HOME記事アニメ・ゲーム【宇宙戦艦ヤマト メカニクス】ガミラスが開発した「次元潜航艦UX-01」を紹介! 通常空間と亜空間を自在に往還する特殊戦闘艦艇の秘密に迫る!『ヤマトよ永遠に REBEL3199』連載第14回

【宇宙戦艦ヤマト メカニクス】ガミラスが開発した「次元潜航艦UX-01」を紹介! 通常空間と亜空間を自在に往還する特殊戦闘艦艇の秘密に迫る!『ヤマトよ永遠に REBEL3199』連載第14回

2025.12.24

宇宙戦艦ヤマト メカニクス●皆川ゆか  月刊ホビージャパン2026年1月号(11月25日発売)

宇宙戦艦ヤマトメカニクス14回

宇宙戦艦ヤマト メカニクス

 『宇宙戦艦ヤマト2199』から『ヤマトよ永遠に REBEL3199』までのリメイク版『宇宙戦艦ヤマト』シリーズに登場する戦艦などのメカニックを解説する連載。第14回は艦長ヴォルフ・フラーケンも印象的なガミラスの次元潜航艦UX-01。異次元空間への往来や航行も可能な特殊戦闘艦艇の秘密に迫る!

解説/皆川ゆか


第14回:次元潜航艦UX-01

諸元・性能
艦種:次元潜航艦
全長:144m

砲熕兵器
艦首亜空間魚雷発射管×6門
艦尾亜空間魚雷発射管×2門
99ミリ単装陽電子ビーム砲塔×1基(前甲板)
33ミリ単装レーザー機関砲×1基(セイル方向)
ミサイル発射管×8門(艦首上面)
空間機雷敷設装置×5基(後部甲板)
 *砲熕兵器の口径は地球側の換算による数値。

リメイク版宇宙戦艦ヤマト「次元潜航艦UX-01」設定イラスト

索敵プローブ

リメイク版宇宙戦艦ヤマト場面カット「次元潜航艦UX-01」索敵プローブ

 亜空間浅部への潜航時には次元境界面を越えて行う有線式の索敵プローブを使用。可視光線やX線、その他の波長を捕捉し、レンジ切り替えによって可視化する機能を有している。

次元潜望鏡

リメイク版宇宙戦艦ヤマト場面カット「次元潜航艦UX-01」次元潜望鏡

 次元境界面付近から通常空間を視認するためにはセイルに装備された次元潜望鏡を使用する。

亜空間魚雷

リメイク版宇宙戦艦ヤマト場面カット「次元潜航艦UX-01」亜空間魚雷

 ゲシュ=ヴァール機関を小型化した亜空間推進タービンが組み込まれ、射出後に次元境界面を突破することも可能。

次元潜航・浮上

リメイク版宇宙戦艦ヤマト場面カット「次元潜航艦UX-01」次元潜航・浮上

 ワープと異なり、惑星表面への浮上もグラビティ・ダメージなしで可能だが、次元震が激しい空間への浮上は難しい。

多重次元震抑性リンク

リメイク版宇宙戦艦ヤマト場面カット「次元潜航艦UX-01」多重次元震抑性リンク1
リメイク版宇宙戦艦ヤマト場面カット「次元潜航艦UX-01」多重次元震抑性リンク2

 ガトランティス戦役、イスカンダル事変では4隻のUX型が必要とされたが、改良され、2隻での運用が可能となった。ガネル星雲の探査に向かうヤマトのために使用されている。

リメイク版宇宙戦艦ヤマト場面カット「次元潜航艦UX-01」多重次元震抑性リンク3

 次元潜航艦UX-01は、ガミラスが開発した次元潜航艦であり、通常空間(α空間)と亜空間(β空間)を自在に往還する能力を持つ。もっとも、開発は難航し、初期には亜空間からの浮上ができず、多数の試作艦が行方不明となったことで、「異次元の棺桶」と揶揄されることもあった。しかし、完成後は高い隠密性が評価され、当初はデスラー総統直轄の特務艦として運用され、ガミラス戦争末期の七色星団海戦にも投入されている。
 通常空間と亜空間は次元境界面で分離され、亜空間は高エネルギー準位かつ不安定な量子エネルギー場を持ち、通常空間よりも高密度である。境界面は次元震と呼ばれる余剰次元の定常的振動によって維持されており、UX-01はこの振動を抑性波動共鳴波によって一時的に低下させ、境界面を局所的に開放する。結果、通常空間のエネルギーが亜空間の量子場に励起されて吸い上げられ、低エネルギーから高エネルギーへ流れる逆エネルギー勾配現象が発生、船体はこの勾配に沿って「潜航」する。
 通常艦は亜空間内ではこの現象によりエネルギーを急速に流出させ、やがて機関停止に至る。この問題を回避するため、UX-01は通常空間の航行にはゲシュ=タム機関、亜空間においてはゲシュ=ヴァール機関を使用する。ゲシュ=ヴァール機関は通常空間の属性を持つ船体と亜空間の境界にある限定的な次元境界面を、内部は絶縁体だが、表面(境界)でのみ伝導が起こる「トポロジカル絶縁状態」にすることで、エネルギーを閉じ込め、亜空間へのエネルギー拡散を防ぐことができる。また、活性波動共鳴波を多次元位相バラストタンクに導波し、波動エネルギー流体を生成、この密度により周囲の境界強度を制御することで潜航深度を調整する。密度が高いほど境界面が強化され浮上し、低下すればより深く潜航するが、限界を超えるとエネルギー封止が破綻し、船体が崩壊する。
 UX型次元潜航艦は量産され、ガトランティス戦役には4隻の投入が確認されている。複数艦の運用で、UX型は次元潜航性能を持たない艦を亜空間へ移送する多重次元震抑性リンクの中核としても機能することとなった。これは複数の次元潜航艦によって抑性波動共鳴波を干渉させ、中心に定常場を形成、仮想境界層内に通常空間と同等の環境をつくるシステムである。
 初期においては干渉制御場に三次元的構造を維持させるため、最低4隻以上の次元潜航艦が必要だったが、2207年の段階では性能が向上、300m級の船体を2隻のUX型で次元潜航・浮上させることが可能とされた。ただし、干渉制御場の機能範囲が限定されるため、次元潜航艦は移送する通常艦の船体に可能なかぎり近づく必要がある(重力アンカーを用いたTAGシステムが援用されている)。
 ガミラスは射手座矮小銀河に移転し、ガルマン・ガミラスを建国。多くの艦隊を失った大マゼラン銀河からの撤退を経て戦力再編を進めるなか、次元潜航艦隊の編制は新戦略の中核と位置づけられた。UX型はゼランダル級攻撃型次元潜航艦麾下の艦隊として再編成され、現在も同型艦の建造・就役が続いている。


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© 2012 宇宙戦艦ヤマト2199 製作委員会  © 西﨑義展/宇宙戦艦ヤマト2202 製作委員会   © 西﨑義展/宇宙戦艦ヤマト2205 製作委員会  © 西﨑義展/宇宙戦艦ヤマト3199 製作委員会

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