『翠星のガルガンティア』よりMODEROIDで”チェインバー”が登場! 脚部の複雑な塗り分けを攻略するマスキング工程も掲載! 愛をもってキットの真価を引き出す!!
2025.12.17チェインバー【グッドスマイルカンパニー】●ken16w 月刊ホビージャパン2026年1月号(11月25日発売)

全塗装とデカール貼りでキットの真価を引き出す
はるか未来、銀河同盟軍のパイロット、レド少尉と愛機のチェインバーは、戦争のさなかに辿り着いた地球の変貌ぶりに驚きながらも、そこでたくましく暮らす人類と自然に少しずつ感化されていく…。名作TVアニメ『翠星のガルガンティア』(2013)より、主役メカ・チェインバーがMODEROID化。キットは、評価の高い同社製完成品トイ「フルアクションモデル チェインバー」の設計を基にプラモデルとして再構築されており、造形や可動性能は折り紙付き。唯一のネックはその複雑なカラーリングだが、今回はその攻略の糸口をken16wに解説してもらった。
このマスキングと塗装順のすべてが、
あなたに可能性をもたらすだろう
『翠星のガルガンティア』屈指の人気キャラ、チェインバーを製作しました。搭載AIの音声を杉田智和氏が当てており、劇中でのAI然とした冷静沈着で論理的な受け答えや、人間とのやり取りの中にあるズレ、徐々に人間味が増してくる感じなどなど、セリフに愛くるしさがあって良いんですよね。
個人的に大好きな作品で、過去のキット類はひと通り作っているのですが、ここに来てMODEROIDシリーズで発売されるとは、人気の高さがうかがい知れますね。キットはプロポーション良好、過剰とも言えるパーツ分割により素晴らしい精度を誇っており、細かいディテールは目を見張るほど。が、それでも補い切れないほど設定は複雑なカラーリングをしているんですよね…。外形はいじるところが見当たらないので、丁寧な工作を心がけ、はさみ込みパーツの塗り分けの対策や、普段やらないツインアイの電飾化による発光に挑戦したいと思います。
■製作
みなさんがこのキットを製作するにあたり、もっとも気がかりなのはカラーリングとその塗装だと思います。今回は頭部、肩、太モモの白いライン部はキットのデカールを使用し、その他はマスキングによる塗り分けで仕上げました。
キットのデカールは強度もあり貼りやすく、曲面部に貼る際は濡らした綿棒をヘアーアイロンで熱し、それをデカールに当ててパーツに馴染ませました。これは私が主に行うやり方で、デカールを段差や曲面に馴染ませるのに欠かせない方法です。
太モモやスネははさみ込みになっています、先に太モモの整形を済ませてから塗装、マスキングしてスネの整形→塗装と、少し手間ではありますが、じっくり時間をかけて作業すれば難しいことはないと思います。ホワイト→ブラック→オレンジの順で塗装すると発色よく塗り分けのラインを出すことができます。
各部にある細いグリーンのラインは、水性ホビーカラーのペールグリーンとみず色を1:1で混色したもので筆塗りし、乾燥後にはみ出た部分を台所用洗剤で抜き取っています。
デカール前に一度光沢のクリアーでコートし、デカール貼り、グリーンのラインをマスキングした後、ツヤ消しトップコートを吹いて完成です。
■カラーレシピ
ブラック=ガイアカラー Ex-ブラック 60%+同ニュートラルグレーⅤ 30%+同純色バイオレット 10%
ホワイト=ガイアカラー Ex-ホワイト
オレンジ=バーチャロンカラー ビビッドオレンジ
武器=ガイアカラー NATOブラック
武器シルバー=ガイアカラー ブレードシルバー

グッドスマイルカンパニー ノンスケール プラスチックキット“MODEROID”
チェインバー
製作・文/ken16w
MODEROID チェインバー
●発売元/グッドスマイルカンパニー●7500円、発売中●約15cm●プラキット
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©オケアノス/「翠星のガルガンティア」製作委員会
ken16w(ケンイチロウ)
徹底した表面処理と端正なディテール処理を身上とする剛腕モデラー。







































