いた新たなるνガンダム像
MG Ver.Kaシリーズの節目となる10周年アニバーサリーモデルとして、シリーズ第11弾目にリリースされたMG νガンダム Ver.Ka。ユニコーンガンダムから導き出した全身に張り巡らされたサイコフレームに、より洗練されたシルエットなど、ファンが持つこれまでのνガンダム像をさらに進化させたものだった。月刊ホビージャパンでは以降、νガンダムモデルのフラッグシップとして幾度となく作例として登場。2026年3月号の清水圭による筆塗り作例も合わせ、3度も掲載されている。
2013年2月号(2012年12月25日発売)
■至高のνガンダムモデル、PERFECT GRADE UNLEASHED
2026年1月、ガンプラの最高峰ブランド、PERFECT GRADE UNLEASHEDの登場により、νガンダムモデルは至高の域に到達する。これまでもさまざまなスケールやブランドでガンプラのブレイクスルーを果たしてきたνガンダムは、またもや新たなガンプラの境地を開くのか? 次回の総力特集でその全貌を詳らかにしていきたい。
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