ファン待望のPLAMAX「ラビドリードッグ」が登場!惑星クエントでの砂漠汚れを意識したウェザリングを施して製作【装甲騎兵ボトムズ】
2025.12.28X・ATH-02-DT ラビドリードッグ【マックスファクトリー 1/24】 月刊ホビージャパン2026年1月号(11月25日発売)


▲キットには同スケールのキリコ・キュービィーフィギュアが付属。頭部は表情の異なる2 種が選択式となっている
PLAMAX のボトムズシリーズ最新弾、ラビドリードッグが発売されました。本機体はテレビシリーズ最終盤に登場、キリコが使用した機体なのですが、キット化には恵まれなかった不運のアーマードトルーパーです。本シリーズの原点ともなった1990年代のソフトビニールシリーズにおいても、レジンキットはイベント限定品として発売されたものの、一般流通のソフトビニールキットはさまざまな事情で発売されず、悲しんだファンも多かったはずです。当然僕もそのひとりで、ソフビ版ストライクドッグのプラ製ランナーの中に、発売を予告するようなラビドリードッグのアンテナパーツを見つけたときの興奮を今でも覚えています。あの日から約30年……。本シリーズ第1弾、ストライクドッグのパーツ内に、ラビドリードッグ用の破損した上腕パーツを見つけた際に、まるであの日のデジャヴのような感覚に陥り、いつの日にか発売されると思ってはいましたが、予告されていたダイビングビートルより早いリリースは本当に嬉しいサプライズでした。
キットの内容はストライクドッグのパーツに新規ランナーを加えたものですが、驚くのはその新規パーツの多さです。加えて専用ハンディソリッドシューターの成型などは想像を越えたパーツ構成で、その作り手に優しい設計には頭が下がる思いです。ミッションパックの構造も目新しく、とても工夫がされた設計が組んでいて楽しい部位でした。そのミッションパックや頭部のカメラは開発段階で、その形・大きさ・位置など試行錯誤の末にたどり着いたとのことで、理想的な形状に仕上がっています。
さて、製作についてですがシリーズも3 作目なうえ、基本設計は既発のストライクドッグと同じなため、サクサクと組み上がります。各部の形状に関してはインストラクション内にも解説があるように、さまざまな試行錯誤のうえにたどり着いた形状のため、僕的には修正すべき点はありません。金型の関係で甘くなったモールドを彫り直したり、リベットなどを付属のサポートディテールで補ったのみです。
塗装は完成見本よりも赤味を加え、紫よりの青を基調として塗っています。問題はウェザリングです。劇中のラビドリードッグは“下ろしたて”のATのため、
派手なバトルダメージなどは入れずに、クエントの砂を全身に受けたようなサンドカラーを加えることにしました。
今後もますます充実するであろうPLAMAXのボトムズシリーズ。さらなるサプライズも含め、ますます僕たちを楽しませてくれるでしょう!

マックスファクトリー 1/24スケールプラスチックキット“ PLAMAX”
X・ATH-02-DT
ラビドリードッグ
製作・文/桜井信之
●発売元/マックスファクトリー、販売元/グッドスマイルカンパニー●8800円、発売中●1/24、約17.2cm●プラキット
ⓒ サンライズ
桜井信之
著書「たった2日でできる! 週末ホビーライフ」が好評発売中。あらゆるテクニックに精通する模型の伝道師。

















