HOME記事ガンダム“3本目の脚”を装備した「リック・ドム」がHGで登場!丁寧な工作とツヤコントロール&塗装で大型傑作キットをさらに引き立てる!! 【機動戦士Gundam GQuuuuuuX(ジークアクス)】

“3本目の脚”を装備した「リック・ドム」がHGで登場!丁寧な工作とツヤコントロール&塗装で大型傑作キットをさらに引き立てる!! 【機動戦士Gundam GQuuuuuuX(ジークアクス)】

2025.12.13

MS-09 リック・ドム ガイア機/オルテガ機【BANDAI SPIRITS 1/144】●寝太郎23 月刊ホビージャパン2026年1月号(11月25日発売)

MS-09 リック・ドム ガイア機/オルテガ機
特撮

ワンポイント工作で大型傑作キットを攻略する

 『機動戦士Gundam GQuuuuuuX』第5話にて登場したリック・ドム。正面から一見した印象は我々がよく見知ったリック・ドムそのものだが、背には推進器として「3本目の脚」を装備しているというユニークなアイデアが盛り込まれており、ガイア/オルテガが搭乗するというファンサービスも相まって非常に存在感の強い機体となっている。HGもシリーズ随一のパーツ量の大型キットとなっており、肩周りの広い可動範囲による武器の両手持ちや、特徴的な3本脚のギミックが再現されている。寝太郎23による作例は得意の塗装とツヤコントロールによる情報量アップに加えて、端々の気になる箇所に手を入れて完成度をアップ。傑作キットをさらに引き立てている。

MS-09 リック・ドム ガイア機/オルテガ機
前
MS-09 リック・ドム ガイア機/オルテガ機
後ろ

▲陸専用重MSのドムを宇宙用に改修した機体。クラン「BINARYS」を結成している元黒い三連星のガイア、オルテガの愛機として登場した。ガンダムファンにはお馴染みの紫基調のカラーは黒い三連星独自のもので、制式採用機は緑基調。またヒート・サーベルは設定画では両肩に2本装備だが、劇中ではガイア機が右側に1本のみ、オルテガ機が装備なしとなっている

MS-09 リック・ドム ガイア機/オルテガ機
脚改造前
MS-09 リック・ドム ガイア機/オルテガ機
脚改造後
MS-09 リック・ドム ガイア機/オルテガ機
脚の比較
MS-09 リック・ドム ガイア機/オルテガ機
脚改造(塗装前)

▲キットは足首関節の左右の曲げが若干狭いため、スネにつながるボール部分をカットし、プラ板で脚の内側方向にズラして接続。脚を開いたどっしりとした立ちができるようにした。外側への曲げはより狭まるので一長一短ではある

MS-09 リック・ドム ガイア機/オルテガ機
アップ
MS-09 リック・ドム ガイア機/オルテガ機
胴体の肩関節周辺
MS-09 リック・ドム ガイア機/オルテガ機
胴体アップ
▲基本はツヤ消し仕上げにしつつ、肩など一部を光沢にすることでメリハリを付けている。手首軸などにはシルバーの、腰のセンサー状パーツには赤のメタリックシールを貼りディテールアップ。また胴体の肩関節周辺はディテールが細かく再現されているので、金属色で塗装しチラリと見える魅せ場にしている
MS-09 リック・ドム ガイア機/オルテガ機
脚の製作過程1
MS-09 リック・ドム ガイア機/オルテガ機
脚の製作過程2

▲脚はボリュームある本体を支える必要があるのと3本あることを踏まえ、強度や作業時間の面からマスキングで塗装。ヒジは簡単かつ強度的な不安もないため、側面の円筒部を切り離して後ハメしている。都度使い分けることで時短と完成度の向上が図れる

MS-09 リック・ドム ガイア機/オルテガ機
3連バーニアの製作過程1
MS-09 リック・ドム ガイア機/オルテガ機
3連バーニアの製作過程2

▲脚とは別に腰の左右にも3連バーニアが備わっている。作例はこのノズルのフチを薄く削り込み、シャープに整えた

MS-09 リック・ドム ガイア機/オルテガ機
ポージング2
MS-09 リック・ドム ガイア機/オルテガ機
ポージング1
MS-09 リック・ドム ガイア機/オルテガ機
ポージング3
▲背中の脚を展開すると高機動形態に。後方からのアングルはまさにバーニアの塊といった様相になる。また肩関節がブロックごと大きく可動し、ジャイアント・バズの両手持ちも自然に決まる。ディテール、可動ともに見どころのあるキットといえよう
MS-09 リック・ドム ガイア機/オルテガ機
武器のスコープをカスタマイズマテリアル(3Dレンズシール2)に変更
MS-09 リック・ドム ガイア機/オルテガ機
ヒート・サーベル製作過程
ヒート・サーベルの刃をい交換できるように
▲キットはヒート・サーベルの刃が攻撃時の緑色で成型されているが、作例はシャープ化も兼ねて2mmプラ棒で作り直し、納刀時のグレーのものと交換できるようにした。武器のスコープはカスタマイズマテリアル(3Dレンズシール2)を貼っている
JUNIII製作のHG GQuuuuuuXとの再現ショット
▲キットは左手甲から射出する電磁ハーケンも再現。マチュの代わりにバトルに出たニャアンを容赦なく攻めたてた武装として印象深い(HG GQuuuuuuXはJUNIII製作のもの)
→「HG GQuuuuuuX」作例

 はいこんにちは寝太郎です。ガンプラ界隈においてドムのキットにハズレなしといわれて久しいですが、今回の『GQuuuuuuX』版はいかに? 造形はスタイリッシュでありつつドムの重厚なシルエットを再現しておりめっちゃカッコいいです。特に靴裏のバーニア群は見応えバッチリで大迫力ですね。
 一部合わせ目がある箇所、後ハメ加工が必要な箇所などもありますのでまずはそちらを攻略していきましょう!
 攻略と言ったものの、後ハメ加工が難しく時間がかかる箇所や、著しく強度が下がったり可動に影響が出たりしそうな場所は早々に諦めます。このキットでは太モモのはさみ込まれる側の関節を先に塗装し外装を取り付け、合わせ目の処理をしたあとマスキングを行い塗装しています。結果的に後ハメ加工をするより楽で時短にもなるので適宜作業の進め方は選択するといいですよ。対して腕部はマスキングでは少々複雑になりそうですが、丸状のパーツを一部カットするだけで簡単に後ハメが可能になります。こういった「正解」を発見する気持ちよさも後ハメ加工の醍醐味だったりもしますよね。
 続いて脚部ですが、最大の特徴が3本脚ということ! この脚はヒザから下がすべて同じパーツ構成となっており、左右の可動域も同じとなっています。もちろん工業製品として正しい選択ですし設定通りですが、それゆえに足首が少々窮屈な可動となっています。そこで足首関節を一度切り離してオフセットするように延長部をプラ板で製作します。この時ただ接着するだけでは強度不足になってしまうので真鍮線を中に通します(ロール方向にも強度が欲しいので2本入れます)。これによりどっしりとしたドムらしい立ち姿を再現可能となります。
 最後は塗装ですが、今回は紫だけで5色使用しています。すべての色を調色してもいいのですが膨大な時間と労力が必要な上に色同士のバランスを整えるのが非常に難しくなりますので、ここは市販の塗料をそのまま使用することで解決しています。
■使用カラー
紫1(脚など)=モスパープル
紫2(ヒザなど)=エヴァパープルグレー
紫3(胸装甲など)=風群青
紫4(肩など)=濡烏
紫へのスミ入れ=タミヤエナメル塗料 パープル
グレー1=メカサフ ヘヴィ
グレー2=メカサフ スーパーヘヴィ
 いかがだったでしょうか? やはりドムのキットにハズレなし! 今回もバッチリでしたね! 今後はカラーバリエーションでシャリア機も発売されますし、自分だけのオリジナルカラーを妄想してみるのも楽しそうですよね!

BANDAI SPIRITS 1/144スケール プラスチックキット“ハイグレード”

MS-09 リック・ドム ガイア機/オルテガ機

製作・文/寝太郎23

HG リック・ドム ガイア機/オルテガ機(GQ)
●発売元/BANDAI SPIRITS ホビーディビジョン●3630円、発売中●1/144、約13cm●プラキット


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ⓒ創通・サンライズ

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