ファインモールド「零式艦上戦闘機五二型甲(三菱製・中島製)」を退色しつつも磨かれた機体をイメージして2キット同時製作!
2025.12.18再びのダブルエントリー武装強化型ゼロ
昨年末に発売、さまざまな革新性を盛り込んだキット内容で度肝を抜いたファインモールドの1/48スケール零式艦上戦闘機五二型のバリエーションとして、武装強化型の五二型甲が早くも登場。20mm機銃周りなどの変更点に加え三菱製と中島製の2種類のキットを用意、排気管の耐熱板やスピナーの大きさなど生産工場による相違点も克明に再現。2キット同時モデリングでメーカーの熱意に応える!
中島製五二型
三菱製五二型
■「甲型」は三菱製と中島製で新規パーツを追加
キット内容は現行の無印零戦五二型に次のようにランナーが追加されました。①主翼機銃のドラム式からベルト給弾式に変更より上下パネル(Lランナー)、②単排気管直後のパネルに耐熱鋼鈑の大補強板(中島用Fランナー)と小補強板(三菱用Gランナー)さらに中島製キットには③大型スピナー(Uランナー)、④ひれ付き木製増槽(Nランナー)が追加となりました。今回も「三菱製」と「中島製」の2種を同時リリースです。このシリーズ最大の特徴は胴体の前後ともに一体成型を採用し、実機と同じ前後分割構造としていること。しかも後部胴体においてはスライド金型を用いた一体成型です。キャノピーは単なるスジ彫り表現ではなく3Dスキャンデータを用いたことによりフレームが盛り上がったものになっているようです(作例で使用)。また窓枠とガラス部をはめ込み式にしたパーツも選択でき、面倒なキャノピーフレームの塗り分けを不要とするだけでなくリアリティも向上しています。コクピットやエンジン周りの精密さは三次元レーザー彫刻機で再現されているます。機体全面に彫刻された凹リベットは抑揚があり部分的に雰囲気を変え自然な感じです。
■製作の注意点
組立説明書に従えば問題はありません。接着剤種類の使い分けも組立説明書に記述してありますが作例ではパーツが軟質で薄く、事後変形回避のために流し込み系の接着剤を使用しました。組立説明書にも記載がありますが「胴体一体成形」のCパーツにコクピットユニットを収める際、事後変形を避けるため、絶対に接着しないことです。ここのパーツ同士のすり合わせは慎重に行いましょう。というのもCパーツが横に広がると主翼上面パーツと干渉し上反角が下がってしまうのです。作例ではファインモールドから販売されている、20mm機銃ピトー管セット(AC-93)と、ナノ・アヴィエーションシリーズの日本海軍用シートベルト(NC2)を使用しました。キットの精度を生かし、垂直尾翼とアンテナ支柱を着脱式にして完成後もコンパクトな収納を可能としました。
■零戦の塗装色は各種資料を参考に
作例はGSIクレオス Mr.カラーを使って自分で調色して塗装しました。ウェザリングはガイアノーツのエナメル系塗料を使用しています。色味は日本陸海軍機塗色見本、残存機サンプル色、各種出版物モノクロ画像などを参考にあくまでも自分のイメージで色を作っています。各色とも軍用機につき目立たない無彩色系であろうと想定しました。
まず、上面色暗緑色は黄(4)+青(5)+白(62)+黒(33)の4色で調色。まず黄+青で緑色の色相(緑色の系統)を決め、白+黒(つまりグレー)を少しずつ加えて彩度(鮮やかさ)を落としていく手順で塗っていきます。三菱用は濃いめで青みが強く中島用は大英帝国戦争博物館所蔵のものを参考にやや明るめに調色しました。
下面色明灰白色は白(62)+黒(33)の2色で調色。三菱用は明るく、中島用は暗めに調色しました。青竹色はクリアーブルー(50)+クリアーグリーン(138)+黒(33)の3色で調色しました。成型色を生かして薄く塗ればよい効果が得られます。
■仕上がりイメージは退色しつつも磨かれた機体
塗装はすべて筆塗りです。今回は「塗装の退色した感じ」でモールドにグレーがうっすら残るようにあえてムラを活かして薄く塗っています。面相筆のみで極薄の塗料を3回程度重ねて塗っています。
ウェザリングは耐熱鋼鈑が焼けた表現や主翼下面を主にエンジンのオイル汚れなどにとどめ上面は明確なパネルの溝などにスミ入れをし、搭乗時のブーツでの擦れやダメージをラッカー系シルバーグレイで点描しました。乾燥後に、木綿布で上面を乾拭き仕上げします。上面色を下地が見えるほど薄く塗ったので想定どおりの自然に退色した感じが表現できたと思います。
ファインモールド 1/48 スケール プラスチックキット
零式艦上戦闘機五二型甲(三菱製・中島製)
製作・文/有賀和雄
零式艦上戦闘機五二型甲(三菱製・中島製)
●発売元/ファインモールド●4950円、発売中●1/48、約20cm●プラキット
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有賀和雄(アリガカズオ)
大好きな零戦、作例3機目にしてこのキットのすばらしさを再認識しました。今後のバリエーション展開にも期待しています






























