HOME記事キャラクターモデルロボットファンタジー小説「聖刻1092」から「ニキ・ヴァシュマール」がMODEROIDで登場!水性アクリル塗料による塗り重ねで、操兵のイメージを強化する

ロボットファンタジー小説「聖刻1092」から「ニキ・ヴァシュマール」がMODEROIDで登場!水性アクリル塗料による塗り重ねで、操兵のイメージを強化する

2025.12.27

ニキ・ヴァシュマール【グッドスマイルカンパニー】 月刊ホビージャパン2026年1月号(11月25日発売)

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■アクリルによる塗り重ね工程

▲調色したラッカー系サーフェイサー(Mr.マホガニーサーフェイサー+サーフェイサー エヴォ ホワイト+純色イエロー)をエアブラシで塗装
▲タミヤカラーアクリルのライトブラウンを体感的に5~6 倍に薄めて、下地を残すように点描パーツを2~3 周する感じで徐々に発色させていく
▲バフを同じ要領で重ねて乗せていく。ライトブラウンより点の大きさを小さく、少し濃度も高め
▲タミヤカラーアクリルのデッキタンも同様に、ハイライト部に重点を置きながら重ねていく
▲シャドウ部分を引き締めるために、タミヤカラーアクリルのNATOブラックをごく薄めて染めていくように塗る
▲各工程でにじみが足りない時には、アクリル溶剤だけを追いがけして少し塗膜を泣かせてやると色がなじむ
▲特撮や展示用にディオラマベースを製作。本体とは磁石接続にし、取り外しも可能とした。遺跡に施されたレリーフは、アクセサリーパーツのチャームと呼ばれる装飾パーツを貼り付けている。ベースサイズは横21.5cm×縦16.5cm×高さ24.5cmほど

 MODEROIDはいつも攻めたアイテムをリリースしてくれて、我々の想像を超えてくれますが、今回もまさ
かこれが! という驚きを隠しきれずにニキ・ヴァシュマールを担当させていただきました。


 「聖刻1092」に登場する年代物の狩猟機という想定のため、他のメカものとはアプローチを変えて金
属的な表現を避け、パッケージにあるようなクラックが生じる陶器やセラミックのような材質であろうと仮
定。塗装表現と細部ディテールの解像度を上げる工作を軸に作業しています。
 プロポーション的には腰の接続部で3mmほど延長しただけで基本はそのままです。ただし、腕・脚部
にはさみ込み構造があるため、定番的な後ハメ加工をしています。
 リアスカートは正面から見た時に少し寂しく感じたので、ディテールアップパーツで隙間埋め的なモール
ドを追加。首や腕部、あまり見えないのですが、脇腹のケーブルは1mm径のアルミ線に熱収縮チューブを
密着させたものに交換して、同径の穴を開けて差し込みました。
 機体各所の半球状のモールドは、成型の都合で正円になっていない部分もあるため、ブリオンという極小の金属球を埋め込んで作り替えています。
 キットにはデカールが付属しているのですが、長盾の紋様はタングステンブレードでモールドとして彫り込んでから塗り分け。盾上部の文字もリューターを使って彫り込み、加工をしてからスミ入れで再現しています。
 三節棍は収納状態のみキットに付属しているので、展開状態をプラ棒から作り、それぞれのチェーン
はアクセサリーパーツの丸カンなどで再現しました。聖剣エル・ミュートや長棍に巻かれている布は、パー
ツにモールドされていたものを削り落としてタミヤの2mm幅の曲線用マスキングテープを巻き直し、立体
感が増すように改修しています。


 キモになる塗装ですが、それぞれの下地色に合わせたサーフェイサーを吹いてから、タミヤの水性アクリ
ル塗料をかなり薄めて所々、下地が透けるような濃度で塗り重ねていく方法を取っています。筆の動きはストロークを描くというより点描画のようにチョンチョンと塗料を置いていき、溶剤によって勝手ににじんでいくのを待ち、違和感のあるところだけ加筆するような塗り方で、回数を重ねるごとに点描の大きさを小さくするように意識してテクスチャーを表現しています。


 最後に納品まで少し時間が取れたので、オーダーされてもいないのについ地面を作ってしまいました。
キットを塗りながら妄想が止まらなくなってしまいました。反省しています(笑)。

グッドスマイルカンパニー ノンスケール プラスチックキット“MODEROID”

ニキ・ヴァシュマール

製作・文/コジマ大隊長

●発売元/グッドスマイルカンパニー●7800円、発売中●約15cm●プラキット

ⓒWARES PROJECT/SHINDOSHA

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コジマ大隊長

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