“あみぐるみ”で宇宙的恐怖を表現!?作家・青木淳が代表作である「クトゥルー」を製作!かわいい中に邪悪さも感じさせる名状しがたい邪神の姿をご覧あれ!
2025.12.23“あみぐるみ”という言葉だけだと、柔らかさや温かみを想起させる手法を駆使して宇宙的恐怖を表現する作家、青木淳(るるい宴)がホビージャパンMOOK 「H.M.S. クトゥルフ神話」以来二度目の登場。今回も毛糸から生み出された邪神の名状しがたいかわいさをたっぷりと味わっていただきたい。
邪神の脅威は必ずしも暗雲をともなってやってくるわけではない。人々がまどろみを楽しんでいる晴れ渡った休日の昼下がりに、世界は滅亡の日を迎えるのかもしれない。思い出 してみてほしい、H.P.ラヴクラフトの『ダゴン』で主人公が未知の軟泥地に漂着しさまよっ たのは、燃えさかる太陽の下だった。彼はこうも記している。「一片の雲とてない無慈悲さ の中で」と。荒天は確かに無慈悲だが、晴天に慈悲があるとは限らない。今一度思い出 してほしい、『クトゥルフの呼び声』でウィルコックスをはじめとした恐ろしきルルイエの風景 を夢に見た人々も、おそらく誰もいやな予感にはとらわれていなかった安寧な眠りの中であったことを。
そんな諸々のあることないことをこじつけた「青天の霹靂」をコンセプトに、イメージカットを撮影していただきました。
クトゥルー神話雑貨を標榜している身として、今回は代表作である「クトゥルー」を製作しました。あみぐるみの柔らかく温かみのある質感で表現した邪悪さを感じていただければ幸いです。本作品にはギミックを仕込んであり、敬虔な邪教の徒が柏手を打つと目を光らせ て咆吼し、狂気と祝福を与えます。
また、邪神あみぐるみは毎年少しずつモディファイしていますが、これまでは邪神でありながらあみぐるみであるかわいさを押し出すために基本的に座らせていました。2025年 バージョンでは立像にモディファイし、幼児体型だった手足も筋肉感を出しています。今回は大型サイズに加え、レギュラーサイズと小型サイズの3柱をそろえて掲載させていただきました。もちろん、すべてにギミックを仕込んであります。
スクラッチビルド
ギミックあみぐるみ
クトゥルー“青天の霹靂”
製作・文/青木淳(るるい宴)
「H.M.S.」シリーズ書籍
好評発売中!!
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青木淳(アオキジュン)
イラストレーターのタカキサイコ氏との「クトゥルー神話雑貨」を製作・販売するユニット「るるい宴」のあみぐるみ担当。幻獣神話展やクトゥルー神話関連イベントを中心に活動中。
























